平成30年12月 定例記者会見を開催しました
開催日時
平成30年12月26日(水曜)午前11時から午後0時5分まで
開催場所
花巻市役所本庁本館3階 302・303会議室
市長からの報告事項
1年間の振り返りについて
会見項目
- (「平成最後に最高のありがとう」を大切な人に)平成30年度花巻市成人式を1月12日に開催します(担当 生涯学習部 生涯学習課)
- 「2019花巻市スマート農業推進シンポジウム」を開催します(平成31年2月6日、農業の未来を考える)(担当 農林部 農政課)
- 「子育て世帯向け地域優良賃貸住宅」の入居者募集が好調です!(担当 建設部 建築住宅課)
参考資料
花巻市政2018年の振り返りと2019年の展望
1年間の振り返りについて
市長
今年の2月、市長として2期目をスタートさせていただきました。これも市民の皆様のご理解の賜物ということで、改めて感謝を申し上げたいと思います。
今年は花巻ゆかりのプロ野球選手が大活躍した年でした。米国ロサンゼルス・エンゼルスの大谷翔平選手あるいは埼玉西武ライオンズの菊池雄星投手や多和田真三郎投手、山川穂高選手がタイトルをとったり、ベストナインに選ばれたりと大変な活躍でした。そのほかにも埼玉西武ライオンズの外崎修汰選手や阪神タイガースの小野泰己投手が活躍しました。また、日本ハムファイターズの岸里亮佑選手は芽が出てきつつありますし、西南中学校出身で広島東洋カープの高橋樹也投手は先発投手としても出場しており、来年以降の活躍が大変期待される状況です。
花巻市の今年の1年間振り返ってみたときに、市長就任1期目にいろいろ考えて検討してきたことが形に表れてきた年だったと思います。総合花巻病院の建設工事も盛んに行われていますし、あるいは災害公営住宅や子育て世帯向け地域優良賃貸住宅についても、来年3月末の完成に向け順調に工事が進んでおり、エセナ跡地の広場整備も進んでいます。
このように、これまで検討してきたことが具体的な案件として表れてきた1年でした。そして新たな取り組みについて、今盛んに市役所の内部で検討していますし、あるいは東京の関係機関を訪問し、打ち合わせもさせていただいており、将来に向けての種まきをしている1年だったという感じがいたします。
(「平成最後に最高のありがとう」を大切な人に)平成30年度花巻市成人式を1月12日に開催します
市長
来年1月12日(土曜)、午後2時から3時10分まで、花巻市文化会館大ホールで平成30年度花巻市成人式を開催させていただきます。
例年と同様ですけれども、今年は対象者が1,008人で出席予定者が12月25日時点で725人、出席率71.92パーセントという状況になっています。昨年の対象者が947人ということで、昨年に比べると増えています。
今年の成人式は、本年度に成人を迎える方14人と来年度に成人を迎える方12人の合計26人で企画を作って、準備を進めていただいているということです。
今年の記念行事のテーマは「平成最後に最高のありがとう」ということで、平成最後の成人式になりますので、すばらしい成人式になっていただければありがたいと思っています。もちろん市の方でも職員が一緒になって支援をしているということですが、あくまで主体は成人を迎える方々ということです。
「2019花巻市スマート農業推進シンポジウム」を開催します(平成31年2月6日、農業の未来を考える)
市長
私が本部長を務める花巻市農業振興対策本部の主催で、2月6日(水曜)に「2019花巻市スマート農業推進シンポジウム」を開催します。このシンポジウムの内容は次の三つです。
一つ目は基調講演です。農林水産省大臣官房政策課技術政策室・課長補佐の大熊武さんを講師にお迎えし、「スマート農業推進に向けた取り組みについて」という演題で講演していただきます。このスマート農業について、農林水産省では近年盛んに推進していますが、花巻市では2、3年前から実施しており、いち早く取り組んでいます。このスマート農業の必要性について、国も花巻市と同じような考え方を持っているのではと思っている次第です。
