平成27年6月 定例記者会見を開催しました
開催日時
平成27年6月25日(木曜)午前11時から11時55分まで
開催場所
花巻市役所本庁3階 302・303会議室
会見項目
- 花巻市プレミアム付商品券の販売について(担当 商工観光部 商工労政課)
- 「うすゆき草サミットinはなまき」開催について(担当 大迫総合支所 地域振興課)
- 花巻市地域おこし協力隊の決定について(担当 総合政策部 秘書政策課)
- 大迫地域防災訓練の実施について(担当 総合政策部 防災危機管理課)
- 花巻市防災ラジオの有償配布について(担当 総合政策部 防災危機管理課)
- 希望郷いわて国体・希望郷いわて大会開催のPRについて(担当 生涯学習部 国体推進課)
- 「はなまき朝ごはんプロジェクト」について(担当 農林部 農政課)
- 国際姉妹都市ホットスプリングス市教員受入れについて(担当 生涯学習部 生涯学習交流課 国際交流室)
- 宮沢賢治創造演劇公演「“みる”コンサート物語『セロ弾きのゴーシュ』」開催について(担当 生涯学習部 賢治まちづくり課)
- 花巻市博物館 特別展「観(かん)じる民藝展」について(担当 教育部 花巻市博物館)
- 平成27年度「花巻市郷土芸能鑑賞会」開催について(担当 教育部 文化財課)
会見説明内容
花巻市プレミアム付商品券の販売について
市長
国からの交付金を使い、12億円分のプレミアム付商品券を6月1日から販売しています。
販売に当たっては、市民一人一人にご購入いただけるように、購入引換券を各家庭に配布しておりますが、これは、国の交付金によるプレミアム付商品券のベネフィット(※商品やサービスから得られるメリット)を全ての市民に享受いただきたいという考えから始めたものです。
6月21日現在、2万3795冊、金額で2億3795万円分の商品券を購入いただいております。これは20日間での販売実績になりますので、60日間の販売期間では、およそ7億円分余りの商品券を買っていただけると考えています。
その中で、購入引換券を誤って捨ててしまったという市民の声があります。当初、引換券は再発行しないということでスタートしましたが、できるだけ多くの人にプレミアム付商品券のベネフィットを享受していただきたいという考えから、7月1日より、運転免許証などで本人確認をした上で、引換券を再発行することにいたしました。
また、このプレミアム付商品券を、販売期限と同じ7月31日までに使わなくてはいけないと誤解している人がいることが分かってきましたので、11月30日まで使えることをもう一度周知徹底する必要があると考えており、これらの趣旨を踏まえた情報を、7月1日発行の市の広報紙に掲載することにしています。
さらに、市民の皆さんの中からは、確かに20パーセント得するけれど購入できないという声も聞かれます。そのとおりかと思いますが、考えてみると、プレミアム付商品券は両替と一緒です。現金を商品券に両替していただくと20パーセント得しますということです。
このような点もさまざまな機会を捉えて、市民の皆さんに周知していきたいと考えています。
しかしながら、このような取り組みをしても、どうしても全員の方が購入するということにはならないだろうと思います。10万枚の発行を計画していますが、余った商品券の使い道については8月以降に検討していきます。どれだけ余るかによって、どのような政策をとれるかが変わりますので、今現在において明確に申し上げることはできませんが、希望する方に販売する、あるいは特に支援が必要な方の生活支援に充てるなど、そのようなことも頭に入れながら検討します。
「うすゆき草サミットinはなまき」開催について
市長
市の花として指定させていただいておりますハヤチネウスユキソウは、80年前に北海道の礼文島のレブンウスユキソウや、日本アルプスのミヤマウスユキソウとは別の固有種であることが研究者の調査で分かりました。
また、日本にはウスユキソウが数種類ありますが、ハヤチネウスユキソウは、ヨーロッパのエーデルワイスに一番近いウスユキソウとの評価もいただいております。
このハヤチネウスユキソウが縁で、旧大迫町が50年前にオーストリア共和国ベルンドルフ市と友好都市提携を結び、現在も友好的な関係を続けています。今年の10月12日には、友好都市締結50周年の記念式典を予定しており、ベルンドルフ市長ご夫妻をはじめ、学生や市民の方が花巻にお見えになります。このようなことからも、ハヤチネウスユキソウは、市民にとって非常に大事な花と考えております。
