平成27年4月 定例記者会見を開催しました
開催日時
平成27年4月23日(木曜)午前11時から11時50分まで
開催場所
花巻市役所本庁3階 委員会室
会見項目
- イーハトーブ花巻応援寄附金推進事業について(担当 総合政策部 秘書政策課)
- 地域おこし協力隊の募集について(担当 総合政策部 秘書政策課)
- 定住支援の取り組みについて(担当 建設部 都市政策課、商工観光部 商工労政課、総合政策部 秘書政策課)
- 花巻市ゆかりの国体強化選手をお迎えしてのトークショーについて(担当 生涯学習部 国体推進課)
- 宮沢賢治記念館のリニューアルオープンについて(担当 生涯学習部 宮沢賢治記念館、生涯学習部 賢治まちづくり課)
- 高村光太郎記念館のリニューアルオープン記念式典と高村祭について(担当 生涯学習部 生涯学習交流課)
- 市政懇談会について(担当 総合政策部 地域づくり課)
- 新指定文化財について(担当 教育部 文化財課)
- 花巻観光プロモーション映像の作製について(担当 商工観光部 観光課)
会見説明内容
イーハトーブ花巻応援寄附金推進事業について
市長
イーハトーブ花巻応援寄附金は、昨年度から贈呈する品を拡充して実施してまいりましたが、寄付金を通じて花巻市を応援していただくという本来の目的に加えて、この事業を通じて花巻の特産品について発信するという観点から、本年4月より贈呈する特産品を抜本的に拡充して実施しております。
早池峰のむヨーグルトや白金豚、エーデルワイン、佐々長醸造のしょうゆなど、さまざまな特産品を贈呈していますが、花巻の誇る温泉ホテル・旅館もご利用いただくことが可能となっています。
今回拡充された特産品の目玉の一つが、JAL日本航空さんと提携いたしまして、加えさせていただいた「JALで行く花巻の旅」です。
花巻空港は、札幌、大阪伊丹、福岡、名古屋への定期便があります。このうち、札幌、大阪伊丹、福岡への定期便をJALさん、あるいはJAL系列の会社が運航していますが、この三つの便の搭乗券と併せまして花巻の温泉ホテルの宿泊券の贈呈も特産品の中に加えています。この「JALで行く花巻の旅」は、準備の都合で年度当初の4月1日からではなく4月20日からの申し込みが可能となっております。
今回の拡充の結果、4月1日から4月20日までの統計となりますが、20日間で寄付件数が1,318件、昨年度は1年間で305件でしたので、大幅な増となっています。また寄付金額は20日間で1,289万4,000円、昨年度1年間では682万346円でしたので、既に2倍近い金額となっています。
中身を見ると、今のところ1万円以下の寄付が一番多いわけですが、早池峰のむヨーグルトが124件、花巻産ひとめぼれ10キロと佐々長醸造のみそ・しょうゆが119件、母ちゃんハウスだぁすこ純粋ハチミツが102件、白金豚が90件などとなっています。また、10万円以上のご寄付をいただき温泉旅館の宿泊券、これは飛行機の搭乗券が含まれていない宿泊券ですが、この宿泊券をお申込みいただいた数も既に12件となっています。
4月20日から「JALで行く花巻の旅」も始まっていますので、さらに応援をいただけるのではないかと期待しています。
また6月からは、民間のふるさと納税ポータルサイト「ふるさとチョイス」のホームページから直接クレジットカードでお支払いをいただけることになり、利便性が向上します。今後花巻の発信がさらにできると期待しています。
地域おこし協力隊の募集について
市長
地域おこし協力隊は、「地域おこし」をしていただく人に地方に来ていただき、まずは市町村が給与等を支払った上で、その費用を総務省が特別交付税として支援するという制度です。
花巻市は今年から実施することにしており、5人の募集を考えています。
採用する人、それぞれ別の仕事をしていただくことを計画していますが、1人は花巻地域の「リノベーションアソシエイト」です。先日、「花巻家守舎」という会社の設立が発表されましたが、「花巻家守社」の方々は、今年の2月に北九州で開催された「リノベーションスクール」で、空き家を利用して働く場を新たに作るというプロジェクトを学んできたと伺っています。紫波のオガールプロジェクトにもご助言された有名な清水先生が主催するスクールです。花巻市の地域おこし協力隊1人には、このようなリノベーションプロジェクトへの協力、あるいは花巻地域のまちづくりへの協力を行っていただきます。
大迫では、地域おこし協力隊の一員としてブドウ栽培に協力していただく人を募集したいと考えています。大迫には、大変好評を得ているエーデルワインがありますが、ブドウ栽培農家の高齢化によってその数が減少しているという現状があります。新たな栽培農家を探すときに、地域の方々ではなく、他の地域の方にも来ていただき、ブドウ作りに携わっていただきたいという思いがあります。そのようなことから1人募集します。
石鳥谷については、石鳥谷の街なかに地域の方々が「小さな百貨店」を開いていますが、そのような取り組みを含めて、石鳥谷のまちづくりにご協力いただける方1人を募集します。