二つ目は検証報告です。平成30年度実証事業の結果について、岩手県中央農業改良普及センター・主査農業普及員の臼井智彦さんが話してくださいます。花巻市は今年度、6月14日に自動操舵付トラクタによる大豆播種の実演会、7月23日に農業用ドローンによるハトムギの病害虫防除実演会、9月28日に収量食味センサー付コンバインの実演会をそれぞれ開催しています。この実証事業についての結果についてご説明をいただくということになります。
三つ目は導入事例紹介です。北海道のいわみざわ地域ICT農業利用活用研究会で活動されている道下一記さんに「スマート農業技術の導入による先進事例について」という演題でお話いただきます。基本的には花巻市と同じような取り組みだと思いますが、例えばGPSを使いながら、自動操舵付トラクタ等を活用しているというようなことについてのお話をしていただけるものと思っています。
花巻市の場合、農業用のGPS基地局を市内4カ所に設置しており、衛星から直接電波を受信した場合、計測誤差が1・2センチに縮小されます。基地局がなくGPSだけですと、10倍以上の誤差が出ます。また、日本製の新しいGPSが出ていますが、それでもGPS基地局のような精度にはまだ至っていないと私共は理解しています。いわみざわ地域ICT農業利活用研究会では、GPSによる自動化に向けた取り組みを大々的に実施しているということですので、そのようなお話をいただくということなります。
花巻市では、市内4カ所にGPS基地局を設置したことにより、北上盆地の農業地帯についてほぼカバーできる状況になっています。このGPS基地局を活用し、補助金を得て自動操舵システムを導入している企業経営体は見込みを含め10経営体となっています。
平成28年度は2経営体が国の事業2分の1を活用して導入しています。平成29年は4経営体、平成30年については見込みも含め4経営体が導入しており、平成29年・30年については、市の単独事業として導入経費の10分の3、上限100万円の補助金を交付しました。
このような経営体は50・60ヘクタール位の水田を持っていますので、10経営体で500・600ヘクタールをカバーするということになります。花巻市の食用米の生産目安は約7,000ヘクタールとなっていますので、10経営体でも特に先進的な事業者の方々あるいは法人化している大きな経営体になり面積的にも大きなものなので、やはり進んでいると思います。
花巻市の食用米の生産目安は約7,000ヘクタールとなっていますが、東京あるいは関西の食用米を扱っている卸売業者の方々からの需要が大きいです。また、業務用米の需要も多いので、しっかり応えていくために生産コストを下げて、十分に利益が出るような形で進めていく必要があるという考え方から、スマート農業を推進しているということです。
花巻市では、ほかにも農業用ドローンの教習費用への補助をしています。農業用ドローンは1台当たり約300万円で、1台当たり約1,000万円する農業用ヘリコプターよりはるかに安くなっており、播種や農薬散布などができるので、大幅な省力化が期待できます。現在は、中山間地の方が農業用ドローンを使うための教習費用についての補助制度を設けています。教習に要する経費の2分の1で、1人当たり上限10万円ということですが、平成30年度は見込みを含め6人にこの制度を使っていただきました。
現時点では中山間地のみ対象となっていますが、中山間地より平場の方が農業用ドローンについて利用の可能性がありますので、対象拡大を検討する必要があります。いわて花巻空港の空港ルートの部分については農業用ドローンを使用できませんが、そのほかで活用することがありうると思います。また現在、農業用ドローンの購入費用についての補助制度もできるかどうか検討しているということです。
花巻の食用米・加工用米について、非常に需要が多い状況ですから、十分な利益が上がり、また、価格の競争力が付くよう、我々としても支援をしていきたいと考えています。
- 定例記者会見資料_「2019花巻市スマート農業推進シンポジウム」を開催します (PDF 446.9KB)
- 定例記者会見資料_2019花巻市スマート農業推進シンポジウムチラシ (PDF 857.4KB)
「子育て世帯向け地域優良賃貸住宅」の入居者募集が好調です!
