広報はなまき新市発足3周年特別号

広報はなまき新市発足3周年特別号

 

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INFORMATION 

新花巻市がスタートして3年

新花巻市が誕生してから3年―。
合併後、わたしたちのまち・暮らしはどう変わったのか?
本号では、まちづくりのこれまでの歩みを振り返りながら、これからの歩みも紹介していきます。

 

住みたいまち・訪れたいまちを目指して

こどもセンター
平成19年4月、まなび学園内に開設したこどもセンター。本年4月にはリニューアルオープンし、施設の充実や育児相談への対応など、皆さんがさらに安心して子育てできる環境を整備しました

 

合併の必要性

  わたしたちの生活を取り巻く社会経済情勢がめまぐるしく変化する中、行財政基盤の強化と、安定した広域のまちづくりのため、全国で進んだ平成の大合併―。
  花巻地方においても、花巻市、大迫町、石鳥谷町、東和町それぞれが抱える多くの課題を解決しながら地域社会を維持していくことは、市町独自の取り組みだけでは、現実的に困難であったといえます。また、住民の自治体に対するニーズは多様化し、行財政基盤の強化や住民サービスの向上は不可欠なものとなっていました。
  これらのことから、通勤・通学などの日常生活圏や、歴史的・文化的なつながりの深い4市町が平成18年1月1日に合併し、新市〝花巻市〟が誕生しました。


新“花巻市”がスタート
平成18年1月1日、新花巻市が誕生。輝く未来へ歩み始めました(写真は、市役所本庁前で行われた開庁式)

 

合併して何が変わったの?

  合併により、まちはどう変わったのでしょうか。
  合併前、住民の皆さんからは合併に対する期待や不安など、多くの声が寄せられました。
  合併には当然メリットがあるものの、デメリットもあるといわれています。本号では、合併後のまちづくりの状況が今どうなっているのか、その内容をいくつか検証していきます。


その1  窓口業務や施設利用は…

  住民票などの各種証明書を発行する窓口が増え、本庁・各総合支所のどこでも同じサービスが利用できるようになりました。さらに平成19年度からは、振興センターでも同様のサービスが始まりました。
  体育・文化施設や斎場などは、旧市町の施設を平等に利用できるようになりました。また、幼稚園や保育所などの選択肢も広がりました。
  このほか、旧町では専任の職員の配置が困難であった男女共同参画、都市計画、国際化・情報化政策などの分野に職員を配置できるようになり、専門的で高度なサービスの提供が可能になりました。


総合窓口制がスタート
便利にご利用いただけるように窓口を集約し、本庁・各総合支所で総合窓口制を平成20年10月(大迫総合支所は9月)にスタートしました

その2  公共施設などの基盤整備は…

  財政基盤が大きくなったことも合併によるメリットの1つです。
学校建設や道路橋梁(きょうりょう)整備などの各地域で求められていた大型事業は、合併により財政基盤が強化されたことで取り組みやすくなり、これまで多くの事業を実施しています。
  また、合併時の約束事を盛り込んだ「新市建設計画」を引き継いで、合併後の将来都市像やまちづくりの基本理念を掲げる「花巻市総合計画」を新たに策定しました。この総合計画に基づき、市民生活に直結する6つの項目を柱として、さまざまな事業を着実に行っています。
  総合計画に基づく、平成20年度末の事業着手率は88パーセントに及び、市内における公共施設などの基盤整備が進んでいます。


花北地区社会体育館
花北地区社会体育館は、平成20年4月に開館しました


赤坂住宅団地が完成
団地内には、市営赤坂住宅も建てられました(平成19年12月完成)

その3  住民負担とサービスは…

  サービスの水準や使用料・手数料などの負担は合併当初、旧市町間で異なっていましたが、公平性を確保するため、合併時から段階的に統一を図ってきました。
  例えば、保育料は最も低い基準に統一しましたが、固定資産税や国民健康保険税、水道料金などは、本年4月に統一したことで、地域によってはやむを得ず負担が増えたものもあります。
  住民負担やサービス内容については、今後とも随時見直しを進めていきます。