東和については、これまでも各地から新規就農の方が来ておりますが、このような新規就農をさらにいま一度活発にしたいという考えから、新規就農をサポートする方1人を「アグリマネージャー」として採用したいと考えています。また東和地域では、「街かど美術館」などのさまざまな活発な活動が行われていますが、このような地域のまちづくりに協力いただける方1人も採用したいと考えています。
花巻市の地域おこし協力隊として5人の方に、主に三大都市圏から来ていただき、違った目で花巻のまちづくりに参加いただくことを目的に募集しています。募集期間は4月7日から5月27日までとしておりますが、募集説明会を4月28日と4月29日に東京で実施します。さらに5月16日には、実際に花巻に来ていただき、市内を回りながら説明をします。これらの説明会については、民間の「ココロココ」とうホームページで周知されていますが、現在、既に28日は18人、29日は15人の方々が説明会に参加すると聞いており、大変反応が大きいと感じています。このココロココのホームページを市のフェイスブック等に掲載し、拡散をお願いしまして、興味のある方にたくさん応募いただきたいと考えています。
定住支援の取り組みについて
市長
花巻市の定住支援の取り組みの1点目として、子育て世帯のUIJターン者の住宅購入の支援を打ち出しております。これは県外から花巻への転入により2年以内に住宅を取得し住民登録をした方で、中学生以下のお子さんと同居している、あるいは妊娠中の方がいる世帯を対象にしています。
対象者には、合計100万円を限度に、対象経費相当額の支援を行います。この対象経費には、売買契約の経費や登録料のほか、家財道具の購入費用も入っております。私共としては、ほとんどの対象世帯について、限度額の100万円の補助金が交付できると考えています。この制度は、県外からの移住を対象としていますので、県内の市町村の中で人の取り合いになることはありません。どちらかというと都会からのUIJターンを対象に補助することを考えています。
2点目として、県外からUIJターンで花巻に転入し就職した方について、50歳未満が対象となりますが、1人当たり25万円をその方にお支払いします。また、このような方を採用した事業所についても、1人当たり50万円を交付することを考えています。これは花巻の一般的な事業所については当然対象になりますが、それだけではなく農事法人など農業関係者につきましても、県外からUIJターン者を雇用した場合には50万円をお支払いすることにしており、新規就農者も対象に成り得るということになります。
3点目は、花巻市においても「空き家バンク」を開始します。これについては、単にホームページに掲載するだけではなく、空き家を利用する方を支援する市の非常勤職員の採用も考えています。この職員が、空き家を探す人をさまざまな面からお手伝いします。
空き家バンクを利用して花巻の空き家にお住まいになった場合には、空き家の所有者に10万円をお支払いすることを考えています。空き家は、例えば先祖からの仏壇があるとか、いろいろな事情があって、なかなかお貸しになる方が見つからないのが現状ですが、空き家バンクへの登録を働き掛けて、市外から来る方に紹介したいと考えています。
花巻市ゆかりの国体強化選手をお迎えしてのトークショーについて
市長
花巻市内において、国体の素晴らしさを市民の方々にお伝えし、国体に向けた雰囲気を盛り上げたいという考えから、4月30日にトークショーを開催します。
出演は、瀬川素子さん、横倉怜武(さとむ)さん、森田啓亮さんの3人です。
瀬川さんは、花巻北高校を卒業されまして、弓道で平成26年の長崎国体で優勝された方です。
横倉さんは、菊池雄星世代として、選抜準優勝、夏の大会ベスト4まで進出したときの花巻東高校野球部のメンバーで、チャンスに強いバッターとして私も強い印象を持っています。
森田さんは、花巻北中学校出身で、平成25年のハンドボール学生選手権大会で優勝された方です。
当日は、岩手国体への意気込みや練習状況などのお話をいただきます。
宮沢賢治記念館のリニューアルオープンについて
市長
いよいよ明日24日に宮沢賢治記念館のリニューアルオープン記念行事を行います。
以前も申しましたが、リニューアルに当たっては、専門外の私が口を出すことは止めた方がいいという考えから、記念館の関係者の皆さま、あるいは監修の先生方に全てをお任せしました。もちろん、方針については、賢治の作品そのものを語っていただくこと、あるいは映像などの新しい技術をふんだんに使っていただくこと、33年前の開館以来、新たに見つかった情報を提供していただくことなど、それらを間違いなく実施していただけるという確信のもとに進めていただきました。
いよいよ明日式典を行い、あさってから一般に公開されます。土曜、日曜は無料で入館いただけます。
高村光太郎記念館のリニューアルオープン記念式典と高村祭について
市長
4月28日には、高村光太郎記念館のリニューアルオープンを迎えます。
