JR花巻駅橋上化・東西自由通路整備検討に関する追加調査結果についてお知らせします
追加調査とは・・・
令和元年にJR東日本から提出された半橋上駅案について、令和2年に説明会を実施した際に市民等から「西口トイレの整備」要望や「橋上駅の検討」の必要性、「西口広場整備」や「西口駐車場整備」などの西口駅前広場及び広場周辺の整備に関する意見があったこと、JR東日本からは自由通路の長さの短縮や駅施設の簡素化などのコスト縮減につながる提案があったことから、半橋上駅案の概略設計の見直しと事業費の再積算、橋上案の検討、西口駅前広場の整備方針の検討などの追加調査を令和3年8月から令和4年6月まで実施しました。
半橋上駅案の整備概要
平面図
- 半橋上駅の特徴は、線路外の地上部に建設された駅舎の2階に改札口と待合室があること
- 東西の駅前広場を線路上空で結ぶ自由通路(幅員4メートル)を整備
- 自由通路の東西にエレベーターと上り専用エスカレーターを各1機ずつ設置
- 駅東口に新しい駅舎を建設
- 改札口は東口駅舎2階に設置(自由通路から直接改札口を利用)
- 自由通路1階の東西に公衆トイレを設置
- 駅舎1階に旅客サービス施設(例:コンビニ)を設置
半橋上駅のイメージパース図
駅舎2階が駅前広場側へ張り出しているため、張り出した駅舎の下を歩行者が通行する形状
(自由通路及び駅舎外観のデザインコンセプトについては基本設計の段階で検討します)
(注)イメージ図であり今後の検討により実際の形状とは異なる場合があります。
橋上駅案の整備概要
平面図
- 橋上駅案の特徴は、自由通路の中央に改札口と待合室があること
- 東西の駅前広場を線路上空で結ぶ自由通路(幅員4メートル)を整備(半橋上駅案と同じ)
- 自由通路の東西にエレベーターと上り専用エスカレーターを各1機ずつ設置(半橋上駅案と同じ)
- 改札以外の駅事務室などを東口側の駅舎に配置し線路上空部分の面積を縮減(=整備費用の削減&工期短縮)
- 自由通路1階の東西に公衆トイレを設置(半橋上駅案と同じ)
- 駅舎1階に旅客サービス施設(例:コンビニ)を設置(半橋上駅案と同じ)
橋上駅のイメージパース図
線路上空に改札がありその分東口駅舎面積が小さくなるため、駅舎2階が駅前広場側へ張り出さないコンパクトな形状
(自由通路及び駅舎外観のデザインコンセプトについては基本設計の段階で検討します)
(注)イメージ図であり今後の検討により実際の形状とは異なる場合があります。
概算事業費
半橋上駅案
- 財源として、国の補助金(都市構造再編集中支援事業:補助率2分の1)を活用
- 市負担部分に合併特例債(充当率95パーセント、償還金の70パーセントが国から交付税措置)の活用を想定
国の補助金と合併特例債を活用した場合の市の実質的な負担は、約5.68億円と試算
(注)リスク費は、施工中に地中障害物があった場合など不測の事態に備える費用であり、必ず発生する費用ではありません。
橋上駅案
- 財源として、国の補助金(都市構造再編集中支援事業:補助率2分の1)を活用(半橋上駅案と同じ)
- 市負担部分に合併特例債(充当率95パーセント、償還金の70パーセントが国から交付税措置)の活用を想定(半橋上駅案と同じ)
国の補助金と合併特例債を活用した場合の市の実質的な負担は、約5.91億円と試算
(注)リスク費は、施工中に地中障害物があった場合など不測の事態に備える費用であり、必ず発生する費用ではありません。(半橋上駅案と同じ)
更に事業費を削減する場合の削減オプション
削減項目 |
削減額 |
---|---|
東口階段形状の変更(折り返し階段→直線階段) | マイナス約1.0億円 |
自由通路の上り専用エスカレーター(東西)の取りやめ | マイナス約0.9億円 |
西口公衆トイレの取りやめ |
マイナス約0.8億円 |
仮に、上記すべての削減を実施した場合の概算事業費は
- 半橋上駅案 約31.6億円(実施設計費の減額分のマイナス約0.1億円を含む)
- 橋上駅案 約33.1億円(実施設計費の減額分のマイナス約0.1億円を含む)
概略スケジュール
- 半橋上駅案と橋上駅案の整備スケジュールはともに、基本設計から完成まで約6年間の工程
- 仮に、令和5年度当初から事業を開始した場合の東西自由通路と駅の使用開始は令和10年度後半の見込み
【参考】既存駅舎を活用し(残したまま)自由通路を整備する場合
整備概略図
【自由通路(緑色部分)】
- 自由通路を、現駅舎に支障しない駅舎の南側へ設置
- 自由通路の東西にエレベーターと上り専用エスカレーターを各1機ずつ設置(半橋上駅案、橋上駅案と同じ)
- 自由通路への公衆トイレは設置しない(既存の駅トイレを使用)
- 自由通路の西口の出入り口は、西口駅前広場から距離が離れるため連絡通路を設置
【駅施設(赤色部分)】
- 自由通路の中央部分に簡易Suicaの自動改札機を設置(無人の改札口)
(現駅舎の改札口は今までどおり使用)
(1)現駅舎北側へ設置する場合、施工の際に地下道を使用できなくなる
(2)既存こ線橋に支障するため、既存こ線橋の撤去と仮こ線橋の設置が必要となり、コスト縮減が図られない
概算事業費
- 国庫補助や合併特例債の対象となるのは、自由通路整備の支障となる施設のみ
- 新設するこ線橋は、自由通路整備に支障しない鉄道施設(JR所有施設)であるため国庫補助や合併特例債の対象外
西口駅前広場の整備案(3つの整備案)について
東西自由通路の整備に伴い西口から直接駅へ出入りできるようになり、一般車両を含め西口利用者が増えることが想定されることから、西口駅前広場の整備を検討しています。
