市長演述 平成27年第1回(平成27年3月議会)

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ページ番号1003184  更新日 平成31年1月18日

本日、平成27年第1回花巻市議会定例会が開会されるにあたり、平成27年度の市政運営に臨む所信の一端を申し述べるとともに、主要施策の概要についてご説明申し上げます。

はじめに

私は、「若者の力を活かし、若者が花巻で暮らせるまちをつくり、定住人口を確保すること」を目標の第一に掲げ、昨年2月から花巻市長としての職務を担うこととなりました。
爾来、まずは地域の皆様のご意見をお聞きするため、4月から市議会が開催される月を除いて毎月1回、大迫・石鳥谷・東和の各総合支所で執務を行い、地域の団体の方々や地域の皆さんと意見交換を行っているほか、6月から11月にかけて、市内27コミュニティ地区において市政懇談会を開催し、全ての地区に私自身が出席いたしました。
いずれの地域、団体におかれましても直面する課題やご要望あるいは、市政に対する建設的なご意見等を頂戴しております。
また、市職員に対しても市民の意見を聴くという姿勢の浸透を図ってまいりました。これについては、大分浸透してきたと考えておりますが、更なる徹底が必要と考えております。

同時に、市からのタイムリーな情報発信を行うとともに、市政について徹底した情報公開を進めるため、随時議員説明会を開催するとともに、定例記者会見の開催、フェイスブック及びツィッター等のいわゆるSNS(ソーシャル・ネットワーク・サービス)を導入したほか、「人口減少対策」や「まちづくりと施設整備の方向性」等については、大幅な見直しも可能な素案の段階で議会や市民の皆様にお示しし、広く意見をお聞きしながら進めてまいりました。
今後も市民の皆様のご意見を積極的に取り入れながら、市政に反映してまいります。

重点戦略の設定とその対応

昨年4月には、策定中の「花巻市まちづくり総合計画第1期中期プラン(素案)」に、社会環境の変化、地域特性や花巻らしさを踏まえ、今後10年間の中で戦略的・重点的に取り組むべきテーマとして4つの重点戦略を設けることとし、その1番目に「人口減少対策」を掲げるよう指示いたしました。
その直後、5月9日にいわゆる「増田レポート」がメディアに取り上げられ、日本全体で896の自治体が「消滅可能性都市」と報道されました。我が花巻市においては、「消滅可能性都市」の区分には当てはまりませんでしたが、到底、安心できるものではありません。
その後、6月には、雇用の創出を図るための工業・流通団地の適地選定や基本計画の策定、出産や子育てを支援するための特定不妊治療費やインフルエンザ予防接種費の助成を拡充するとともに、小学生の医療費自己負担額の引き下げ等を実施する補正予算の議決をいただき、実施してまいりました。
7月には、庁内の若手職員による「花巻市人口減少対策ワーキンググループ」を設置し、雇用・居住、子育て支援や地域定住支援といったあらゆる分野についての検討と事業構築を指示し、10月末には「人口減少対策に関する中間報告」として、取りまとめ、市民の皆様にお示しいたしました。
そのような中、国においては12月27日に「まち・ひと・しごと創生総合戦略」を閣議決定し、人口減少と地域経済縮小の克服、まち・ひと・しごとの創生と好循環の確立を図るため、「東京への一極集中の是正」、「若い世代の就労・結婚・子育ての希望の実現」、「地域の特性に即した地域課題の解決」の3つの基本的視点に基づき、全国各自治体に対し、平成27年度中に各地域の人口動向や将来人口推計を分析し、中長期の将来展望を提示する「地方人口ビジョン」と、各地域の人口動向や産業実態等を踏まえ、平成27年度から31年度までの政策目標・施策をまとめる「地方版総合戦略」を策定するよう呼びかけております。
また、併せて地方への好循環拡大に向けた、総額3兆5千億円の緊急経済対策の補正予算を計上し、そのうち、地域住民生活等緊急支援のための交付金として、花巻市には地域消費喚起・生活支援型に2億1千7百万円、地方創生先行型に1億4百万円が配分されることとなりましたことから、本交付金の対象となり得る事業につきましては、平成27年度当初予算から平成26年度補正予算へ前倒しして計上し、財源を確保したうえで、これらの取組みを着実に実施してまいります。
これまで人口減少対策については、今回の国の動きに先んじて庁内独自に取り組んでまいりましたことから、国の施策展開に遅れることなく対応する体制が整っておりましたが、今後も、国や全国の他自治体の動きに後れをとらないよう、職員にも情報収集の徹底を指示しております。