市長
11月から建設工事が始まった子育て世帯向け地域優良賃貸住宅について、事業主の株式会社北日本土地が入居者の募集を12月17日から開始したということですが、12月25日の時点で10戸の入居募集に対して、問い合わせが21件、申し込みが9件あり、大変好調となっています。
今の状況からすると、おそらく最低でも20件位の申し込みがあるのではないかという見方をしているようです。入居募集が10戸ですから、希望者全員が入れるわけではないので、抽せんして入居いただく予定と聞いています。
募集期間は12月17日(月曜)から平成31年1月13日(日曜)までとなっています。ただし、株式会社北日本土地は本日12月26日から1月4日まで年末年始の休業ということです。1次募集で定員に達しなかった場合のみ2次募集を行うということですが、今の見通しとしては1次募集だけになる可能性が非常に高いということです。
入居の開始は平成31年4月からということです。
入居世帯の条件は、中学生以下の子どもまたは妊娠している方が同居する世帯で、入居世帯の年収から給与所得控除や同居者控除など、一定の控除を差し引いた金額を12カ月で割った月収が38万7,000円以下となっており、世帯当たりの控除された所得金額が464万4,000円まで応募できるということです。世帯収入では6~700万円を超える世帯でも十分応募できるということで、たくさんの世帯がこの子育て世帯向け地域優良賃貸住宅に応募できることになっています。
市民の方から、応募したいけれども月収が上限を超えるかもしれないとの声がありましたが、大きな世帯収入でも応募できますので、市の方に問い合わせていただければ、入居世帯の条件を満たすかどうかということについてご説明しますので、希望があれば問い合わせいただきたいと思っています。
この住宅の概要については、60平米近い2LDKが5戸と70平米を超える3LDKが5戸ということで、分譲マンションぐらいの広さがあり住みやすいと思います。
事業主への住宅整備補助については、国と市の半々の補助と、市単独の補助をしており、合計で2,111万円、国は555万5,000円で、市が1,555万5,000円の補助となります。
そして入居者の賃料について、事業者に対して最大10年間、1戸当たり月額4万円の補助を行うことにしています。この月額4万円のうち6年間は国から半分出していただき、7年以降は市単独で補助することになります。この賃料補助を見込んで事業主は家賃を設定しているということです。ただ、家賃補助については、入居する世帯の一番下の子どもが次年度4月現在において18歳以下であることが条件になりますから、例えば中学生しかいない世帯の場合、入居はできますが、3年後以降について家賃補助が受けられないということになります。
いずれにしても、賃料が安いと思いますし、また現在、同じ敷地内に災害公営住宅を建設しているわけですが、まちなかに人が増えていく、あるいは災害公営住宅の上町住宅について1階にコンビニエンスストアを誘致することで今打ち合わせしている状況で便利になっていくこともあると思いますが、住宅募集について好調だということです。
この子育て世帯向け地域優良賃貸住宅の事業を始めるときに、プロポーザル方式で事業者を公募したわけですが、事業者からの応募は少ない状況でした。これは家賃補助が10年間しか続かないということももちろんあると思いますが、それだけではなく、まちの中心部が衰えている中で、そこに住みたい人は少ないのではないかという懸念もあったというように私共は推測していますが、入居者を募集して、住みたいという方がたくさんいることが分かったというのが現状だと思います。
まちなかの活性化のため、我々はまちなかを住宅地としてまず見直すということを進めていますし、さまざまな事業も実施しています。また、民間の活力を生かしていただくということで、リノベーションの事業も支援しており、具体的な事業が芽吹いてきているという現状です。このようなことも含め、まちなかがもう一度見直される機運の一つの表れと感じています。
