【スマート農業】市内におけるV-NeKHs仮想基地局サービス（JA全農いわて提供）の開始について

中山間地域でも精度の高いスマート農業を実施できます

花巻市ではスマート農業機器の導入を推進するために、RTK-GPS基地局を設置していますが地形等の影響で中山間地域などは、既存の基地局が発信する高精度位置測位情報を受信できませんでした。

この度、JA全農いわてが提供するV-NeKHs（ブイネックス）リアルタイム配信のサービス対象エリアに花巻市が追加されました。

サービス開始により、市が設置する既存のRTK-GPS基地局の電波が入りづらい（入らない）エリアでも、高精度位置測位情報が受信可能となり、精度の高いスマート農業が実施できるようになりました。

 

V-NeKHs仮想基地局の概要について

V-NeKHsとはネットワーク型RTK測位（VRS-RTK）の一種で、物理的に施設を建てるこれまでのRTK-GPS基地局とは異なり、サービスを受けたい半径10kmのエリアの中心の座標を「仮想基地局」として設定するものです。JA全農いわてにより、県内に約10か所設定されており、うち3か所が花巻市に設定されています（設定場所は以下のとおり）。※近年発売されている海外製の自動操舵システム等はこのネットワーク型RTKにのみ対応するものが増えています。

V-NeKHsはこの「仮想基地局」と「国土地理院が全国各所に設置している電子基準点」をもとにコンピューターが算出した位置測位情報をインターネットを経由して受信するシステムです。

既存のRTK-GPS基地局は、建物や山など障害物があると電波受信が阻害される面がありましたが、V-NeKHsは仮想基地局から10km以内且つスマートフォンでインターネットがつながる場所であれば位置測位情報を受信できるため、地形の起伏が激しい中山間地域に向いていると言われています。

なお作業の精度は当市で設置したRTK-GPS地上基地局と同様、誤差2～3センチとなっております。

V-NeKHs仮想基地局の利用について

設置形式

ネットワーク型RTK測位（VRS-RTK）

利用料

月額コース（初月から利用終了日を含む月の末日まで）税込11,000円/月
年額コース（初月から1年間） 税込55,000円/年
※上記利用料の他、受信用機材代（10～17万円ほど）がかかります。

※花巻市の補助事業の対象です（利用前に農政課まで御相談ください）。

花巻市における仮想基地局の設定場所

• 湯口振興センター
• 八幡振興センター
• 東和中学校

受信エリア

仮想基地局から概ね半径10km以内

注）障害物、機器の仕様によって受信しづらい場合がございます。

注）機器の仕様によって受信できない場合がございますので、基地局の利用の際は事前にメーカーへお問い合わせください。

利用申請

利用の際はJAいわて花巻を通じ、JA全農いわてへ利用開始日の40日前までに利用申請書を提出する必要があります。申請等に当たり、ご不明な点はJA全農いわて営農技術課（019-638-6982）までお問い合わせください。

市のRTK-GPS基地局について（自分に適した基地局選びに困ったら）

花巻市ではスマート農業機器の導入を推進するために、市独自でRTK-GPS基地局を設置しています（詳細は下記リンクを参照ください）。

• RTK-GPS地上基地局の無料提供について

市のRTK-GPS基地局とV-NeKHS仮想基地局はそれぞれに特徴があり、ご利用になりたいスマート農業機器やお使いになりたい環境により自分に適した基地局が異なりますので、実際に利用を検討する際は必ず農機具メーカーに事前に相談してください。

 

スマート農業機器の導入費用への支援

花巻市では、自動操舵システムやドローン、ロボット草刈機といったスマート農業機器の導入経費への支援をおこなっております。

詳しくは以下のリンク先をご覧ください。

• 【対象機器追加！】「花巻市農業用ロボット・情報通信技術（スマート農業）機器導入支援事業」について

その他、詳細については農林部農政課地域農業推進室へお問い合わせくださるようお願いいたします。