平成28年第4回花巻市議会定例会 行政報告の内容をお知らせします
平成28年12月2日(金曜)
行政報告を申し上げます。
市職員の逮捕についての報告
はじめに、市職員の逮捕についてご報告いたします。
11月27日、市職員が有印公文書偽造・同行使の容疑で逮捕されました。本事案は、市職員が農業委員会事務局職員として併任され、農業委員会事務局職員として作成する農業委員会事務にかかる公文書を不正に偽造、行使したという被疑事実に基づく逮捕であり、行政に対する市民の皆様の信頼を大きく損ねるものであります。深くお詫びいたします。
この職員は、市民からの農地転用許可申請に対し、実際には同申請を正式に受け付けていないにもかかわらず、受付をして農地転用の手続きをしているかのように装った上で、農地転用許可済証を偽造し、真正に成立したもののように装って市民に対し交付をしたという被疑事実でございます。
市といたしましては、この事件の捜査に全面的に協力し、司法手続き等を通して事実関係を把握するとともに、再発防止に向けたコンプライアンス体制の強化を図り、市民の皆様の信頼回復に全力で取り組んでまいります。
宮沢賢治生誕120年記念事業
次に、宮沢賢治生誕120年記念事業についてであります。
宮沢賢治生誕120年にあたり、市では、花巻商工会議所や花巻観光協会など民間8団体と宮沢賢治生誕120年記念事業実行委員会を組織し、さまざまな記念事業を実施いたしました。
なかでも、メイン会場の宮沢賢治童話村におきまして、4月末から10月までの間、連休を中心に40日間開催いたしました「童話村の森ライトアップ」は、賢治童話の世界を色鮮やかなオブジェやライティングで表現し、幻想的で美しいとの多くのメディアやSNS上にも取り上げていただく中で、推計値ではありますが、延べ8万6千人もの方々にお越しいただくなど大変好評を博しました。
また、同会場では、賢治の誕生日である8月27日を中日とする3日間、「イーハトーブフェスティバル」を開催し、ミュージシャンや映画監督など、その創作活動において賢治の影響を受けた、第一線で活躍する計6組をゲストに迎え、スペシャルトークや映像上映、ライブ演奏など、延べ6千300人の来場者に楽しんでいただきました。
実行委員会主催事業のほかにも、賢治自筆の手帳など貴重な資料を公開した宮沢賢治記念館の「雨ニモマケズ」展、宮沢賢治学会イーハトーブセンターが中心となって開催いたしました「第4回国際研究大会」、一般財団法人宮沢賢治記念会主催で賢治祭の特別プログラムとして開催された「音楽と演劇の夕べ」など、市内では多数の賢治生誕120年事業が開催されました。
これら記念事業を通じまして、多くの方々に賢治に触れる機会を提供することができ、「賢治のまち花巻」を全国へ広く発信できたものと感じております。
希望郷いわて国体・希望郷いわて大会の終了
次に、希望郷いわて国体・希望郷いわて大会の終了についてであります。
東日本大震災復興の架け橋 第71回国民体育大会 希望郷いわて国体の本大会が10月1日から11日まで、第16回全国障害者スポーツ大会 希望郷いわて大会が10月22日から24日まで開催され、関係者のご協力により成功裏に終えることができました。
花巻市では国体本大会と障害者大会、そして冬季大会を含めて14の競技を開催したところでありますが、大会直前の台風の影響や競技期間中も雨や風、寒さがあり、天候が悪い日もございましたが、競技団体、大学生、市内外の高校生そしてボランティアの方々や市職員の協力により、好評を得たと思っております。
市民の皆様には、花壇づくりやプランター設置など環境美化に加え、観客として大いに大会を盛り上げていただき、市内小中学校の学校応援も選手への大きな励みとなって熱戦が繰り広げられました。また各競技会場での郷土料理のふるまいも来場者に喜んでいただいたところであります。
希望郷いわて国体の際には、天皇皇后両陛下が花巻市に2泊されました。沿岸の復興状況のご視察の前後に、東和総合支所にお立ち寄りいただき、東和地域をはじめ大勢の市民の方々の歓迎をお受けになり、お喜びいただけたのではないかと考えております。
また、天皇皇后両陛下には早池峰神楽をご覧いただき、上演後は演者一人一人にお声をかけてくださいました。花巻が誇る早池峰神楽にとって、大変名誉なことで後世に伝わる励みになったのではないかと思います。