我々としては、東芝メモリ株式会社の北上市への進出があり優良な賃貸住宅が必要とされている中、北上市だけではなく、近隣の花巻市や金ケ崎町、奥州市等において、このような事業を進めることによって、まちなかの活性化がさらに進む可能性があると思っています。
今後、市が建設する予定はありませんので、実施していただける事業者が出て来ることが前提ですが、今回の事業だけにとどまらず、まちなかへの子育て世帯向け地域優良賃貸住宅の建設について、第2弾・第3弾も検討の余地が大いにあるということを今回の応募状況を見て感じているところです。
花巻市政2018年の振り返りと2019年の展望
市街地の再生と地域医療の充実
市長
今年は花巻のまちの活性化について、市長就任1期目において検討していたことが具体的に形として見えてきた1年だったと思っています。
会見項目として先ほどお話した子育て世帯向け地域賃貸住宅のほか、親世帯と同一地域に住宅を取得する子育て世帯、あるいは花巻・大迫・石鳥谷・東和の各地域の中心部に住宅を取得する子育て世帯への「子育て世帯住宅取得奨励金」の交付を今年の4月から実施しています。1戸当たり30万円の奨励金を支給することとし、JR花巻駅東側の花巻中央地区を中心とする都市機能誘導地域に住宅を取得する場合には50万円の奨励金を支給する制度となっています。
この事業は、住宅を取得してから奨励金の交付申請をしていただくということになりますが、現時点で147件の問い合わせがあり、実際に住宅を4月以降に建設し、奨励金交付申請をされて交付済みが3件、申請中が3件、奨励金の交付を前提に建築中のところが6件、全部で12件について、この子育て支援事業が活用されています。問い合わせが147件ですから、今後建築あるいは中古住宅を取得することによる交付申請がもっと出てくると思っています。
空き家バンクについては、現在179件の物件が登録されています。市内には約950件の空き家がありますが、その中の179件の空き家が登録されているということで大きな数字だと思います。平成27年度に制度を開始し、4年間の成約数は74件となっており、県内でもよく利用されている空き家バンクだと思います。
そのほかにも、子育て世帯の方が県外から市内に移住して住宅を取得する場合や、県外から市内に移住し空き家バンクを利用して住宅を購入または借りる場合、農業をするために市外から市内に移住し住宅を取得する場合等についても、最大200万円あるいは100万円の「定住促進住宅取得等補助金」を交付する制度を実施しています。なお、空き家バンク利用者で県の移住促進事業費補助金の対象となる場合は、最大20万円が加算されます。この制度についても平成27年度から4年間で25件69人の方が利用されています。
さらに、「子育て世帯住宅取得奨励金」「定住促進住宅取得等補助金」の交付を受けられる人を対象とした住宅ローン金利優遇支援を実施しています。住宅金融支援機構が提供している住宅ローン「フラット35子育て支援型・地域活性化型」を利用した場合、最初の5年間の借入金利が0.25パーセント引き下げられる制度で、3件の利用がありました。
特に子育て世帯を中心に、このような制度を利用して花巻で住宅を取得する方が出てきているということです。
総合花巻病院については、来年10月に工事が完了する予定となっており、順調に工事が行われています。副市長が理事、あるいは部長が評議員になっていますが、そのほかにも花巻商工会議所の会頭が理事になっているなど、市民の皆さんに開かれた病院ということで運営いただいています。さらに、運営助言委員会を設立するということで、県内の医療関係者の方と共に花巻市の方も入っていただいて、総合花巻病院のあり方について助言いただくというような制度も準備されていると伺っています。
花巻図書館の移転先については、JR花巻駅の東側あるいはまなび学園のどちらかを建設予定地としたいということで検討を進めてきたわけですけれども、JR花巻駅東側のJR東日本の所有地を候補地として今後、JR東日本と具体的な条件についての話し合いを進めるということを12月の議会定例会でお話し申し上げました。これについては、来年早々からJR東日本と話し合いをしていきたいと思っています。JR東日本からも協力していきたいというお話をいただいていますので、具体的な条件について折り合いがつくかどうかということで、今後、協議を進めていきたいと考えています。