重点戦略の2点目であります「市街地の再生」につきましても、昨年3月から建設部を中心に取り組んでまいりましたが、9月には建設部内にプロジェクトチームを設置し、これまで検討してまいりました花巻地域の中心市街地に位置する厚生病院跡地を活用した複合施設整備の実現性を検証しつつ、都市再生特別措置法による立地適正化計画制度を導入し、市街地の適切な規模の維持と、人口や医療、商業等の機能の密度の向上、公共交通の充実等を図り、効率的な都市経営が図られるよう、都市再構築を見据え、11月末に市民の皆様に「まちづくりと施設整備の方向」としてお示しいたしました。
本案においては、「こどもの城」と「花巻中央図書館」との複合施設計画は、厚生病院跡地の土壌対策が必要となったことから、施設整備の時期に遅れが生じること、土地の規模、集約予定であったそれぞれの既存施設の運営上の課題等から、見直しすることといたしました。
今後は、老朽化や狭隘化が著しい施設の単独での早期整備や図書館の規模を見直したうえで、その整備や運営に民間手法を導入することも含め、議会や市民の皆様のご意見をお聞きしながら、中心市街地への移転を検討・計画してまいります。
なお、厚生病院跡地につきましては、岩手県に最大限のご配慮をいただき、平成27年度から28年度までの2か年間で建物の解体、土壌対策を行うべく関係予算を岩手県医療局の平成27年度当初予算案に計上しているとお聞きしており、花巻市としても建物の解体、土壌対策の完了後に同跡地を取得し、老朽化が著しい総合花巻病院の移転候補地とすることを軸にその活用方法を総合花巻病院等の関係機関と早急に検討してまいります。

重点戦略の3点目、「交流人口の拡大」につきましては、いわて花巻空港と台湾を結ぶ国際定期チャーター便が昨年4月から6月までの間週2便の就航によりスタートし、秋季にも順調に就航され約8千8百人の利用をいただいております。
4月には岩手県知事を始めとする台湾ミッション団に私も参加し、中華航空の本社、台湾の観光局等を訪問し親交を深めてまいりました。中華航空の孫会長からは、チャーター便の安定的な乗り入れを促進するためには、日本からの利用客の確保が大事であるとのご意見を頂戴いたしました。また、一般的に、外国人観光客は広域を周遊する傾向があることから、県外も含めた一層の広域周遊ルートの開発の必要性について、今後の課題であると認識しております。
昨年4月からは、JR東日本による「SL銀河」の運行が開始され、11月までの間、土曜・日曜・祝日を中心に釜石線の花巻駅・釜石駅間で上下78本が運行され、延べ約1万2千4百人の方が乗車されたと伺っております。
沿線の遠野市や釜石市、住田町と連携しながら、主要な駅でおもてなしの取り組みを実施し、当市においては、花巻駅にて鹿踊による見送りや民間団体による出迎え、新花巻駅においては新幹線利用客も含めて足湯の場を提供したほか、土沢商店街ではSL写真展示を行い、いずれも好評を博しました。
なお、「SL銀河」につきましては、本年4月25日から運行が再開されることとなっており、今後も多くの皆様にご利用いただけるものと期待しております。
このほか、宮沢賢治記念館と高村光太郎記念館の展示リニューアルについては、平成26年度当初予算に予算計上しておりましたが、市民の意見を十分に反映するために、説明会を開催するとともに、市民の皆様から意見をお聞きするよう指示いたしました。
宮沢賢治記念館と高村光太郎記念館の展示リニューアルは、事業の進捗に若干の遅れが生じておりますが、宮沢賢治記念館は本年4月に、高村光太郎記念館はゴールデンウィーク前後にそれぞれリニューアルオープンする予定となっております。