市内で水道料金(一般用)を統一
公平な給水サービスを提供するため、本年4月に料金を改定しました

その4  花巻市のイメージは…

  これまで各地域ではぐくまれてきた、早池峰神楽や泣き相撲などの多くの歴史・文化は、新市の貴重な財産として受け継がれています。
  合併により人口10万人超の市となったことは、より広域的な観点に立ったまちづくりが可能となり、各地域があらためて注目されたばかりでなく、市全体のイメージアップにもつながりました。今後は、市内への企業進出や若者の定着、重要プロジェクトの誘致にも、ますます期待が寄せられています。
  このほか、商工会議所や社会福祉協議会、体育協会、消防団など、他の公共的団体も順次統合が進み、多様で広域的な事業展開を進めています。


企業誘致を推進
本市初の農業関係の誘致企業となったベルグアース株式会社では、新規雇用などが図られています


全国泣き相撲大会春場所
毎年、全国各地から豆力士たちが参加する全国泣き相撲大会は、花巻市を代表するイベントです


心を一つに。花巻市消防団が統合
平成19年4月、4地域の消防団が統合し、新しい花巻市消防団が発足しました

その5  財政状況は…

  財政面では、国や県の財政支援を活用しながら事業を進めるとともに、事務事業や第三セクターの見直し、人件費の抑制などに取り組みました。今後も引き続き、健全性を維持した財政運営に努めていきます(市民1人当たりの市債の状況、合併に伴う財政上の効果額は次のとおり)。

■市民1人当たりの市債の状況

●平成17年度 609,203円

●平成18年度 598,856円

●平成19年度 598,700円

●平成20年度 595,072円
※市債とは事業を行うために、市が金融機関などから借りるお金のこと。1人当たりの額は、それぞれの年度末時点の人口をもとに算出。平成20年度は見込み額です

■合併に伴う財政上の効果額 ※今後の見込みを含みます

●普通交付税(行政組織の一体化などに要する経費へ)

平成18年度から平成27年度 177.3億円

●特別交付税(合併推進に必要な一時的経費へ)

平成18年度から平成20年度 6.6億円

●合併特例債〔建設事業〕(新市建設計画に基づく事業へ)

平成18年度から平成27年度 235.8億円

●市町村合併推進体制整備費補助金(合併に伴う事業へ)

平成18年度から平成27年度 6.0億円

●合併市町村自立支援交付金〔県〕(新たな行政課題などへの対応経費へ)

平成18年度から平成22年度 7.0億円

●市の行財政改革による効果(人件費抑制や経費節減など)

平成18年度から平成23年度 44.3億円

●効果額総合計 477.0億円

 

花巻市のまちづくり… こう取り組んでいます 

地域の特徴を生かして

  市内27地区の振興センターを拠点に設立されたコミュニティ会議では、各地域で住民自らの手による特色ある地域づくりが進むとともに、相互に情報を交換しながら、市民参画・協働のまちづくりも行われています。
  また、地域の特産品である「日本酒」「ワイン」「焼酎」を、花巻のお酒「三種の人氣(じんぎ)」と名付けてPRするなど、地域の魅力を共有することで大きなPR効果を生み出し、市全体のイメージアップにつなげています。
  さらに、本年9月には早池峰神楽のユネスコ無形文化遺産代表一覧表への記載が確実視されています。市では本年度を“記載記念イヤー”と位置付け、記載への機運を盛り上げるため、関係機関と連携しながら、全国神楽祭の開催や各種キャンペーン・イベントなどの観光誘客促進、子ども神楽大会の開催、神楽映像記録保存など、伝承と育成の両面から事業を展開していきます。
  合併により908.32平方キロメートルの広大な市域となった花巻市。この中で、旧4市町の特徴を最大限に生かしながら、新市の一体感が醸成されています。


コミュニティ会議が特色ある事業を展開
自主的に活発な地域づくりを進める各地域のコミュニティ会議(写真は東和地域「明日の小山田を考える会」)


早池峰神楽
伝統の舞は「花巻の神楽」から「世界の神楽」へ(写真は大償神楽)


特産品をPR
花巻のお酒を多くの方に知って、楽しんでもらおうと「三酒の人氣」と名付け、PRしています

 