ハヤチネウスユキソウが固有種として認定されてから80年を迎えるに当たり、「うすゆき草サミットinはなまき」を7月11日に開催します。具体的な中身としては、まず県立大学総合政策部の渋谷晃太郎教授の基調講演を開催します。この方は、環境省で長い間仕事をされた方で、環境政策、自然公園、森林環境、エコツーリズムの専門家です。次に、レブンウスユキソウが咲く北海道礼文町とオオヒラウスユキソウが咲く北海道島牧村、さらにコマウスユキソウが咲く長野県宮田村、それぞれから町長・村長または担当者の方にお見えいただき、ウスユキソウについてのパネルディスカッションを行います。
式典の翌日12日には、早池峰山への登山や早池峰神楽の鑑賞、総合文化財センターの見学などを予定しています。
- 記者会見資料 「うすゆき草サミットin はなまき」-ハヤチネウスユキソウ誕生80 年記念- (PDF 158.4KB)
- 記者会見資料 「うすゆき草サミットinはなまき」チラシ (PDF 913.2KB)
花巻市地域おこし協力隊の決定について
市長
花巻市においても地域おこし協力隊を採用することにいたしました。
花巻市の地域おこし協力隊の募集に当たっては、東京の株式会社ココロマチに大きなご支援をいただきました。この法人のホームページ「ココロココ」に花巻市の紹介を大きく取り上げていただき、また、同法人の支援のもとで東京での説明会も開催しました。この説明会には60人以上が参加し、さらにその中の一部の方については、自費で花巻に来ていただき、現地を見ていただきました。
最終的に14人の方に応募いただき、6月13日に市の職員と、実際にこの地域おこし協力隊と一緒に仕事をすることになる地域の方々が面接を行いました。その結果、当初5人の採用予定でしたが、非常に素晴らしい方がたくさんいらっしゃるということで7人の採用を決めました。関東の方5人、京都府の方1人、名古屋市の方1人の計7人ですが、このうち1人の方は岩手の出身で、残り6人の方は岩手には全く縁のなかった方々です。
7人のうち、まだ大学生である1人と、大学院博士課程を出て現在は非常勤講師をしている1人については、来年の4月に着任する予定となっています。
今後、花巻に来ていただき、地域の方々と一緒に働くことになりますので、市の職員も十分な支援をしなければならないと考えています。その中で、受け入れる体制を整える一つの手段として、6月28日から30日まで、市の職員2人が大分県の竹田市に行って、竹田市の職員と面談をしながらさまざまなことを学んできました。竹田市は、空き家バンクの成功例として注目されているほか、地域おこし協力隊を30人採用しています。実際に働いていただく中で、どのような問題があって、どのような受け入れ体制をつくっていくべきか、さらに、実際に現地を回り、その活動状況を見て学んできたということです。
地域おこし協力隊の皆さんには、地元の人とは違う目線で花巻のまちづくりにご協力いただきたいと考えています。
大迫地域防災訓練の実施について
市長
土砂災害や洪水が発生した場合に、地域住民の命を守るためには、避難経路等についてしっかりと決めておく必要があると考えています。昨年の8月に避難準備情報、避難勧告、避難指示の発令についての客観的な基準を設け、さらに今年に入り、その見直しを行っております。
実際の訓練としては昨年、陸上自衛隊による震災対処訓練「みちのくALERT(アラート)2014」に呼応し、花巻市でも図上訓練を行ったほか、台地区において、県の防災ヘリも出動し避難訓練を行いました。今年もそのような実際の避難訓練を市内4地域で実施します。
まず第1番目として、大迫町外川目の沢崎地区で50人弱の住民の方々に参加をいただきながら、また今回も県の防災ヘリに出動いただき避難訓練を行います。市役所の中では、ロールプレイイング方式による図上訓練も併せて実施します。
このような訓練を行うことによって、避難する場合にどのような問題があるかを学び、それに基づいて実際の避難場所や避難経路等を決めていく参考にしたいと考えています。
花巻市防災ラジオの有償配布について
市長
花巻市防災ラジオは、通常のラジオ番組も聞くことができますが、特徴として、花巻市が防災情報を、えふえむ花巻を通して放送したときに自動的にスイッチが入り防災情報が流れます。
花巻市は昨年、この防災ラジオを1000台購入しています。そして本年度も1000台購入することを予算化しています。購入した防災ラジオは、振興センター、避難場所、小中学校、行政区長、民生委員、自主防災組織の代表者、土砂災害警戒区域にお住いの住民のほか、警戒区域に指定されていなくても土砂災害の危険がある箇所にお住いの方々に無償で貸与しています。
今回、この無償貸与の対象にならないご家庭や事業所でも、防災ラジオを利用したいという方々に有償で配布することにいたしました。配布台数は100台、個人の方には5千円、事業所には1万円をお支払いいただき配布いたします。1台当たり約1万円のコストがかかりますので、個人の方は実費の半額でご利用いただけることになります。