エセナ跡地の広場整備につきましても、来年の3月に完了予定となっています。ただ、広場の半分ぐらいが芝を張る場所になりますから、芝の部分について養生します。来年7月ぐらいの夏休み前までには全面的に広場として使っていただけるということになります。花巻まつりでも当然活用しますが、子育て世帯向け地域優良賃貸住宅に住むお子さんを含め、地域の方々あるいは市民の方々がこの花巻地域の中心部に来たときにご利用いただける広場になるということで、現在整備しています。
災害公営住宅については、子育て世帯向け地域優良賃貸住宅と共に、来年の3月に工事が完了する予定で順調に進んでいます。
「(仮称)道の駅西南」の整備につきましては、敷地の一部の盛り土に今年着手しました。設計について、岩手県と話をしています。道路情報の施設については岩手県に整備していただくということで、岩手県と設計について話をしているということです。現時点における見通しとしては、2019年に敷地全体の盛り土に着手し、9月に建物工事の着手見込み、2020年の完成の予定で進めていきたいと考えています。岩手県にも積極的に協議に応じていただいているということで、我々としては感謝しているところです。
市街地循環バスについては、今年の9月まで岩手県交通が1車両で1日10便運行していましたが、10月以降、花巻市の第三セクターである東和総合サービス公社にもう1車両を運行していただいています。なお、この1車両は市所有の車両にラッピング塗装を施したものになります。この結果、2倍まではいきませんが、利用者が増えています。
この市街地循環バスには、バスロケーションシステムが使われており、スマートフォンやパソコンなどで、現在地の近くにあるバス停留所を確認できるほか、バスがあと何分で到着するかなどを知ることができますので、若い方を中心に使っていただいていると思いますが、便利だという声は聞いています。
市街地循環バスは花巻地域の中心部を運行していますが、周辺の地域から運行経路を広げてほしいという話をよくされます。岩手県交通の会長と先日もお話したのですが、運行経路を広げると不便になるということでした。現在、約1時間で運行経路を1周できるのですが、経路を広げて例えば2時間で1周となると不便になりますので利用者が減ってしまいます。このようなことを考えると大変申し訳ないのですがやはり運行経路を広げることはできないだろうと思っています。
今の運行経路で便利なものとして使っていただくということは、まちなかの活性化にもつながります。例えば災害公営住宅にお住まいになる方にも利用していただき、駅に行ったり、病院に行ったりできますので、市街地循環バスの運行を続けていきたいと思っています。
大迫地域については、9月末で岩手県交通が運行する大迫紫波中央線と公共施設連絡バスが廃止になり、また、12月末で長崎線、早池峰線、黒森線、竪沢線、旭の又線が廃止されることから、大迫予約乗合バスの運行を10月から開始しました。この予約乗合バスの運行開始時間は午前8時からですので、それ以前の早い時間に使いたいという方々の利便性を確保するため、スクールバスへの一般混乗を無料で認めるようにします。このスクールバスへの一般混乗は東和地域でも昨年から実施しています。
石鳥谷地域については、県内初の道の駅である「道の駅石鳥谷」が老朽化していること、また、専門家によると設計思想が古いということから、再編についての検討を進めています。現在、一般財団法人日本みち研究所にご協力いただきながら基本構想や基本計画を策定しており、国との話し合いも少しずつ進めている状況で、国の支援も得ながら整備をしていきます。
道の駅石鳥谷内にある南部杜氏伝承館は酒造りの古い施設があったり、英語、中国語を含め酒造りのビデオを上映したりしているので、インバウンドのお客様に非常に好評です。この伝承館に新たに試飲コーナーを設けたり、南部杜氏の造ったお酒を売ったり、内装を変えたりというようなことも考えていますが、酒匠館や食堂を含め、利用しやすいよう位置を変えることも検討している状況です。国の支援を得ることになりますから、来年度すぐに実施することにはなりませんが、今盛んに検討しているということです。
