令和3年第8回花巻市議会臨時会 開催前報告 新型コロナウイルス感染症対策の内容について

新型コロナウイルス感染症対策について

市長

新型コロナウイルス感染症対策について報告いたします。

当市における感染者患者は、10月1日の発表を最後に47日間確認されていません。

 

新型コロナウイルスワクチンの接種の実施状況について

次に、新型コロナウイルスワクチンの接種の実施状況についてご報告いたします。

11月17日現在の国のワクチン接種記録システムVRSに接種済みとして記録されている花巻市民で1回目の接種を終えられた方は77，528名、2回目まで接種を終えられた方は73，512名という状況であります。

VRSへの登録は、接種を行った医療機関で行うものであり、登録のタイミングによっては、実際の接種回数とは若干のずれが生じているものと認識しておりますが、接種券を発行した12歳以上の接種対象者に対する接種率では、1回目の接種率が89．1％、2回目は84．5％の接種率となっております。

当市においては、国の方針に基づき、接種を希望する方が本年11月末までに2回目の接種を終えられるよう、取り組んでまいりました。

集団接種の最終日は12月1日に武田/モデルナ社製ワクチンの2回目接種について183名の方が接種予定となっていますが、この方々を含めて武田/モデルナ社製ワクチンにより2回目接種まで接種する予定の方は1，354名、ファイザー社製ワクチンによる2回目接種は11月30日までに集団接種・個別接種合わせて67，377人で終了予定であり、2製品によるワクチン接種合計で2回目まで接種を終えられると見込まれる方は68，731名となっております。

そのほか、国や岩手県の大規模接種会場や職域接種などで接種された方も含めますと、概ね11月末までに2回目まで接種を終える市民の人数は77，023人と見込まれ、接種券を発行した12歳以上の接種対象者に対する接種割合は、88．5％、接種対象となっていない11歳以下を含む全市民に対する接種割合としては81．6％となることが予想され、接種を希望し接種予約された方については、何らかの事情により予約日に接種を受けられなかった方等を除いて、ほぼ100％の方について接種を終えることができ、当市といたしましては、国が求めた11月中の接種が完了すると考えているところであります。

なお、入院中などの事情により1・2回目の接種がまだの方で接種を希望される方については、市コールセンターに連絡いただくよう11月15日号広報にてお知らせしており、このような方については、今後新たに接種対象となる12歳の誕生日を迎える方と併せて、市内の医療機関での個別接種の機会を確保して対応してまいります。

また、12月より実施予定の3回目となる追加接種につきまして、現在、市医師会をはじめ関係機関と協議を行い準備を進めているところでありますが、本11月臨時議会に提案しております一般会計補正予算案に、追加接種関連予算の一部を計上させていただいております。

 

「月次支援金の申請に対する支援」について

次に、「月次支援金の申請に対する支援」についてであります。

国では、令和3年4月以降に実施されている緊急事態措置又はまん延防止等重点措置等に伴う飲食店の休業・時短営業や外出自粛等の影響により、売上が50％以上減少した事業者に対し、中小法人には1月あたり最大20万円、個人事業者には1月あたり最大10万円を給付しております。

本市においては、4月から9月までの間、6月、7月を除く4か月分において、市内の飲食事業者、宿泊事業者、バス・タクシーなどの旅客運送事業者などを含む、旅行関連事業者が本支援金の対象となり、市独自に本支援金の対象となる個人事業者の申請を支援するため、申請サポート窓口を「なはんプラザ」に設置してきたところであります。

9月分までの申請数は延べ227件、累計としてはおよそ4，020万円の月次支援金の申請をサポートした実績となったところであります。

また、10月分についても、引き続き本市の旅行関連事業者が対象になる旨が、11月1日に国から発表されたことから、申請サポート窓口を11月11日から11月30日まで、「なはんプラザ」に再設置し、本支援金の対象となる個人事業者の申請支援を引き続き行っているところであります。

 

「中小企業に対する家賃補助」について

次に、「中小企業に対する家賃補助」についてであります。

市では、売り上げの減少率が一定の要件以上となった中小企業者を対象に、事業継続を支援するため家賃補助を実施しており、本年度は令和3年4月から6月、7月から9月までの2つの期間において、それぞれ3か月分の地代・家賃等の月額2分の1を補助する事業を実施しており、申請事業者数は延べ449件、交付決定累計額は4，793万1千円となったところであります。