「新しい市」の意識を持って

  市民の皆さんと行政が一緒になって策定に取り組み、平成20年4月に施行した「まちづくり基本条例」。市ではこのルールに基づきながらまちづくりを進め、「公共交通基本計画」など、地域の特色を盛り込みながら各種計画を策定しています。また、市内各地域ではまちの活性化に欠かすことのできない催し物が年間を通じて数多く開催され、住民相互の交流も盛んになっています。
  市の一体感をより一層醸成するためには、花巻市民として共通の意識を持った皆さんの声が欠かせません。これまで皆さんからは『大きな市になると、住民の声が届かなくなるのではないか』『周辺部がさびれるのではないか』といった不安の声が寄せられました。そこで市では、従来からの市民懇談会に加え、新たに「おじゃまします。市長です。」(行政区単位の地区懇談会)や「地域づくり円卓会議」(地域単位の要望懇談会)、団体ごとの「特定課題懇談会」を開催しています。このほか、市長へのメール・はがきにより、常に皆さんから意見や要望をいただきながら市政運営に努めています。


「おじゃまします。市長です。」
市長が皆さんの行政区へおじゃまし、積極的に意見交換を行っています(4月30日現在、198カ所で開催)

 

着々と進む新しいまちづくり

  合併後、市では大迫交流活性化センターの建設や上瀬橋の架け替えなどのハード面、総合案内および総合窓口制の導入や土日開庁などのソフト面でさまざまな事業を展開・実施してきました。
  今後も引き続き、新しいまちづくりを進めていきます。


ハード、ソフト両面で各種事業を実施


旧大迫・旧外川目保育園を統合し、平成18年7月に開園した大迫保育園


平成19年4月から設置している総合案内。引き続き、サービス向上に努めます

 

これからも進める よりよいまちづくり

  合併後の花巻市は、住みたいまち・訪れたいまちを目指して確実に歩み続けてきました。この歩みは、新市誕生から3年が経過した今も変わることなく続いています。
  合併により、学校建設などの大型事業が進みました。一方で、事業などの重点化・均一化や税率・料金の統一により、皆さんの負担の増加につながったものもあります。
  合併して暮らしがどう変わったか―。わたしたち一人ひとり感じることは違うはずです。市では、これからも皆さんの声を取り入れ、見直すべき所は見直しながら、誰もが「住みよい」「訪れたい」と思えるまちづくり、「合併して良かった」と思えるまちづくりを進めていきます。
  新市の将来像「早池峰の風薫る 安らぎと活力にみちた イーハトーブはなまき」の実現には、皆さん一人ひとりの力が必要です。これからもともに手を携え、一歩一歩着実に歩み続けましょう。

 

確かな動きを躍動へ

  平成18年1月1日、新花巻市が誕生して早(は)や3年が経過しました。
  これまでの間、市民の皆さんのご支援をいただきながら、合併時に策定した「新市建設計画」を受け継ぎ、花巻市の進むべき方向とまちづくりの目標を定めた「総合計画」を策定し、「強くてやさしいまちづくり」「市民参画・協働のまちづくり」の2つを基本理念に掲げ、さまざまな分野で新しいまちづくりを進めてきました。
  この3年間を振り返りますと、まず、「小さな市役所構想」がスタートし、市民自らが主体となる地域づくりが動き出しました。また市民参画・協働のまちづくりのルールを定めた「まちづくり基本条例」を制定するとともに、まちの将来像をわかりやすく示した「都市計画マスタープラン」の策定も進んでいます。
  一方、市政を推進するためには、時代に合った行政組織の構築と、自立と協働に対応した職員の意識改革が必要であることから、段階的に組織機構の見直しを図ってきました。
  また、土日開庁や総合案内の設置、総合窓口の開設など、市民サービスの向上にも取り組んできました。併せて「おじゃまします。市長です。」や「市民懇談会」「特定課題懇談会」「地域づくり円卓会議」など広聴の機会を充実し、市民の意見や地域の状況を把握して市政に反映するよう努めてきました。
  新市誕生から3年、各地各分野で新たな動きが生まれ、確かな動きとなりました。そして4年目となる本年は、この確かな動きが躍動へ向かう年です。
  花巻市がさらに大きく飛躍し、市の将来像である“早池峰の風薫る 安らぎと活力にみちた イーハトーブはなまき”を実現するため、「確かな動きを躍動へ」職員と一丸となって邁進(まいしん)してまいります。

花巻市長 大石満雄

 