石鳥谷生涯学習会館のエレベーターについては、9月から工事をしており、来年の3月には完成します。
東和地域については、地域住民の方々待望の東和コミュニティーセンターの建築にいよいよ着手します。入札が完了し、建設する建設業者が決まりましたから、順調に工事が進めば来年9月には工事が完了する予定となっています。外構も整備した上で早ければ平成31年度中に完成するので、市民の方々に使っていただきたいと思っています。
子育て支援の充実
市長
子育て支援につきましては、待機児童解消に向けた保育施設の整備ということで、コンビニエンスストアの空き店舗を活用した公立小規模保育施設「はなまきポラン保育園」が4月に開園しました。さらに、市立西公園保育園を増改築し、保育室や医務室、トイレなどを整備しました。
これにより、12月から西公園保育園の定員が20人増の110人になりました。このほか、法人立保育園5園についても、市が支援をしながら今施設整備をしていただいていまして、来年3月あるいは4月に全て完了すると定員が144人増えるということになり、計算上は待機児童がなくなることになります。
ただ、3歳から5歳児までを対象とした「幼児教育・保育無償化」が来年10月から始まりますと、保育園や幼稚園、認定こども園の需要が増える可能性がありますから、来年度についても新たな保育園整備、法人立保育園の整備支援について、検討を進めているところです。
医療費の助成については、10月から対象を中学生・高校生まで拡大しました。小学生については、来年度の途中からになると思いますが、県全域で現物給付方式になる動きがありますので、花巻市も実施していきたいと考えています。中高生についても現物給付方式にしたいと考えていますが、県内で花巻市だけが単独で実施する場合、いろいろな課題があり、県や医療関係者の了解がなければ進められませんので、検討中の状況となっています。
老朽化に伴い、改築を行っていた花巻市こども発達相談センターが4月にリニューアルオープンしました。改築費用は1億円ぐらいですが、この施設では発達が心配な未就学のお子さんとその保護者に対し、専門スタッフが相談に応えながら支援しています。
また、保育施設の拡充に努めていますが、建物だけではなく保育士の確保が必要という観点から、保育士の支援も充実しています。保育施設に再就職する方への支援金の貸し付け、保育施設に再就職を希望する人あるいは学生を対象とした保育施設見学や体験のほか、保育施設にお子さんを預けている保育士の方を対象とした保育料の減免・補助などを行っていますが、今年については、新たに保育施設に勤務する保育士等に対して3年間家賃補助をする制度をつくっています。
さらに、保育士への奨学金返済補助については、市の奨学金を返済する人が対象の「ふるさと保育士確保事業補助金」に加え、今年から日本学生支援機構奨励金などを返済する人を対象とした「保育士等奨学金返済支援補助金」の制度をつくり、奨学金の返還について、最大3年間の補助をしています。
産業振興で仕事と賑わいのあるまちづくり
市長
今年は「ワインツーリズムいわて」を県内で初めて開催しました。また、「日本ワインフェスティバル花巻大迫」を昨年度に引き続き開催しています。
いわて花巻空港については、台湾の格安航空会社(LCC)のタイガーエア台湾が国際定期便として8月1日に就航しました。12月の初めに台北マラソン2018に行った時に、このタイガーエア台湾の幹部の方とお会いしてきましたし、また、このタイガーエア台湾の国際定期便の就航についてお力添えをいただいた旅行会社の方々とも面談してきて、定期便継続のお願いと、釜石自動車道や三陸沿岸道路が全線開通したときに、花巻から沿岸にも日帰り観光ができるようになるというような宣伝もさせていただいた次第です。
また先日、上海浦東国際空港といわて花巻空港を結ぶ国際定期便の路線認可申請が国土交通省に提出され、認可されますと来年1月末から週2回運航されるとの報道がありました。航空会社は中国東方航空で、LCCではないのですが、中国でも有数の航空会社です。