希望郷いわて国体・希望郷いわて大会開催のPRについて
市長
国体開催の周知と一層の盛り上げを図っていくため、二つのPR活動を行います。
一つは、「国体PRうちわ」を各家庭に配布します。
もう一つは、現在、市役所本庁舎と総合体育館に設置している「カウントダウンボード」について、7月1日から大迫・石鳥谷・東和の各総合支所にも設置することにします。
これらのPR活動によって、市民の皆さんに国体がいよいよ近づいていることをご認識いただくとともに、開催に当たっては、いろいろな面で市民の皆さんのご協力をいただきたいと考えております。
「はなまき朝ごはんプロジェクト」について
市長
花巻南温泉峡の新鉛温泉愛隣館、鉛温泉藤三旅館、志戸平温泉ホテル志戸平の三つの旅館・ホテルが協力し、昨年7月から、岩手県産ひとめぼれと地元産野菜の一つを共通食材とした朝ごはんに合うおかずを提供する「はなまき朝ごはんプロジェクト」を実施しております。
今年の7月には、花巻産のきゅうりをこの朝ごはんで提供し、それ以降も、水なす、ブロッコリー、しいたけ、雪下キャベツ、春採りアスパラガスを提供する予定であると伺っています。
この三つの旅館・ホテルは、若い方が社長や専務・常務などの経営陣として活躍されているという共通点があります。本年度は、公益社団法人いわて産業振興センターの助成金を受けられることになり、3館共通のリーフレットやパネルの作成、農作業体験の提供など新たな観光プロジェクトの開発、朝採り野菜の販売などに取り組むと伺っています。
花巻市としても、このようなプロジェクトは大変素晴らしく大事なことと考えていますので、周知・広報等を含めて支援を申し上げたいと考えております。
国際姉妹都市ホットスプリングス市教員受入れについて
市長
国際姉妹都市の米国アーカンソー州ホットスプリングス市からは、4月15日から20日に市民訪問団が、6月2日から9日には高校生が花巻にお見えになっています。これに加え、7月9日から15日には教員の方々4人がお見えになり、花巻の教育現場を視察する予定です。市として、心から歓迎したいと考えており、私も毎回、皆さんとお会いしています。
花巻への受け入れについてはこのほか、米国ウィスコンシン州クリントン村の中学生が今年の6月13日から22日に、米国バーモント州ラットランド市の中学生が現在、花巻に来ております。
花巻からは、10月下旬から11月上旬にかけて、ホットスプリングス市、クリントン村、ラットランド市それぞれに、中学生6人、合計18人が訪問する予定になっています。また、11月2日から11日には、大迫高校の2人と市内の中学生6人が、ベルンドルフ市に訪問する予定になっています。
花巻に訪問いただいた皆さんに毎回お会いしていると話しましたが、それは、来ていただいた方をおもてなしするという観点と、もう一つは、花巻市の中高生が訪問した際に、非常に温かいおもてなしを受けていますので、それについて市長として御礼を申し上げるという目的でお会いしております。
宮沢賢治創造演劇公演「“みる”コンサート物語『セロ弾きのゴーシュ』」開催について
市長
市が主催する宮沢賢治作品を題材とする公演は、昨年4月にわらび座の公演「風の又三郎」を開催し、大変好評をいただきました。今年は「セロ弾きのゴーシュ」音楽影絵劇を8月1日に文化会館大ホールで開催します。公演する「影絵劇団かしの樹(き)」は、国内はもとより海外でも活躍している団体です。
宮沢賢治の作品を題材にした演劇に、花巻市民、特にお子さん方に触れていただき、感動していただくとともに、良い思い出にしていただきたいと思っております。
今回のプログラムは、チェロ、バイオリン、ピアノによる、賢治の曲や賢治が好きだったといわれる曲の約50分間のコンサート。そして、音楽影絵劇「セロ弾きのゴーシュ」が約45分間となります。
花巻市博物館 特別展「観(かん)じる民藝展」について
市長
7月18日から8月30日まで花巻市博物館で特別展「観じる民藝展」を開催します。
今回の特別展は、柳宗悦(やなぎむねよし)さんが提唱した民藝運動の精神を受け継ぐ尾久彰三(おぎゅうしんぞう)さんのコレクションの中から、日本各地をはじめ世界の民芸品約350点を展示紹介するものです。
柳宗悦さんは、人々が普段使いする物の中に非常に素晴らしい芸術性があるということを発見され、民藝という言葉を作り提唱した人と理解しています。この柳宗悦さんは、朝鮮王朝時代の白磁の焼き物の美しさに特に印象を受けて、日本において白磁の価値を再発見した方としても有名ですが、今回の特別展では、韓国の白磁等を含めて、日本の民藝や花巻にゆかりのある品も展示します。