さらに、希望郷いわて大会の際には、来県された皇太子殿下は、市内のるんびにい美術館などをご視察され、花巻市に2泊されました。
両大会の花巻市内競技会場には、常陸宮妃殿下には国体のハンドボール競技を、そして高円宮妃殿下・絢子女王殿下には障害者大会のソフトボール及びフットベースボール競技を御覧いただくなど、皇室の方々にご覧いただきました。
この46年ぶりの国体開催によって花巻を全国にアピールできたところであり、これまでの準備そして競技会の運営まで、国体を成功に導いていただいた、多くの市民の皆様、競技団体、大学生、高校生、ボランティアなど全ての関係者の方々に心から感謝を申し上げます。
ラットランド市との姉妹都市提携30周年の訪問
次に、国際姉妹都市でありますアメリカ合衆国バーモント州ラットランド市との姉妹都市提携30周年の訪問についてであります。
今年、アメリカ合衆国バーモント州ラットランド市と花巻市は、旧石鳥谷町が姉妹都市提携を結んでから30周年を迎え、10月13日から19日までの7日間の日程で市の公式訪問団・市民訪問団がラットランド市を訪問いたしました。
10月14日にラットランド市入りし、クリストファー・ローラス市長を表敬訪問いたしました。次に、ラットランド高校では30周年を記念して設置された同市特産の大理石製ベンチの披露セレモニーに列席し、ラットランド市教育長や同校校長から歓迎を受けました。ラットランド市では同じデザインの大理石のベンチを2つ制作し、そのうちの1つは今年9月末に当市へ贈られ、石鳥谷中学校に設置されております。
同日の夜は、ラットランド・石鳥谷生徒交流プログラムの皆さまによる歓迎会に出席し、これまで交流プログラムに参加した生徒や引率者、保護者たちと様々な思い出を語り合いました。
15日に開催された記念レセプションには、ラットランド市長をはじめ当市との交流に関わられたラットランド市民約200人が出席し、大歓迎を受けました。当市から姉妹都市交流にご尽力いただいたラットランドの方々や団体に感謝状を贈呈したほか、記念品として石鳥谷まつりを描いた藍染タペストリーを贈呈しました。
式典では、ジェフ・ウェンバーグ元市長をはじめラットランド市の方々から、故大竹義文元石鳥谷町長、高橋公男前町長をはじめとする方々との交流をはじめ、石鳥谷町の方々との温かい交流の思い出が、感謝の言葉とともに話され、大変心温まる素晴らしい式典でありました。特に姉妹都市15周年記念式典のために石鳥谷町を訪れていたラットランド市の代表団が、折悪しく発生したアメリカ同時多発テロのために、航空機便がないということで3日間東京で足止めになった時に、石鳥谷町の方々がずっと滞在し、代表団の方々をお世話したことについて、深い感謝の気持ちを今なお強くお持ちのことが印象的でした。
これからも両市の交流の積み重ねを大事にし、将来に向けてさらなる交流の継続を確認し合うことができました。
進出企業の工場新設
次に、進出企業の工場新設についてであります。
今回、新たな工場を整備いたしましたのは、神奈川県横浜市に本社を置きます東京エンプラ商事株式会社でございます。
東京エンプラ商事株式会社は、昭和47年に創業し、樹脂成型品の製造や樹脂原料の卸を主たる事業としております。
平成9年に当市に営業所を開設し、今般、業務の拡大に伴い、市内下根子に新たに精密機器製造の工場を整備いただいたところであります。11月25日に同社との企業立地協定書調印式を執り行ったところでございます。
新たな工場の概要についてでありますが、工場敷地面積1,492平方メートル、鉄骨造り平屋建て470.36平方メートルの工場を整備し12月中の業務開始を予定しており、操業当初は、従業員を6人程度採用し、将来的には10人程度に増やすと伺っております。
花巻市まちづくり総合計画第2期中期プラン
次に、花巻市まちづくり総合計画第2期中期プランについてであります。
花巻市まちづくり総合計画中期プランは、花巻市まちづくり総合計画長期ビジョンの計画期間10年を3年、3年、4年の3期に区分して策定し、その目標年次までに取り組む施策の基本的な方向性や数値目標、主要事業を示したものであります。
花巻市まちづくり総合計画第1期中期プランについては平成28年度で終了することから、現在、平成29年度から平成31年度を計画期間とする第2期中期プランの作成を進めております。