新型コロナウイルスの感染状況は、落ち着いてきているものの、市内事業者への事業継続の支援は、引き続き必要な状況であると認識していることから、10月から12月までの3か月分の地代・家賃等の月額2分の1を補助することとして、11月29日から令和4年1月31日まで申請を受付けることとしております。

 

「花巻市企業競争力強化支援事業補助金の拡充」について

次に、「花巻市企業競争力強化支援事業補助金の拡充」についてであります。

国では、新型コロナウイルス感染症の影響を受ける事業者に対し、経済社会の変化に対応するための事業転換や業種転換などの「事業再構築」を図る取り組みを支援するため、「事業再構築補助金」を実施しております。

しかしながら、当該補助金は、事業費として150万円以上の取り組みが必要となっており、小規模な取り組みでは当該補助金の活用はできない状況であるとの意見が、市内の事業者から寄せられております。

本市においては、市内事業者の新製品開発や人材育成、販路拡大などの取り組みに対しての支援として、「企業競争力強化支援事業補助金」を設けておりますが、新たに国の採択基準に満たない「事業再構築」を図る取り組みに対し、補助率2分の1、最大20万円を補助することとして、必要な経費を補正予算案として本臨時議会に提案させていただいております。

 

「花巻市温泉宿泊施設等利用促進事業」について

次に、「花巻市温泉宿泊施設等利用促進事業」についてであります。

市では、全国的な新型コロナウイルス感染症の感染拡大により、市内温泉宿泊施設等の8月及び9月の宿泊客利用が大変厳しい状況となったことから、温泉宿泊業等の継続支援のため、市独自の花巻市温泉宿泊施設等利用促進事業について、宿泊助成額を最大3千円とし、10月1日から11月30日まで実施しているところであります。

また、岩手県においても、「いわて旅応援プロジェクト」を10月1日から実施していることも相まって、11月11日時点で当該市事業に参加している温泉事業者からご報告いただいている10月の宿泊予約状況は、コロナウイルス感染症の影響を受ける前の令和元年同月比で県内宿泊客は166％、宿泊客全体で80％、11月は県内宿泊客が同132％、宿泊客全体で84％となっており、10月及び11月の県内宿泊客の利用が大変好調であり、温泉宿泊業の事業継続に向けて、光が見えてきた状況であります。

国は、明日19日を目途に新たな経済対策をまとめることとしておりますが、そのなかで観光支援事業「GoToトラベル」については、再開の時期を来年の1月中旬から2月の間で検討することとし、宿泊代金が高額な宿に利用が偏らないよう、旅行代金の補助率及び補助上限額を引き下げることや、休日に利用が集中することを避けるため、旅行先で使えるクーポン券の平日の額面を大きくする等といった内容が検討されていると報道されております。

また、都道府県独自の県内旅行割引に対する補助制度についても、隣接県への旅行を対象にするなど制度を拡充する案が同様に検討されているとの報道もあります。

このことから、国の「GoToトラベル」や県の旅行割引制度の実施状況、市内宿泊者数等の推移を勘案し、また、全国市長会長を含む地方六団体が今月12日に岸田総理大臣の出席を得て開催された「国と地方の協議の場」において、事業者支援や感染症防止対策に必要な財源として、新型コロナウイルス感染症対応地方創生臨時交付金の市町村分を含む2兆円規模の増額の要望をしておりますことから、これらの財源の活用も視野に入れながら、12月以降の本市温泉宿泊施設等利用促進事業の延長・実施について検討いたします。

なお、先日、温泉所在都市会議の理事会がウェブで開催されました。その中で、熱海市長を始め、特にインバウンドのお客が多いところ、あるいは熱海市の場合は土砂災害の影響等があって大変厳しいという状況を口々におっしゃっておられました。

我々と同様、温泉宿泊施設の事業の継続を図ることが市の経済、あるいは市民にとって大変重要という認識は同様にお持ちでありましたけれども、花巻市に比べると遥かに厳しい状況にあるなということを感じた次第でありまして、花巻市の場合には、国・県・市の補助、あるいは県民の皆様のご理解によって、少しずつ明かりが見えてきているということについては、感謝申し上げたいと思います。

 

我々としては、そのような状況の中で、事業の継続を維持するということを最大の目標として、今後も議会のご理解を得ながら必要な施策を打っていきたいと思っている次第であります。