重点戦略の4点目、「防災力の強化」につきましては、「花巻市避難勧告等発令・伝達マニュアル」を見直し、緊急時にはマニュアルに沿って緊急速報メール、えふえむ花巻、大迫防災行政無線、東和有線放送、市ホームページ、フェイスブック、ツイッターや市広報車により周知を図るほか、避難勧告、避難指示を発令した場合は自主防災組織に直接お伝えすることといたしました。なお、マニュアル見直し前ではございましたが、昨年8月に災害避難勧告、避難指示、避難準備情報発令基準を定め、その基準に基づき、10月13日には台風19号の接近に伴う災害避難準備情報を初めて発令いたしました。
また、陸上自衛隊東北方面隊による震災対処訓練「みちのくアラート2014」に呼応し、大規模地震の発生を想定した災害対応訓練を陸上自衛隊、岩手県防災航空隊、遠野市、釜石市や一般社団法人岩手県建設業協会花巻支部、台温泉地域住民の皆様との連携により実施し、関係機関等相互の協力体制の確立と職員の災害対応能力の向上に寄与したものと考えております。
さらに、地震等の災害によりライフラインが寸断されても、復旧までの間、避難所としての機能を確保するため、東和学校給食センターと好地振興センターに災害対応型LPガスバルク貯槽とガス発電機等の災害対策用設備機器を設置いたしました。特に、東和学校給食センターにつきましては、大規模な災害が発生した場合、これを利用して市内避難所や近隣市町村被災地へ食料を提供することを可能にするために設置したものであり、災害発生時に速やかに米穀を確保することができるよう、本年3月には花巻農業協同組合と「災害時における米穀供給に関する協定」を締結いたします。
今後は、台温泉地域で実施した避難訓練の成果を踏まえ、災害時の避難方法等について、それぞれの地域の住民の方々と具体的に検討するとともに、図上訓練を含めて避難訓練を実施してまいりたいと考えております。

その他の課題への対応

重点戦略以外の課題への対応について申し上げます。
総合支所の機能強化については、先に申し上げました毎月の総合支所執務、コミュニティ地区単位で開催いたしました市政懇談会でのご意見や、コミュニティ会議代表者の皆様と本庁、総合支所担当職員との協議を踏まえ、これまでの総合支所の業務や予算権限、職員配置等について見直しすることとし、平成27年度から取り組んでまいります。
具体的には、各総合支所管内の公共施設及び道路等の土木施設の維持管理にかかる予算措置、執行と運営の権限を本庁から総合支所に移管し、現場で迅速に対応できる仕組みといたします。また、各地域に密着した第3セクターに対する支援、地域固有の課題解決等に関しましても、総合支所自らが企画立案し実施する権限を持たせます。さらに、振興センター単位で行ってきた生涯学習事業につきましては、原則として、各総合支所を拠点として展開することといたします。
一方で、振興センターにおいて実施してまいりました各種証明書の交付につきましては、平成27年度は継続してまいりますが、平成 28年1月から利用が開始されますマイナンバーカードを活用し、コンビニエンスストアでの各種証明書交付を予定していることや各振興センターでの利用実績等を勘案し、廃止することも含め、業務のあり方を検討いたします。
組織体制といたしまして、各振興センターに配置しておりました正規職員に代わり、非常勤職員を配置することとし、これにより確保されます正規職員の定数も一部活用して、総合支所に正規職員を増員し、機能強化部分についてもしっかりと対応してまいります。
なお、今後とも27コミュニティ会議を中心とした自主的な地域づくり活動を支援してまいりますとともに、地域づくり交付金制度がより効果的な制度となるための改善等につきましては引き続きコミュニティ会議との協議を行ってまいります。

