【宮沢賢治記念館】特別展「童話 よだかの星」

特別展 「童話 よだかの星」

「よだかの星」は宮沢賢治の童話の中でも様々な分野で取り上げられ、広く愛されている作品の一つです。主人公のよだかは醜さゆえに他の鳥から嘲笑され、孤独と苦悩の中で他の虫を食べ、殺さなければ生きられないことに苦しみます。そんな自分の生のあり方に耐え切れず、ついには天空へ昇り夜空を飛び続けて力尽き、青白く燃える星となります。
この作品が書かれた背景には、賢治自身が家業である古着商や質屋を継がず、新しい生き方を模索していた時期と重なります。生きるために他者を経済的に傷つけるという罪悪感は、虫を食べずには生きられない「よだか」の姿として描かれ、自分が望む生き方を求め、もがいていた賢治の強い願いや祈りが反映されているかのようです。時代的、個人的な背景を理解することで、違った洞察からの読み方もできる作品といえます。

なお、今回の特別展は第34回イーハトーブ賞奨励賞（2024年）を受賞された画家の海津研氏にアニメーションや絵画のご提供をいただきました。海津氏のアニメーション「よたか」では登場する鳥たちのセリフはなく、生き物たちの存在感が重厚に表現され、様々な想像力が搔き立てられます。

様々な視点から、より深く、「よだかの星」の世界をご覧いただければと思います。

開催期間

令和7年10月4日（土曜）から令和8年2月15日（日曜）まで

開催場所

宮沢賢治記念館

内容

【直筆稿の公開】
（1）10/4（土曜）～10/13（月曜）（10日間）
（2）11/1（土曜）～11/9（日曜）（9日間）
（3）R8/2/7（土曜）～2/15（日曜）（9日間）

注）直筆稿の公開日程は変更となる場合があります。

^{注）10/14、10/31、11/10、2/6は資料入替のため特別展示室を閉室します。}

周辺地図

• 宮沢賢治記念館（Googleマップ）（外部リンク）
• 花巻市博物館（Googleマップ）（外部リンク）