台北マラソン2018に行った時に上海市の体育局長さんとこの国際定期便のお話をさせていただきました。上海国際マラソンと提携になるかどうかは別ですが、そういう可能性も含めていろいろな話をさせていただきました。
仮称・森林環境譲与税については、森林環境税が1人当たり1,000円、年間の住民税に上乗せ徴収されることになります。これを財源として、当初5年間は将来の森林環境税をあてにした国の借金になりますが、森林環境譲与税が各自治体に交付されることになります。
花巻市については金額がまだ確定していませんが、試算によると約2,300万円が交付されるということで、どう使っていくかということについて農林部と打ち合わせをしていますし、森林組合あるいは森林林業業者の方を含めいろいろな方の意見をいただくようお願いをしている状況です。これまで3回打ち合わせしましたが、まだ決まっていないので今後も打ち合わせをしていき、有効に使っていきたいと思っています。
市民の利便性・安全の確保
市長
国道4号花巻-北上間の約3キロの4車線化については先日、県知事と北上市長、花巻市長の三者連名の要望書を、北上市長と県の幹部と一緒に国に提出し国交省と財務省に要望してきたところです。この4車線化の必要性については国に認めていただいている状況で、できるだけ早く事業化に向けて取り組んでいただくようお願いしてきたところです。
花巻パーキングエリアにおけるスマートインターチェンジについても、その場で同様に私の方から要望しましたし、北上市長からも花巻市の大事な事業であるということについてご紹介していただきました。この事業を進める場合には、県道からのアクセス道路の整備については県に負担いただく必要があります。
市道については花巻市の負担になりますが、県のご協力もいただく必要がある中、県の方からも十分理解をいただいていると考えています。このように県や北上市と考えを一致させて取り組んでいることを国の方に伝えさせていただいたところです。
市内小中学校と公立幼稚園のエアコン整備については、総事業費9億6,000万で、12月の市議会定例会で補正予算を承認していただきましたので事業化を進めています。先日、入札が完了しましたので、2月末ぐらいには設計が完了するということです。設計ができた段階で具体的な工事の発注に入るということで、教育委員会としてはできれば7月前に設置を完了できるようにしたいということです。
小中学校と公立幼稚園のエアコン整備については、全国的に進められていますが、花巻市の場合は動きが早く、工事の発注も早くできるので問題はないと思っています。全国の各市町村も必要な機器を発注しますので、早く発注するからといって花巻市だけ迅速に整備できるということではないかもしれませんが、着々と設置について整備が進んでいるということです。
この事業費9億6,000万円のうち5億5,400万円が補助の対象となっており、1億8,500万円の国庫補助が決定しています。補助対象事業費のうち補助金が充当されない分については60パーセントの交付税が認められる補正債の発行が認められますし、補助対象とならない分は合併特例債も使いながら整備を進めていきたいと考えています。
小中学校については普通教室と特別支援教室がエアコン整備の対象になり、音楽室などの特別教室は対象になりません。幼稚園については保育室が対象となっており、エアコンを入れていない市立保育園の保育室については国の補助対象にはなりませんが、市立保育園の保育室へのエアコン整備についても市の予算を確保していますので、整備を進めていきます。来年のできれば7月には整備を終えて、暑さに対応できる施設になることを期待しています。
主な質問
子育て世帯の地域優良住宅について、条件のいい住宅を公的に整備したときの民業圧迫の懸念はないか
市長
民間事業者としては、子育て地域優良住宅の整備が必要ないという考え方があるかもしれません。ただ、市内にはアパートがたくさんありますので、今回10戸程度であれば民業の圧迫にはならないというように私共は思っています。
また建設するのは民間事業者で、北日本土地はアパート等について仲介等もしている系列の会社ですので、そういう意味では民業圧迫には必ずしも当たらないと思っています。