次に、近隣市町との連携について申し上げます。
本市及び北上市、遠野市、西和賀町で構成される岩手中部地区は、恵まれた交通網が整備され、農林業、工業、観光といった多彩な産業が盛んな地域であり、産業経済をはじめ、医療、教育、文化等でも深い人的・経済的交流がございます。
これらに奥州市、金ヶ崎町を加えた圏域は、本県の「ものづくり」の中核をなす基盤的製造業等が数多く立地しており、本圏域は岩手県のみならず、東北でも有数の元気な地域であると言えます。
私は、就任直後から多くの課題を共有する近隣市町の首長と連絡を密に取り合い、情報交換や国・県への要望活動での連携を行なってまいりました。
また、昨年12月にはこれからの広域連携のあり方について、担当者レベルでの勉強会をスタートさせ、広域で連携していくことの有効性を検討させております。2月2日には、6市町の首長が一堂に会して、勉強会での検討状況の報告に続き、今後の広域連携についての意見交換を行い、引き続き具体的な検討を行うなど、勉強会を継続することとなりました。
総務省が定める定住自立圏構想の制度要件において花巻市は、合併前の旧花巻市の昼間人口が夜間人口に比してわずか11人不足しているため、現在の制度においては中心市になり得ないことから、定住自立圏構想の枠組みに参加するためには北上市、奥州市が中心市となる圏域へ近隣市として参加することとなります。現時点においては、具体的な連携事業の検証がなされていないこと、また、中心市に比して財政的メリットも大きくないことから、直ちに市議会をはじめ、市民の皆様に対し、定住自立圏構想に参加することについて意見をお聞きする段階には至っていないものと考えております。
なお、当市の昼間人口が11人不足しているため、定住自立圏構想の中心市になり得ないという課題につきましては、昨年の国・県への要望に盛り込んだほか、内閣府が実施した「地方分権改革に関する提案募集」で「地方公共団体への枠付けの見直し」として提案した結果、一旦は担当省庁の総務省から「対応不可」との回答がございましたが、全国市長会から花巻市の提案に関して「提案団体の提案の実現に向けて、積極的な検討を求める」とのご意見もいただき、結果として、要件の緩和について検討を進め、平成27年度中に結論を得るとの再回答をいただき、国においても本年1月31日その旨の閣議決定をいただきました。
近隣各市町の首長方からは、中心市としての要件が緩和され、本市も中心市として認められることとなれば、将来的には、奥州市、北上市、花巻市の3つの中心市がある圏域構成も考えられるのではないかとの期待が寄せられましたし、また、要件緩和に向けた応援をいただけるとの心強い言葉もいただいております。
このような岩手県南部の都市を包括する圏域構成の模索を図るとともに、近隣市町同士の事業連携等、制度や仕組みにこだわらない連携についても勉強会で取り上げてまいりたいと考えております。

平成27年度市政運営の基本方針

まず、市政を担うにあたっての私の基本姿勢の第一番目に掲げております「市長は積極的に花巻市のトップセールスを行う」ことにつきましては、来年度におきましても、積極的なトップセールスを続けてまいりますことをお約束いたします。
就任以来、私自らが消費地に足を運び、関係機関と連携し積極的なトップセールスに努めてまいりました。
本市が誇る、米、リンゴを始めとする果樹、リンドウ・ネギ等の花き・野菜や肉牛等を、市場関係者を中心にご紹介した結果、関西の大手酒造会社では酒米として前年度の取り引きをおよそ1,150トン上回る2,850トンの取り引き拡大につながったほか、海外における日本の米の評価が高まっていることに伴い、需要が伸びていること等の貴重な情報を得ることができました。
今後とも、消費地との接点を切り開き、地域の企業や生産者につなげてまいります。

次に、国の施策展開に後れを取らない市政運営を行うことでございます。特に、まち・ひと・しごと創生総合戦略や先ほど申し上げました新たな広域連携等、国では「やる気のある地方への手助け」を行うこととしておりますことから、私をはじめ、職員が積極的に国から情報を得て、それらを整理、分析し、タイムリーな判断ができるよう努めてまいります。

