根岸のオシラサマ

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ページ番号1008424  更新日 平成31年2月21日

根岸のオシラサマ(中平文書)

亀ケ森の本宿に、屋号・根岸という石:ヶ森家がある。
昔、その家には古くから大事にしている「オシラ様」があったという。オシラ様は養蚕の仏さまで、男の仏さまは馬の顔、女の仏さまはおしろ いをつけたきれいな女の顔をしている。毎年、お祭りの前日になると、美しい着物を着せて座敷に飾り、隣近所や親類の人たちを呼んでお参りをするのがつねであった。
この根岸の家には気立ての良い娘がおり、あるとき隣村の佐比内のいずみ屋という大きた酒屋へ嫁に行くことになった。百姓である根岸の家では、立派な仕度ができたかったので、家宝のオシラ様を嫁入り道具の中に入れて持たせてやった。
いずみ屋に嫁いだ娘はたいそうな働きもので、間もなく男女の子供もでき、幸せに暮らしていた。
やがて、その娘も年頃になり、横町のいずみ屋から遠く離れた中平と呼ばれる山の中へ嫁入りすることになった。かなりの山奥だったので、ふびんに思った母親は、
「このオシラ様をお前に付げけてやるから安心なさい。オシラ様には年一回のお祭りがあって、お参りの人たちが集まってきます。たとえどんな 奥深い山中でも、一度訪れた人たちは毎年必ず訪れますから、寂しさも少しは紛れるでしょう」
と勇気づけたのだった。そして、内川目と佐比内の境にある家へ、嫁はオシラ様とともに嫁いで行った。それからは、母親の言ったとおり、毎年お祭りの日にはたくさんの人が訪れるようになったという。
この家では、現在でも十月十八日の祭りの日には、大人も子どももオシラ様の前でだんごをいただく風習が残っている。

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