一昨年に、二つあるスペースのうち一つのスペースを使って暫定的にオープンしていましたが、今回は二つのスペースを全面的に使い開館します。
入口に近いスペースには、彫刻や映像、高村光太郎の映像も流します。また、十和田湖にある「乙女の像」の試作として造った一回り小さい像もあります。もう一つのスペースには、高村光太郎の書や詩などを展示します。
高村光太郎記念館は、高村光太郎という偉大な方を紹介するという大きな意味があり、また温泉施設に近い場所にあるということで、観光客の方にも喜んでいただけるのではないかと思っています。
宮沢賢治記念館も高村光太郎記念館も、市民の税金それぞれ1億5,000万円ほどの大金を投じてリニューアルすることができたわけですので、まずは市民の方々に御礼を申し上げたいと思います。そして、市民の方々に見ていただき、一緒に喜びたいと思います。
市政懇談会について
市長
昨年も実施しましたが、市内27カ所のコミュニティ地区を単位に全ての地区に私自身が伺って市民の方々と懇談します。
第1回目は花巻中央地区で開催しましたが、約30分程度、私からお話をさせていただき、その後、市民の方々と意見交換をさせていただきました。その中で、さまざまなご意見をいただき、私からも地域づくりを一緒に進めることにつてお願いしてきました。今後11月までの期間にあと26回開催します。
新指定文化財について
市長
今回指定した文化財は、市内の北湯口と宮野目地区にある庚申塔(こうしんとう)2基です。花巻市文化財保護審議会に諮問し、その答申を受けまして指定することが決まりました。花巻市指定文化財としては121番目と122番目になります。
北湯口の庚申塔は、建立年代や建立者が明確であり、貴重な歴史資料として認められています。
宮野目の庚申塔は、建立年代と建立者が明確である上、明治期の石工の名工である多田元治の作であることが分かっています。作りは基本に忠実で庚申塔の研究上価値が高い資料として認められています。
花巻観光プロモーション映像の作製について
市長
花巻の紹介として、15分間の日本語版のプロモーション映像と5分間の外国語版のプロモーション映像を制作しました。
5分版については、字幕の言語の違いにより、日本語、英語、韓国語、中国語の繁体字、中国語の簡体字の5種類を作っています。この5分版は、15分版の一部ということになっており、例えば英語版は英語を話す方の場面だけが映っていて、中国語を話す方の場面は映っていないという、それぞれの国に合わせて作ったものです。
主な質問
イーハトーブ花巻応援寄附金の件数・金額が大きく伸びているが、その要因をどのように考えているか
市長
今回の拡充で、非常に特色のある特産品がそろったということが大きな点だと思います。また、「ふるさとチョイス」から発信できるようになり、いろいろな地域の方がアクセスできるようになったことも大きいと思います。
応募いただいた方を見ますと、北海道から沖縄までほぼ全国にわたります。応募が0件の県は、四国に1県、北陸に1県のみとなっています。多いのは、東京・神奈川などの関東圏、京都・大阪・兵庫などの関西圏となっています。
今後の展望について所見を伺いたい
市長
今後は、JAL日本航空さんとの提携による「JALで行く花巻の旅」が始まります。
これは、多額の寄付でなければご利用いただけないものですが、先ほど申し上げたように、既に温泉ホテルの宿泊券の対象となる多額の寄付をいただいた実績があり、そのことからも同じようにご寄付をいただけるのではないかと思っています。
JALさんからは、ふるさと納税と連携するのは花巻が最初であり、花巻のフットワークが軽かったという評価をいただいております。
花巻市に限らず地方創生が大きなテーマになっているが、その中で、ふるさと納税の制度はどういった意味を持つと考えているか
市長
地域づくりに対するご寄付をいただけるという制度ですが、全国的に見ると、特に都会に出ている地方の出身者がふるさとに貢献したいという思いから利用しています。花巻にとって大きな意味があり、非常にいい制度だと思っています。特産品を通じて、地域を発信できることにも大きな意味があります。
応援寄附金の制度の拡充により、数字自体にはどのくらいの効果があると思っていたか、率直な感想を聞きたい
市長
期待はしていましたが、期待を上回る数字になっていると思っています。
国体の開催が迫っていますが、国体への思い、市ゆかりの選手へ期待することは
市長
昭和45年、私が高校1年生の時に岩手国体がありました。その当時、岩手での全国レベルの大会はあまりありませんでした。
現在、岩手県はいろいろな意味で全国に発信されています。例えば花巻東高校の野球部は全国レベルになっています。子どもたちは十分自信を持っていると思いますが、国体が子どもたちの古里に対する誇りを強くするきっかけになると思っています。
出場する選手にはやはり活躍することで、子どもたちに「やればできる」という自信を与えていただくことを期待しています。
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