なお、これまでどおり、市議会をはじめ市民の皆様への積極的な情報提供を行うとともに、コンプライアンスの徹底についても取り組んでまいります。

平成27年度の主要施策

次に、平成27年度の主要な施策を、花巻市まちづくり総合計画長期ビジョンに掲げるまちづくりの分野、しごと、暮らし、人づくり、地域づくり、そして行政経営の政策ごとに申し上げます。
なお、平成27年度当初予算編成に当たっては、冒頭に申しましたとおり、国の地方創生総合戦略及び地方への好循環拡大に向けた緊急経済対策の補正予算等に対応するため、人口減少対策を主とした地方創生に関連する新規・拡充の19事業をはじめとした、15億5千9百万円につきましては、平成27年度当初予算から平成26年度補正予算へ前倒しを行う等、一体的な予算編成を行ったところであります。

しごと

農業は花巻市の基幹産業であります。そのうえで、私は、農業を産業として強くしていく「産業政策」と、農業・農村の有する多面的機能を発揮するための「地域政策」の二面性の観点から農業振興を図ってまいります。
まず、本市の農業の根幹をなす水稲につきましては、米の直接支払交付金が平成26年産米から半減されたことに加え、平成26年産米の概算金が過去に例を見ないほど大幅に下落したこと等に伴い、市内では約15億円の減収となり、農家の生産意欲の減退が懸念されますことから、平成27年産米の作付けに向けた農家の生産意欲の高揚に取り組むため、水稲生産に必要な土壌改良剤や肥料等の購入経費の支援約1億5千万円について予算に盛り込むとともに、収益性の高い農畜産物の生産支援や農業経営の安定化を図ってまいります。
なお、私は、国や関係団体に対し、農地の総量確保、米価対策、そして担い手と地域住民の連携による農業・農村の維持発展の重要性について、機会があるたびに意見を申し上げるとともに、提言・要望を行っております。本年1月20日に仙台で開催されました農林水産省東北農政局の「食料・農業・農村政策審議会」におきましても、東北における唯一の自治体代表として参加をし、本市の農業の概要や市の取り組みを説明するとともに、同様の要望をいたしました。
花巻の農畜産物のブランド化と消費地への売り込みを図るため、積極的なトップセールスを行うとともに、農業者等の所得向上を図るため、地元農畜産物を活用した農工商観連携による6次産業化や、農業者等が自ら行う生産から流通にかけての取り組みを支援してまいります。
担い手や新規就農者等、地域農業の後継者の確保・育成が喫緊の課題でありますことから、担い手への農地の集積・集約化を加速・推進するとともに、日本型直接支払制度に積極的に取り組み、担い手と地域住民の連携による農林業と農山村活動の維持発展に努めてまいります。また、移住・定住による地方創生の一環として、新規就農者の育成と定着を図るため、就農時の経済的負担の軽減に取り組んでまいります。
林業につきましては、基幹となる林道網の調査を実施するほか、地元産木材が合板資材やバイオマス発電の燃料材等に広く活用されるよう、生産環境の整備を進めてまいります。

工業振興につきましては、自動車、エネルギー・環境、医療関連等の成長が見込まれる分野における研究開発に対して、新製品開発・販路開拓等の費用の一部を助成し、自立的な転換を促してまいりますとともに、新しい工業・流通団地の整備に向け、より具体的な実施計画の策定を行ってまいります。

商業振興につきましては、国の緊急経済対策に対応した総額12億円分のプレミアム付き商品券を発行し、小売業、観光業、建設業、飲食業を中心に広く、市内の消費を喚起するための「地域消費喚起事業」を実施いたします。本事業の実施に際しましては、希望する全市民がプレミアム付き商品券を購入できるよう十分な配慮をしてまいります。
また、新たに「商店街賑わい再生戦略事業」により、商業団体が取り組む事業性・継続性のある新たな事業やイベント事業への支援を行い、多くの方が訪れる、魅力ある商店街の形成を図ります。

観光振興につきましては、昨年JR東日本をはじめ関係団体の絶大なるご支援・ご協力をいただき、たいへん好評でありました「SL銀河」が今年も運行されますことから、JR東日本をはじめとする関係団体と連携しながらさらに活用を図るとともに、冬期間の誘客対策として花巻温泉郷利用促進キャンペーンへの支援を行います。