昨年度、整備方針を検討するため、駅前広場の交通量調査や交通事業者などからのヒアリング調査を行いその結果をもとに3つの整備案を作成しました。
【第1案から第3案までの整備案で共通していること】は以下のとおり
- ロータリーを線路側へ拡張
- 一般車両の一時待機場所(14台~17台)
- タクシー待機場所(4台分)
- タクシー乗り場(1台分)
- バス乗り場(3台分)
- 自由通路出入り口付近に障がい者等用の乗降場所を設置
第1案「ロータリー機能を拡充し、整備費用を最小限とする案」
- ロータリーを線路側へ拡張
- 一般車両の一時待機場所(14台)
- タクシー待機場所(4台分)
- タクシー乗り場(1台分)
- バス乗り場(3台分)
- 自由通路出入り口付近に障がい者等用の乗降場所を設置
第2案「ロータリー機能を拡充し、待合機能(屋根)を拡充する案」
- 第1案に加えて、各乗り場に屋根を設置
- 自由通路の出入口近くのフリー乗降スペースに屋根を設置
- フリー乗降スペースから自由通路のエレベーター出入り口までの屋根を設置(障がい者等の移動に配慮)
第2案のイメージパース図
(注)イメージ図のため、実際の縮尺と若干異なります。
第3案「ロータリー範囲を最大限確保し、待合機能(屋根)を拡充する案」
- ロータリーを最大限拡大
- 一般車の一時待機場所17台(第1案と第2案に比べ3台増)
- 一般車の降車場所の設置
- 歩行者通路側にフリーの乗降スペースを新たに追加
- 北東側(図の右上)の駐輪場を撤去した場所に、屋根付きの休憩スペースを設置
第3案のイメージパース図
(注)イメージ図のため、実際の縮尺と若干異なります。
3つの整備案の比較
第1案:整備費が最小となる一方、デメリットとして、待合場所に屋根が無いなど待合機能で劣る。
第2案:待合場所に屋根を設置し待合機能を強化、第3案に比べロータリー機能で劣る。
第3案:ロータリー機能や待合機能で優れている。新たに整備を必要とする駐輪場面積が広くなり整備費用が大。
西口駐車場の整備検討
- 東口の花巻駅南駐車場(2箇所)は、駅周辺の需要を十分満足している一方、駅西側からの利用者が半数以上という調査結果
- 西口駅前広場周辺に少なくとも15台程度の駐車場を整備することで利便性が向上
- 駅東口周辺に新図書館が整備される場合は、新図書館利用者が西口の駐車場を利用することも想定し駅西口の駐車場整備について検討
- 西口の駐車場整備については民間活力の活用も含めて検討
全体事業費
- 自由通路の東西降下部分の用地費は東口折り返し階段の場合を想定(実際の整備面積により変動)
- 西口駅前広場整備は第2案で整備した場合を想定
- 西口駐車場整備は、仮に面積500平方メートル、15台程度の整備を想定し試算
【半橋上駅の場合】
全体事業費約39億7千万円のうち、国庫補助金と合併特例債を活用した場合の市の実質負担は、約6億9600万円
【橋上駅の場合】
全体事業費約41億2千万円のうち、国庫補助金と合併特例債を活用した場合の市の実質負担は、約7億2100万円
(注)西口駅前広場整備にも国の補助制度「都市構造再編集中支援事業(補助率2分の1)」を活用
(ただし、駐車場整備の補助率は8分の1)
(注)財源の一部にはまちづくり基金等の基金の活用も検討
(注)西口駐車場整備には民間活力の活用も検討
整備概要(案)に関するQ&A
Q.地下道はどうなるの?
A.自由通路は、地下道の代替として整備するため、自由通路完成後に地下道は閉鎖となります。
Q.自由通路は自転車も通れるの?
A.自由通路に設置するエレベーターに自転車を載せることができますので、エレベーターで自由通路に上がり、自転車を押して通行することができます。
Q.鉄道事業者の負担はないの?
A.整備に要する費用の負担については、国が定めた「自由通路の整備及び管理に関する要綱」に基づき決まられます。したがって、鉄道事業者の負担についても、この要綱に基づき決められます。自由通路は市の施設(市道)となるため、市の負担で整備します。また、駅舎については、自由通路整備に支障となることから、基本的には公共補償基準に基づいて市の負担により補償工事として整備することになります。
Q.工事中は、地下道や電車を利用できるの?
A.工事中も地下道は利用できます。また、仮駅舎を建てて通常どおり電車を利用できるようにします。
追加調査の結果に係る議員説明会
JR花巻駅橋上化・自由通路整備に関する追加調査、西口駅前広場整備方針案の検討結果について、令和4年7月13日の議員説明会で説明しました。
開催日時:令和4年7月13日(水曜) 午前10時20分から
開催場所:花巻市役所本庁舎3階委員会室
説明資料(配布資料)
- 説明資料「JR花巻駅橋上化・東西自由通路整備検討係る追加調査の結果について」 (PDF 6.9MB)
- 参考資料1(駅前広場と自由通路の位置) (PDF 650.2KB)
- 参考資料2(追加調査の結果に関するQ&A) (PDF 624.1KB)
追加調査の結果に係る市民説明会
令和4年9月3日から10月1日にかけて、市内全域15か所、19回の市民説明会を開催しました。
延べ267名の方に参加いただきました。ご協力ありがとうございました。
説明資料(配布資料)
説明会参加者アンケートの結果
説明会での質問意見及び回答
これまでの検討経過
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