救命処置の手順(心肺蘇生法)
『心肺蘇生法』は、とつぜん意識がなくなったとか呼吸停止の状態が見られる場合に行う応急手当のことをいいます。119番通報から救急車が現場に到着するまでには、およそ8分かかります。(全国平均)
この間に適切な処置を行うと、一命をとりとめる可能性が高くなります。万が一の場合に備えて「心肺蘇生法」を覚えておきましょう。
心肺蘇生法の手順です。
- 意識の確認。
- 反応を確認します大きな声で人を呼ぶ(119番通報とAEDの手配)
- 普段通りの呼吸をしているか確認する
- 胸骨圧迫(30回)を行う
- 人工呼吸(2回)行う
- 胸骨圧迫30回、人工呼吸2回を救急隊がくるまで繰り返す
1.意識を確認する
人が目の前で倒れたら、あるいは、倒れている人を見つけたら、軽く肩をたたき「大丈夫ですか?」と声をかけます。
(ポイント)
- 返事がない場合は反応がないと判断します。
2.大きな声で人を呼ぶ(119番通報)
反応がない場合、緊急を要する事態がおきているので「誰か来て!」と大声で協力者を集めます。協力者がきたら「あなたは119番へ通報してください!!」「あなたはAEDを持ってきてください!!」と要請します。
(ポイント)
- 協力者は119番通報して救急車を呼びます。
- 協力者がいない場合は、まず自分で119番通報することを優先します。
3.普段どおりの呼吸をしているか確認する
そばに座り、10秒以内で胸や腹部の上がり下がりを見て、普段通りの呼吸をしているか判断します。
胸や腹部の動きがない場合や呼吸の状態がよくわからない場合は普段通りの呼吸なしと判断します。
4.胸骨圧迫を行う
普段どおりの呼吸が無いと判断したら、すぐに胸骨圧迫を行います。胸の真ん中に手を重ねて指をくみ、手がそこからずれないようにして肘をまっすぐ伸ばし、自分の体重をかけるように、少なくとも5cm沈むほど強く圧迫します。1分間に少なくとも100回の速いテンポで1、2、3と数えながら、30回マッサージを行います。
(ポイント)


5.人工呼吸を行う
そばに座り、10秒以内で胸や腹部の上がり下がりを見て、普段通りの呼吸をしているか判断します。
額に当てた手の親指と人差し指で鼻をつまみ、相手の口を覆うようにして、息を1秒かけて吹き込みます。この際、胸が軽く持ち上がるのを確認します。
人工呼吸は2回行います。
6.胸骨圧迫(30回)人工呼吸(2回)を繰り返す
胸骨圧迫30回、人工呼吸2回の組み合わせ(30対2のサイクル)を救急隊に引き継ぐまで絶え間なく続けます。胸骨圧迫を続けるのは疲れます。もし救助者が二人以上いる場合は、1から2分間程度を目安に胸骨圧迫を交代するのがよいでしょう。
(ポイント1)
- 胸骨圧迫だけの心肺蘇生法も効果があります。
その1
もし、口対口の人工呼吸に抵抗ある場合、人工呼吸をしないで胸骨圧迫だけの心肺蘇生法でも構いません。
その2
今まで心肺蘇生法を習ったことがない人も、通信指令課員から電話での指示のもと、胸骨圧迫だけの心肺蘇生法を行えます。
(ポイント2)
食べ物や吐物などの異物による気道閉鎖で反応がなくなった場合も心肺蘇生法を行います。見えている異物は取り出しますが、異物(食物など)が口の中や喉などに詰っている状態(気道閉塞)が、強く疑われる場合は、むやみに口の中の異物を探したりしないで背部叩打法や腹部突き上げ法(ハイムリック法)などを試します。
ハイムリック法は、妊婦や乳児に対しては、してはいけない。
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