入居希望者は市内外どちらが多いのか。また、税収や定住につなげるなど、将来的な見通しは
市長
現時点では、入居を希望されている方は、市内の方が多いと伺っていますが市外の方も申し込んでいるとのことです。
我々としては、市街地の活性化ということが大変重要だと思っており、そういう意味でこのような地域優良賃貸住宅を整備するのであれば中心市街地にしたいということです。
JR花巻駅東側の花巻中央地区の人口は特に少なくなっており、現在、3,500人ぐらいしか人が住んでないわけです。こういうところに地域優良賃貸住宅をつくって人に住んでもらいたいと思っています。市内全域から中心市街地の商業施設に来ることを期待することはなかなか難しいと思っていますが、中心市街地が寂れてしまうとまち自体の元気がなくなります。
また、若者が遊べるところも必要だということを考えると、まちなかに住んでいただいて、そのことにより中心市街地に商業施設もそれなりにつくっていただくことを期待したいと思っています。
そういう観点からすると、市外から花巻市に来てお住まいいただくことも我々としては歓迎したいと思っています。
また、東芝メモリ株式会社の北上進出によりたくさんの従業員の方が新たにお勤めになると、従業員がお住まいになる住宅が足りなくなり、北上市あるいは花巻市だけではなかなか確保できないと思います。このような方々が必要とする住宅の整備については、花巻市も北上市とともに進める必要があると思っており、もし、地域優良賃貸住宅を更に整備できるということになった場合には、花巻市民にとって非常にいい場所に住まいいただける、そしてまちなかが活性化する、新たに企業にお勤めになる方々にとっても住む場所の選択肢の一つとなりうると我々は考えています。
新図書館のプロジェクトチームの体制など現時点での構想はどうなっているか
市長
全て決定しているわけではありませんが、図書館の担当である生涯学習部が中心になって取り組む必要がありますので、生涯学習部の中に独立したセクションを設けて、進めていくことも考えられます。
ただ、そうした場合、図書館の建設になると建設に技術的な知見のある職員を入れないといけないですし、技術者を1人だけ入れて、その人だけに建設にかかわる仕事全てを委ねるということは無理だろうと思います。このような事業になりますと、技術がある人たちが複数入り、一緒に考えていく必要があると思います。
そこで、我々としては新しいセクションを設けて取り組むのではなく、まずはプロジェクトチーム的なものとして、生涯学習部が中心となり、建設部の技師あるいは都市再生についての経験のある職員などをプロジェクトチームに入れて新図書館建設に取り組んでいきたいと考えています。
また、図書館の建設について、私はPFIのように民間事業者につくってもらって、建設費用と運営費を市が支払っていくようなことは、あまり妥当ではないと考えていますので、そのような考えは今のところないのですが、PFIでなくても建設コストを安くするためのいろいろな手法は検討していく必要があることから財務部の職員もプロジェクトチームに入れたいと考えています。
今のところ、プロジェクトチームのトップには生涯学習部長を兼務で充てようと考えており、専属的な職員3名ぐらいと兼務の職員という形で取り組んできたいと考えています。また、専門的なことですので、市の職員だけで考えずに、実績のある外部の方のご意見を聞きながら進めていきます。その上で、ある時期が来たら市民の皆さんのご意見を聞いていくことを考えています。
2019花巻市スマート農業推進シンポジウムの参加対象はどんな人たちか。また、事例紹介の内容は
農林部長
参加につきましてはスマート農業に興味のある方、経営者だけではなくてその従業員も含め、参加していただきたいと思っています。
いわみざわ地域ICT農業研究会の関係につきましては、自動操舵による作業を実施しているところがあり、水稲のほか、麦、大豆、デントコーン、甜菜、菜種などを栽培していますので、それらの実績等についてご紹介いただくという予定になっています。
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