策定にあたっては第1期中期プランでの実績や課題を検証し、施策の方向性や数値目標、主要事業を見直すこととしております。また、昨年度策定いたしました「花巻市まち・ひと・しごと創生総合戦略」に掲げた事業についても、第2期中期プランへ盛り込むこととしております。
計画策定にあたっては、広く市民の方々からの意見を聞くため、本年11月に市民を対象としたワークショップの開催や部門ごとに関係団体等から意見聴取するとともに、各総合支所での意見交換会やワークショップを開催し素案の作成作業を進めております。
素案作成後は、地域住民や議員の皆様を対象に説明会を開催し、御意見・御提言をいただきながら、計画(案)へ盛り込み、平成29年度予算と整合性を図りながら3月に第2期中期プランを策定するべく作業を進めております。
構造改革特別区域計画の認定
次に、構造改革特別区域計画の認定についてであります。
花巻市は平成28年11月29日に、内閣府の構造改革特別区域として「花巻クラフトワイン・シードル特区」の認定を受けました。
この認定は、花巻市内において生産された果実を原料としたワイン・シードルなどの果実酒やリキュールの最低製造数量基準の引き下げと、自己の経営する農家レストラン・農家民宿等で果実酒の提供を行う場合の最低製造数量基準を適用しないこととするものであります。
酒税法の構造改革特区について、これまで県内では、民宿等でのどぶろく提供を行う、いわゆる「どぶろく特区」と呼ばれる特例について9市町で認定されておりましたが、ワイン・シードル等の特区認定については、花巻市が県内初の認定となりました。
この認定により受けられる特例措置は2項目となっております。
まず1項目目でございますが、「特定農業者による特定酒類の製造事業」であります。
これは、自ら生産した果実を原料とした果実酒を、自己の経営する農家レストラン・農家民宿等において提供することが可能となるものです。
2項目目については、「特産酒類の製造事業」であります。これは、市内で生産された「ぶどう」、「りんご」、「西洋梨」、「ブルーベリー」、「梅」を原料とした果実酒又はリキュールを製造しようとする場合には、酒類免許最低製造数量基準による最低製造数量6キロリットルを、果実酒については2キロリットル、リキュールについては1キロリットルにそれぞれ引き下げられるものです。
この特例措置の活用により、「ぶどう」など地域の特産果実を用いた果実酒製造が小規模な施設でも可能となり、農業者等による果実酒製造への新規参入、果実の高付加価値化による農業者所得や生産意欲向上につながること。また、移住定住事業と連動させることにより、域外からの移住者や新規就農者などによる担い手の確保、稼ぐ力の強化が期待できること。更には、これまで取り組んできた「ぶどうとワインの里」にシードルを加えた新たなブランド化が図られるものと考えております。
認定取得に先立ち10月末に「ワイン・シードルづくりを学ぶ会」を開催したところ、ワインやシードルに興味がある、将来的には製造してみたいという市民の方々が10数名参加され、有意義な交流が図られました。今後は既存のワイナリーや県の工業技術センターなどと連携しながら、事業化に向けた支援を行ってまいります。
台風10号における被災地への市職員派遣
次に、台風10号における被災地への市職員派遣についてであります。
本市では、岩手県市長会から派遣要請を受け、台風10号による被災地である岩泉町及び久慈市へ、平成28年11月末日現在、延べ139名の市職員を派遣いたしました。
内訳につきまして、岩泉町は、台風通過の翌日、平成28年8月31日から11月末日までに、行方不明者の捜索・災害救助活動等に延べ91名、被災家屋調査業務に延べ15名、がれき調書作成業務に延べ3名、避難者の健康管理業務に延べ5名、避難所運営業務に延べ18名、災害査定業務に延べ2名の派遣をいたしました。
また、久慈市についても、平成28年9月26日から11月末日までに、測量設計業務委託、工事実施に係る業務のため延べ5名を派遣いたしました。
12月以降につきましても、引き続き災害査定業務や災害復旧工事業務のため、土木技術職を岩泉町及び久慈市に派遣することとしております。
以上で、行政報告を終わります。
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