平成27年度「花巻市郷土芸能鑑賞会」開催について
市長
7月12日に花巻市文化会館大ホールで花巻市郷土芸能鑑賞会を開催します。
花巻市の8団体、早池峰神楽とは別系統といわれる円万寺神楽、早池峰岳流の流れをくむ浮田神楽などの神楽団体のほか、念仏舞、さんさ踊り等も出演されます。このほか紫波町からは、国指定重要無形民俗文化財に指定されている山屋の田植え踊が、遠野市からは早池峰獅子踊が出演してくださいます。
市民の皆さんには、この機会に郷土の芸能に親しんでいただきたいと考えております。
主な質問
ウスユキソウが取り持つ各地との縁がどのように発展していけばいいか、市長の期待するところを聞きたい
市長
まず、ウスユキソウを保護していくことは花巻だけの問題ではなく、国全体の問題だと思います。その中で、ウスユキソウに関係する市町村が集まり、ウスユキソウの素晴らしさを発信していくことは大事なことと思っています。その上で、今回のサミットで特に縁ができるわけですので、これを機に市民同士の交流に将来的に結び付いていくことを期待しています。
うすゆき草サミットでは、花巻市長もパネリストとして参加するのか
市長
私もパネリストとして参加します。
三つの町と村については町長・村長が参加すると話をいただいているところもあります。町長・村長の都合が悪いところは代理の方に来ていただけると聞いております。
防災ラジオを配布するところは既に決まっているのか
市長
決まっています。
警戒区域や特別警戒区域に含まれるご家庭への配布を考えていましたが、さらに検討した結果、警戒区域や特別警戒区域の指定がまだされていない大迫地域や東和地域の中にも、土砂災害の危険箇所がありますので、それらの地域を含めた配布計画としています。
配布は今後も続けていくのか
市長
警戒区域や危険箇所が全てカバーされた段階で、今後も毎年1000台ずつ買うかは分かりませんが、市としてはできるだけ充実していきたいと考えております。
防災ラジオは自動でスイッチが入るのか
市長
えふえむ花巻からの防災情報の放送が始まると自動的にスイッチが入ります。
総合政策部長
自動起動の信号を電波に乗せて送ります。それによりスイッチがオンになります。
市長
えふえむ花巻と花巻市は協定により協力関係にあり、市内の災害情報については、市の依頼により、すぐ放送していただけるようになっています。夜間の場合は、市がえふえむ花巻を通じて、直接放送できるようになっております。
東和には有線放送があります。大迫には防災無線があります。これらについては、何もしなくても放送が聞こえてくるということになります。ただし、大迫については屋外にありますので、暴風時などは聞こえづらいということがあります。花巻市と石鳥谷地域については、有線放送も防災無線もありません。このような地域において、防災ラジオの役割は非常に大きいと思っております。
16日から4日間、台湾を訪問されたと思うが、その成果を知りたい
市長
県が発表しているとおりですが、台湾との定期便化については、「2017年を目標にして頑張りましょう」という言葉が中華航空の孫会長から明確にありました。年度を指定されたということは大きな前進と考えています。
中華航空などが主催する、日本の観光を紹介するイベント「日本旅遊節(Dear JAPAN)」が開催されましたが、この中で、岩手県を紹介するブースにたくさんの人が訪れ、反響も大きかったと伺っています。また、このイベントの開幕式では、知事が4人ほど参加する中、岩手県知事の着座は一番上席でした。私自身も副知事と並ぶ席を用意していただきました。岩手県に対する中華航空の好意が非常に目立っていたと感じます。
中華航空の孫会長には、花巻空港は中華航空にとっても意味があるという話をしています。インバウンドのお客さんにとっても、アウトバウンドのお客さんにとっても、花巻空港の位置付けは大きいと思います。東南アジアに行く場合、北東北の人は成田や羽田を経由するよりも、花巻空港から台北に行って、そこから中華航空に乗り換えて東南アジアに行くことが一番近い方法になります。そのようなルートとして位置付けてくださいということを孫会長とお会いした時に話をしました。実現するかどうかは経済の採算の問題がありますので分かりませんが、言い続けていくことに意味があると考えています。
今年、台北の桃園(トウエン)空港では滑走路の改修工事が行われますが、秋には、高雄(タカオ)空港との間でチャーター便を飛ばすことをお話いただきました。中華航空の岩手県に対する配慮をひしひしと感じました。
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