本市初の名誉市民に山折哲雄氏を決定
本日、議会の同意を得て、宗教学の第一人者として活躍している山折哲雄氏を本市初の「名誉市民」に決定いたしました。
山折哲雄氏について
氏名 山折哲雄氏
住所 京都府京都市
生年月日 昭和6年5月11日(87歳)
昭和18年に花巻市内の母親の実家に疎開してから昭和25年に岩手県立花巻高等学校(現在の岩手県立花巻北高等学校)を卒業するまでの6年間を本市で過ごした。宮沢賢治の生家が近かったこともあり、幼少期に数多くの賢治作品に触れる。宗教学の第一人者として日本人の宗教観や心の問題について様々な提言を行い、文化の振興に寄与されている。幼少期からの賢治作品との関わりを通じて、賢治の世界観を広く紹介し、平成8年、12年には、本市で開催された第1回、第2回宮沢賢治国際研究大会で記念講演を行った。平成17年には、「デクノボーになりたい」を発行するほか、本市出身のキリスト教活動家で賢治と交流のあった斎藤宗次郎の自叙伝「二荊自叙伝」の刊行に編集者として携わった。昨年、ご遺族から本市へ斎藤宗次郎直筆の日記を寄贈いただいた際にもご尽力いただいたほか、本年9月には、本市で開催された市民憲章運動推進第53回全国大会花巻大会で「賢治の銀河宇宙とマコトのまちづくり」と題して記念講演を行っている。花巻北高の関西桜雲同窓会会長も務めており、花巻市との縁が深い方である。
主な経歴
- 昭和6年 米国サンフランシスコにて出生
- 昭和12年 帰国
- 昭和18年 母親の実家(花巻市上町・専念寺)に疎開
- 昭和25年 岩手県立花巻高等学校卒業
- 昭和29年 東北大学文学部卒業
- 昭和34年 東北大学大学院博士課程修了、東北大学教養部非常勤講師
- 昭和36年 東北大学文学部助手
- 昭和37年 鈴木学術財団勤務
- 昭和44年 株式会社春秋社勤務
- 昭和47年 東京教育大学非常勤講師
- 昭和48年 都内の私立大学非常勤講師
- 昭和56年 国立歴史民俗博物館教授
- 昭和62年 国際日本文化研究センター教授
- 平成9年 国際日本文化研究センター名誉教授
- 平成13年 国際日本文化研究センター所長
- 平成17年 国際日本文化研究センター所長 退任
山折哲雄氏からのコメント
「感謝のことば」
このたび、ふるさとからの思いもかけない暖かい贈りものをいただくことになり、ことばにつくせない感謝の気持でいっぱいであります。お前はいったい何をしたのかと、天から降るお叱りの声が耳元にひびいて鳴りやみません。これからも一日一日を一年一年を、路傍の石のようにあぜ道の草のように生きていきたいと思っております。ありがとうございました。
市長コメント
山折哲雄先生は、昭和18年に花巻市内の母親の実家に疎開してから昭和25年に岩手県立花巻高等学校(現花巻北高校)を卒業するまで花巻にお住まいになられるなど花巻に縁の深い方であり、宗教学について日本の第一人者で、花巻出身の宮沢賢治や斎藤宗次郎の研究においても非常に識見をお持ちでありますことから、花巻市名誉市民として推挙させていただきました。
市議会の同意をいただき、山折先生に本市初の名誉市民をお引き受けいただくことは、花巻市としても極めて名誉であり、花巻市名誉市民としてご功績を永く伝えることにより、現在そして将来の子どもたちに、子どもたちと同じ血を引き、同じ風土の中で育った花巻の先人がこのようなすばらしい業績をあげられたということを伝えることは、大きな励みになるものと思っております。
花巻市名誉市民について
市勢の発展又は市の名誉・名声の高揚に著しく貢献された方に対し、その功労をたたえるとともに後世までその功績を顕彰するものです。
要件
- 花巻市内に居住していない方で、花巻市に縁故の深い方
- 公共の福祉を増進し、又は文化・スポーツ等の振興に寄与した方
- 市民から広く尊敬され、又は敬愛されている方
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