暮らし

花巻市の花でありますハヤチネウスユキソウは、早池峰山の固有種として認められてから80年を迎えることから、その魅力と価値を広く市民に再認識していただくとともに、ハヤチネウスユキソウをはじめとする高山植物の保護に関して理解を深めていただくための記念行事を開催し、自然保護の重要性を県内外に向けて発信してまいります。

人口が減少するなかでも効率的な都市経営が図られるよう、市街地拡大の抑制等、実態に沿った都市計画用途地域への見直しを進めるとともに、既成市街地の再構築に向け、立地適正化計画の策定や公民連携手法の導入を進めてまいります。
道路等の生活基盤につきましては、幹線道路の整備を進めるとともに、宮沢賢治記念館線の融雪施設整備、太田橋・豊沢橋の架け替え整備、歩道の設置等を進め、安心・安全で快適な道路環境の充実に努めてまいります。
誰もが安心して生活できる住宅を確保することを支援するため、新たに、子育て世帯のU・I・Jターン者に対する住宅取得補助を行う「定住促進事業」を実施するほか、市営天下田住宅の改修を行うとともに、大迫・東和地域の定住の促進を図るために既存の旧教職員住宅の補修を進めてまいります。
また、石鳥谷地域は、盛岡市、北上市や金ヶ崎町への通勤圏内であることに加え、周辺に比べ開発の余地があり、土地が盛岡市周辺等に比較して安価であること等、住宅地としての需要が見込まれますことから、石鳥谷駅周辺の土地利用対策を検討してまいります。

危機管理体制の構築につきましては、自主防災組織と連携し防災訓練を実施し、避難行動要支援者への支援体制の確立を目指すとともに、自主防災組織が行う防災訓練への支援や自主防災組織が未結成の地域への結成に向けた支援を進めてまいります。
災害時の市民の迅速な避難体制の構築を図るため、ハザードマップの全世帯配布、土砂災害危険区域等の世帯への防災ラジオの配布を行うほか、えふえむ花巻難聴世帯の受信環境の改善、避難勧告等発令時の広報伝達訓練を通じた災害時の情報伝達体制の強化を図ります。
平成26年度から整備を進めてまいりました消防救急デジタル無線につきましては、本年10月から本格運用を開始いたします。
東日本大震災により市内に避難している被災者の生活の安定を図るため、交流活動事業、引越補助、タクシー助成等の事業を引き続き実施するとともに、被災者を対象としたアンケート調査を再度実施し、今後の支援事業の充実を検討してまいります。

市民が日常生活を安全に安心して送ることができるよう、空き家等対策計画を策定し、空き家の適切な管理や再利用の促進、倒壊のおそれがある空き家に対する措置等の対策を進めてまいりますとともに、消費者トラブルを始めとする日常生活上の問題や悩みが解消され、将来にわたり安心して暮らすことができるよう生活相談体制を充実し、問題解決への支援に努めてまいります。

新たな生活困窮者自立支援制度が平成27年度から施行されることに伴い、市が主体となり関係機関と連携しながら、生活に困窮されている方の自立を総合的に支援してまいります。
高齢者が住み慣れた地域で生活を継続できるよう医療介護の継ぎ目のないサービス提供体制を推進するため、医療介護等関係者間のネットワークの構築を図るとともに、介護保険特別会計において、生活支援コーディネーターを配置し、高齢者を中心とした地域の支えあいの仕組みづくりや、サービス提供体制の整備を推進してまいります。
障がい児・障がい者の日中の預かり体制の充実を図るため、老朽化・狭隘化が著しいイーハトーブ養育センターの施設整備に向けた基本設計等を実施いたします。また、障がい児の生活能力の向上や障がい者の地域移行の推進を図るため、新たに、放課後等ディサービスやグループホーム等の施設の整備に補助いたします。

