天ぷら油による火災に注意

印刷大きな文字で印刷

ページ番号1000785  更新日 平成31年3月4日

天ぷら油

こんろによる火災の中でも、天ぷら油による火災は、その危険性が広く知られているにもかかわらず、建物火災における出火原因で高い割合を占めています。
さらに、適切でない消火手段をとったために逆に被害を拡大させたり、危険をともなう消火手段をとったために消火作業時に負傷するといったケースが多発しています。

天ぷら油火災には消火器が最も有効な手段です。消火器がない場合の消火手段として、台所付近にあるものを使って、消火に成功した事例も多くあります。

濡らしたシーツによる初期消火

イラスト:濡れたシーツによる消火

天ぷら油に火が入った場合に、濡らしたシーツで天ぷらナベを塞ぎ、空気を遮断して消火(窒息消火)する方法です。

シーツを用意する

(タオルケット、大きなバスタオル等も使用することができます。)

注意!! 座布団、敷き布団、掛け布団等中綿のあるものや、堅いシート状の物は使用できません。
座布団や毛布をかけると一瞬消えたように見えます。しかし、冷却効果がないため燃え移り火災を拡大させます。また、かけた拍子にその重みで鍋をひっくり返すこともあります。

シーツを濡らし絞る

シーツを水で濡らします。水が垂れない程度に絞ります。

濡らしたシーツを広げる

濡らしたシーツを両手で持ち、体の前面で広げます
ポイント:やけどをしないように手を完全に濡れたシーツで包み込みます。

  • 上端から折り返し、手首まで完全に差し込む
  • 左右から手のひら全体を包むように巻き込む

注意!! やけどをしないように、手がシーツに完全に隠れているか確認してください。

濡れたシーツを被せ初期消火を行う

  • シーツ越しに天ぷらナベを確認します。
  • 体の正面で濡れたシーツを構え、熱気と炎から身を守りながら天ぷらナベに近づきます。
  • 天ぷらナベを包み込むように濡れたシーツを被せます。

注意!! 濡らしたシーツによる初期消火は、他の方法より炎に近づきます。上体をなるべく離し、特に顔面のやけどに十分注意してください。

濡れたシーツを天ぷらナベに完全に被せます。

注意!! 万一、炎に煽られた場合でも、やけど等ケガをすることがないように、天ぷらナベから上体と頭部はできるだけ離してください。
余裕があれば、シーツを持っていた手の部分を天ぷらナベのフチに沿わせ手前に折り返します。天ぷらナベのフチも覆うことでより確実に空気を遮断します

天ぷらナベを完全に覆えたらコンロの火を消す

注意!! シーツは被せたままにします。

消火器が無い時の非常の消火手段(安全性・確実性に欠ける)

濡れタオルをかぶせること

水にひたし堅く絞った大きめのタオルをてんぷら鍋の上にかぶせます。空気中の酸素を遮断して消火できる場合もありますが、火傷を負う危険性があります。

鍋に蓋をすること

鍋と同じサイズの蓋をします。
窒息作用が働き消火できる場合がありますが、蓋をする際、炎に近づく必要があるため火傷を負う危険性があります。

マヨネーズを投入することについて

油が発火した鍋にマヨネーズを入れると、消火できる場合もありますが、できない場合もあります。マヨネーズの量が少ない場合は十分な効果が得られず、油が多い場合は油があふれて火傷をしたり、火災を拡大させることがありますので、確実性に欠ける手段といえます。

してはいけない行為

水を注ぐこと

イラスト:火のついた油に水をかけると油が飛び散って危険です

発火状態の鍋に水を注ぐと、急激に大量の水蒸気が発生して発火した油が飛び散ります。火災を拡大させるだけでなく火傷を負う危険性が高いです。

鍋を移動させること

消火する手段がわからず、火のついた鍋を外に運び出そうとして鍋を途中でこぼしたり落としたりして火災を拡大させるだけでなく、火傷を負う危険性が非常に高いです。

ハロンを使用したエアゾールスプレー型消火用具は「天ぷら油火災」に有効ではありません

総務省消防庁の解説をごらんください。最近、テレビショッピング、インターネットショッピング等でハロンを使用したエアゾール式簡易消火具が販売されていますが、天ぷら油火災を消火できない場合がありますのでご注意ください。

より良いウェブサイトにするために、ページのご感想をお聞かせください。

このページの内容は参考になりましたか?
このページの内容はわかりやすかったですか?

このページに関するお問い合わせ

消防本部予防課
〒025-0098 岩手県花巻市材木町12番6号
電話:0198-22-6123(直通) ファクス:0198-22-5549
消防本部予防課へのお問い合わせは専用フォームをご利用ください。