花巻市長メッセージ「12歳から15歳までの児童生徒のワクチン接種について」【8月30日掲載】

花巻市長メッセージ「12歳から15歳までの児童生徒のワクチン接種について」

1．子どもに対するワクチン接種についての動き

岩手県においては、若い世代の方々への感染力も強いとされるデルタ株のまん延に伴い、8月24日に県内6番目となる学校クラスターが盛岡市の県立学校で、8月27日に県内7番目となる学校クラスターが北上市の市立学校で発生したとの発表があり、学校関連の感染の拡大も危惧される状況となっております。

当市では、これまでクラスター発生を防ぐとの観点から、保育施設等の職員や小・中学校教員など教育関係者や富士大学、花巻東高校等の寮生や教職員などに新型コロナウイルスワクチンの優先接種を進めてまいりました。

厚生労働省は、ファイザー社製新型コロナウイルスワクチン接種対象を満12歳まで引き下げるとの方針を本年5月31日に示したところです。また、日本小児科学会は12歳以上の健康な子どもへの接種について、副反応の可能性（副反応の多くは数日で自然軽快、心筋炎などまれに起こりうる疾患も比較的軽症であることが多い）があるものの、「ワクチン接種は子どもにおいて日常生活を取り戻すための重要な対策の一つであり、現時点（2021年7月14日）で12歳以上の健康な子どもへの接種は意義があると考えるとの見解を公表しております。（「新型コロナワクチン～子どもならびに子どもに接する成人への接種に対する考え方～」に関するQ&A。）

2．花巻市における12歳から15歳までのワクチン接種実施通知

花巻市は厚生労働省の方針及び日本小児科学会など専門家によるこのような見解及び市内・県内における感染の状況を受けて、児童・生徒の健康を守り、日常生活を取り戻すため、12歳から15歳までの児童・生徒を対象としたワクチン接種を9月中旬から開始することで準備を進めております。そして、市教育委員会は、保護者の方々に本日8月30日付で12歳から15歳までの方に対し、8月27日にワクチン接種の予約案内をお送りし、9月3日から予約の受付を開始することの通知を発出しました。

3．個別接種及び集団接種

日本小児科学会は12歳から15歳までの児童・生徒を対象としたワクチン接種については個別接種を推奨していますが、感染が拡大している県内において、12歳から15歳までの児童・生徒を対象としたワクチン接種を早く進めたいとの考えから、当市では、個別接種に加えて、集団接種も行うこととしております。

市としましては、集団接種の会場には、市医師会の先生方に出務いただきますので、安心して接種していただけると考えております。

4．ワクチン接種はあくまで任意であること

12歳以上から15歳までの子どものワクチン接種についてもほかの年代の方のワクチン接種と同様任意であり、強制されるものではありません。

日本小児科学会でも健康な子どもへのワクチン接種については、メリット（感染拡大予防）とデメリット（副反応等）を本人と養育者が十分理解し、接種前・中・後にきめ細やかな対応が必要と示しており、また、接種に不安のある人や何らかの病気で治療を受けている人はかかりつけ医へ相談することを勧めております。

ワクチン接種を受けないと判断された場合も、その子どもが、そのことにより学校生活で異なる扱いを受けることはないようにする必要があります。花巻市及び花巻市教育委員会はその観点からの対応について万全をつくしてまいります。

市は、日本小児科学会「新型コロナワクチン～子どもならびに子どもに接する成人への接種に対する考え方～」に関するQ&Aなどの専門家による資料を市ホームページで公開しております。それらの資料は市内各小中学校及び市本庁舎、総合支所にも備えておりますので、ホームページにアクセスできない方等はそこでコピーをもらうこともできます。

お子さまの接種を検討されておられる保護者の方は、必要に応じてそれらの資料あるいはネット等で利用可能な専門家により作成された資料もご検討の上、お子さまが接種を受けるか決めていただきたいと存じます。

 

令和3年8月30日
花巻市長 上田 東一

主な参考資料

• 花巻市教育委員会の保護者に対する8月30日付通知 （Word 14.6KB）
• 日本小児科学会「新型コロナワクチン～子どもならびに子どもに接する成人への接種に対する考え方～」に関するQ&A （Word 16.1KB）
• 厚生労働省 「コミナティ(ファイザー社)新型コロナワクチン接種についてのお知らせ」 （PDF 1.2MB）
• ファイザー社 「新型コロナワクチン予防接種についての説明書」 （PDF 884.9KB）