花巻の遺跡(51)「蒼前堂遺跡」を紹介します
花巻の遺跡紹介(51) 蒼前堂遺跡
遺跡の概要
所在地
花巻市高木第19地割
時代
縄文・平安
出土遺物
剥片石器・礫石器・土師器・須恵器・陶器
出土遺構
竪穴建物跡・土坑・溝跡
報告書
- 花巻市埋蔵文化財調査報告書第18集
花巻市内遺跡発掘調査報告書
(蒼前堂遺跡・花巻城跡)
解説
蒼前堂遺跡(そうぜんどういせき)は花巻市高木(たかぎ)に所在(しょざい)し、道路向かいには矢沢振興(やさわしんこう)センターがあります。この周辺(しゅうへん)は、北上川と支流(しりゅう)の猿ヶ石川(さるがいしがわ)、豊沢川(とよさわがわ)がそれぞれ合流(ごうりゅう)する地域にあたるため、河岸段丘(かがんだんきゅう)が発達(はったつ)しており、この段丘面には数多くの遺跡が立地(りっち)しています。特に本遺跡の南側に隣接(りんせつ)する上台(うわだい)Ⅰ遺跡では、縄文時代早期(そうき)(約11,000年前)の竪穴建物跡群(たてあなたてものぐん)や無文土器(むもんどき)が発見されています。
本遺跡の発掘調査は、平成24年に住宅建設に先がけて行われたもので、平安(へいあん)時代の竪穴建物跡2棟(とう)が検出(けんしゅつ)されました。竪穴建物跡の形はいずれも隅丸方形(すみまるほうけい)で、1棟は4.3×4.7m、もう1棟は2.3×2.4mと小さいものでしたが、どちらも南壁東側にカマドが造(つく)られていました。建物内からは坏(つき)、高台付(こうだいつき)坏、甕(かめ)、壺(つぼ)などの土師器(はじき)が多く出土し、坏には墨(すみ)で「自」または「目」といった文字が書かれるもの、「丈」または「大」といった文字がヘラ書きされたものがみつかっています。このように、本遺跡や周辺からは縄文時代から平安時代にかけての集落跡がみつかっています。


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