平成26年6月補正予算により予算を認めていただきました小学校6年生までの子どもに対するインフルエンザ予防接種費の助成につきましては、子育て支援とあわせて更なる拡充を図ることとし、こどもの人数の多寡に関わらず、インフルエンザ予防接種を受けられるよう未就学児及び小学生の第2子以降の接種費用について、1回当たり3千円を上限に助成いたします。
乳幼児及び妊産婦の経済的負担を軽減し、健康づくりに資するため、医療費の助成を継続してまいります。特に、3歳以上就学前の乳幼児につきましては、所得制限と自己負担を撤廃し、乳幼児の医療費無料化を実施いたします。
休日及び夜間等いつでも安心して必要な救急医療が受けられる環境の構築はもとより、将来における医療供給体制が確保されるよう地域医療ビジョンに掲げる施策を着実に実施してまいります。

人づくり

近年、増加している児童虐待の通告等に対応するため、地域福祉課内に家庭児童相談室を設置し、専門の家庭相談員の配置による相談、訪問調査や指導援助等を行うことにより、家庭における児童の適正な養育を支援してまいります。

平成27年度から施行されます子ども・子育て支援新制度を推進するため、平成26年度中に策定する花巻市子ども・子育て支援事業計画に基づき、子どものための教育、保育給付を行うほか、法人立保育所、小規模保育施設、認可外保育施設の運営を支援してまいりますとともに、市内学童クラブ整備等の着実な実施と各種子育て支援のための事業の充実を図ってまいります。
また、子育てにかかる経済的負担を軽減し、安心して子どもを産み育てることができる環境づくりのため、新たに、国の地方創生先行型交付金を活用して、幼稚園、保育所、認可外保育施設等の教育・保育施設等を利用する小学生の最年長者を第1子とした第3子以降の利用者負担額に補助する「第3子以降保育料負担軽減事業」を実施いたします。

学校教育につきましては、岩手県学習定着度状況調査の結果から、本市の小学生の平均正答率は県の平均正答率を上回り、安定して良い結果を示しておりますが、中学生においては、県の平均正答率を下回る教科があり、停滞傾向にあることが明らかになりましたことから、これまで小学校にのみ配置していた「はなまき授業サポーター」を中学校にも配置し、少人数指導による学力の向上に取り組んでまいります。
教育環境の充実につきましては、児童生徒の安全と快適な教育環境を創出するため、引き続き、湯口中学校と大迫中学校の改築を進めてまいります。また、学校給食につきましては、施設の老朽化が著しいことに加え、定員適正化計画に基づく調理士の減少への対応が必要不可欠であることから、今後においても安全で安心な学校給食を安定して供給していくため、保護者や学校関係者のほか専門家の意見もお聞きしながら、学校給食のあり方に関する基本方針を策定してまいります。

生涯学習につきましては、現在の花巻市生涯学習振興計画の期間が来年度までとなっていることから、これまでの成果を検証し、新たな計画の策定を進めてまいります。
児童のふるさとを愛する心を育み、将来にわたるふるさとへの誇りを高めるため、学校区を超えた交流と、花巻の歴史や魅力を感じる体験や学びの機会を提供する「はなまき!子ども探検隊」を新たに開設いたします。

国際姉妹・友好都市との交流におきましては、各都市との青少年や市民等の相互交流を通じて、市民の異文化理解と国際感覚の醸成の推進に努めてまいります。
なお、平成27年は、オーストリア国ベルンドルフ市との国際友好都市提携50周年となる記念の年でありますことから、10月にはベルンドルフ市の公式訪問団の受け入れや歓迎行事を「大迫町・ベルンドルフ市友好会」と連携して開催し、お互いの友好の絆を深めてまいります。

スポーツ振興につきましては、地域における生涯スポーツを推進するとともに、大規模スポーツ大会や合宿の誘致等を通じたスポーツツーリズムを、本市の強みである高速交通網の利便性や恵まれた資源を生かし、交流人口拡大の視点から引き続き推進してまいります。また、平成28年に本県で開催される第71回国民体育大会のリハーサル大会を開催する等、市内競技団体と連携を図りながら、本番を見据えた大会運営に努めますとともに、市民の盛り上がりを図るため、さまざまな機会を通じて、国体開催に向けてPR活動を推進してまいります。