まちへの思いを聞きました

高橋美知(たかはしよしとも)さん(中笹間・31歳)
  合併により観光資源や物産品など、花巻をPRできるものが増えたと思いますが、若い人たちは仕事や買い物などで市外に出掛け、まちのにぎわいが少ないと感じています。
  消防団に入団して12年になります。平成19年4月、4地域の消防団が統合し、新しい花巻市消防団が誕生しました。日々の生活ではあまり合併を意識していませんが、約2000人の団員が一堂に会す消防演習や出初式などに参加した時は、合併したことを実感します。どこの地域でも同じだと思いますが、団員数が減ってきているので、皆さんにわたしたちの活動を知ってもらいたいです。
  まちがにぎわうためには、人が集まることが必要だと思います。住環境や働く場所が整備され、若い人たちが地元に残りたいと思える、そんなまちになってほしいですね。


佐藤裕昭(さとうひろあき)さん(大迫町大迫・36歳)
  合併によるPR効果もあったと思いますが、以前より大迫に訪れる方が増えた感じがします。早池峰神楽のユネスコ無形文化遺産代表一覧表への記載が確実視されるという明るい話題もありますので、これからもより多くの人に、大迫のことを知ってほしいですね。
  大迫に住んでいて思うことは、この地域には電車がなく、交通の手段が少ないということ。ほかの地域に比べると、高齢者の方が病院に通ったり、子どもたちが学校に通ったりするのが不便だと感じます。バスなど交通網の整備や福祉の充実がもっと必要だと思います。
  アイデア次第で、市全体が活気づくと思います。これからも、花巻・大迫・石鳥谷・東和の4地域がお互い勉強し合って、もっと強い結びつきを持っていきたいです。


髙橋美穂子(たかはしみほこ)さん(石鳥谷町北寺林・33歳)
  子を持つ親としては、子育て支援がもっと充実すればいいなと感じています。実際いろいろな支援があるとは思いますが、大きくなった“花巻市”ならではの特色ある子育て支援があればうれしいです。
  市内の各地域で行われているイベントは、合併したことでより身近に感じています。休日などは家族でよく見に出掛けます。これからも楽しくて気軽に参加できるイベントが増えればいいですね。
  合併してから、住民票などが本庁や各総合支所、振興センターで取れるようになり、すごく便利になった反面、支所の職員が少なくなった感じがして、少し残念です。各地域の総合支所や振興センターは、より地元に密着した場所だと思うので、もっと親しみの持てる場所になることを期待しています。


小原幸子(おばらさちこ)さん(東和町土沢・65歳)
  10万都市となった花巻市は、財政的にも規模が大きくなり、各地域の道路整備などの課題がクリアされていると感じています。神楽や宮沢賢治、萬鉄五郎など誇れる偉人や文化が増えたのも魅力です。ただ、市が広くなった分、広報で地域の小さい話題などが取り上げられなくなったことは残念ですね。
  各地域では、さまざまなイベントなどが行われていますが、地元の人だけが参加するのではなく、地元以外の人も参加して、市民の積極的な交流が進んでほしいです。お互いの地域に足を運ぶことで、市内のいろいろなことが見えてくるのではないでしょうか。
  花巻市には、空港があり、観光資源も豊富にあります。これからも、ここにある財産を生かして、観光PRや企業誘致など、人の呼び込みを進めてほしいです。


花巻東バイパスが開通
平成20年8月、国道4号花巻東バイパスが全面開通。交通の利便性の向上が図られました


西公園保育園が完成 
平成19年3月に落成式を終え、4月から利用がスタート


大迫交流活性化センター開館
まちの新たな拠点として、平成19年10月に開館。大迫地域の中心市街地活性化の中心となっています


「賢治と早池峰」の展示館 
開館して7カ月で入館者1万人を達成しました


工事が進む石鳥谷中学校
校舎の老朽化に伴い建築中の石鳥谷中学校校舎。平成22年度の完成を目指します


石鳥谷地域予約乗合タクシー
平成20年10月から運行を開始し、多くの方に利用いただいています


東和総合支所完成
皆さんのまちづくり活動にも利用できる場として、平成20年1月開庁。より使いやすくなりました


上瀬橋が完成
平成16年度から架け替え整備を進めていた上瀬橋が、本年3月30日に開通しました