宮沢賢治記念館、高村光太郎記念館につきましては、改修工事を進めており、間もなく完成する予定となっておりますことから、リニューアルオープン記念式典等の開催を企画する等、多くの皆様にお越しいただけるよう周知に努めてまいります。
また、平成28年度は、宮沢賢治生誕120年にあたることから、宮沢賢治の発信についての非常に良い機会ととらえ、生誕記念イベントの開催内容について、賢治関連団体等の意見を伺いながら、検討を進めてまいります。

地域づくり

冒頭にも申し上げましたとおり、27のコミュニティ地区を基本とした地域の自主的なまちづくりの支援や地域づくり交付金制度の改善等につきましては、今後ともコミュニティ会議との協議を行ってまいります。また、地域づくり活動の拠点施設として、谷内振興センターの建築工事を行い、年度内に新たな施設での業務が開始できるよう整備してまいります。

合併前の市や町、地域の文化と個性を活かし、それぞれの地域を活性化するため、新たに「地域おこし促進事業」により地域おこし協力隊を配置し、旧4市町ごとの地域の魅力発掘や情報発信、地域資源の有効活用に努めてまいります。具体的には、本庁地域では公民連携によるリノベーションのまちづくり支援、大迫地域ではブドウづくり支援、石鳥谷地域では中心商店街の賑わいづくり支援、東和地域では新規就農とまちなかフロアマネージャー支援等を予定しており、合計で最大5人の地域おこし協力隊員を募集し、任期終了後にはそれぞれの地域に定住していただけるよう努めてまいります。
また、人口減少対策の施策として、新たにU・I・Jターン希望者の定住を促進する「移住・定住促進等対策事業」を実施いたします。また、より多くの方々が出会いの場に恵まれてご結婚され、本市に居住いただけるよう「婚活支援団体育成事業」を実施してまいります。

行政経営

維持管理や更新に多額の経費が見込まれる公共施設等につきましては、最適な施設保有量の実現のほか、更新や長寿命化を計画的に行うことで財政負担の軽減や平準化を目指すための公共施設等総合管理計画の策定を進めてまいります。

来年度の組織体制について、申し上げます。
私は、市役所の組織や部、課、係の体制や名称は、市民にとって分かりやすいものであることが必要であり、毎年の大きな変更は避けるべきであると考えております。昨年度の組織改編は、部の改廃等を含む大規模なものでありましたことから、来年度の組織機構の改正は喫緊の課題に対応するための課内室の新設・廃止の最小限にとどめてまいります。
まず、生涯学習部生涯学習交流課内に設置しておりました「複合施設整備室」につきましては、複合施設計画の見直しに伴い廃止いたします。一方で、これからのまちづくりや施設整備の方向性について、今後は立地適正化計画制度を導入した市街地の活性化に本格的に取り組んでいく必要がありますことから、建設部都市政策課内に「(仮称)都市再生室」を設置いたします。
また、公共施設等総合管理計画を策定する必要がありますことから、財務部契約管財課内に「(仮称)公共施設計画策定室」を設置いたします。
なお、国民体育大会開催に向けた体制強化を図るため、生涯学習部国体推進課に必要な人員を確保いたします。

結びに

以上、私の平成27年度市政運営に対する所信の一端と主要な施策について申し述べさせていただきました。
来る平成28年1月には花巻市誕生10周年を迎えます。今後とも地域振興につきましては、皆様のご意見をいただき、それぞれの地域の特色を活かしながら、より良い花巻市を目指してまいります。
冒頭に申し上げましたとおり、国では、「東京への一極集中の是正」、「若い世代の就労・結婚・子育ての希望の実現」、「地域の特性に即した地域課題の解決」の3つの基本的視点から地方創生が必要であるとしております。
若者が花巻で暮らせるまちをつくり、定住人口を確保するため、全力を尽くしてまいりたいと存じておりますので、市議会並びに市民の皆様のご理解とご協力を心よりお願い申し上げます。

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