令和2年8月 定例記者会見を開催しました

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ページ番号1012779  更新日 令和2年9月1日

写真:記者会見の様子

開催日時

令和2年8月26日(水曜)午前11時から午後0時5分まで

開催場所

花巻市役所本庁本館3階 302・303会議室

会見項目

  1. 新型コロナウイルス感染症に関する花巻市の対応について
    (担当 新型コロナウイルス感染症対策本部)
  2. 公益財団法人総合花巻病院から寄贈いただいた資料をご紹介します(故・佐藤隆房氏収集のコレクション約4000点を寄贈いただきました)
    (担当 教育部 花巻市博物館)
  3. 花巻市営住宅等条例の一部改正を9月定例会に上程します(災害公営住宅シティーコート花巻中央を一般市営住宅として活用)
    (担当 建設部 建築住宅課)
  4. 花巻市が「移住・定住事例集 しあわせな移住」に特色ある移住定住対策を行っている自治体として選定されました
    (担当 地域振興部 定住推進課)

新型コロナウイルス感染症に関する花巻市の対応について

市長

今年は新型コロナウイルス感染症の感染対応策ということが中心となってきておりまして、日本全体の新型コロナウイルス感染症の拡大、日によって違いますけれども、まだまだ油断できませんし、岩手県でも13人の方の感染が確認されました。花巻市は、まだ感染が確認されておりませんので、その点はありがたいと思いますけれども、いつかの段階では感染者の確認はされるだろうということで大変心配しているとともに、我々としてもその対応をしっかりしていかなくてはいけないと思っている次第であります。

今回の記者会見では申し上げませんけれども、市内の公共施設等を状況によってどうするかということについてのガイドラインを設けました。それをホームページ等でも発表させていただいております。あとは市の職員が感染した場合に市の庁舎をどうするか、あるいはその時点で業務の継続をどうやってやるかいうことについては、案が今出来上がっておりまして、今週の金曜日に、それについてもう一度新型コロナウイルス感染症対策本部の会議の中で審議することにしております。

そのような準備もさせていただいている、あるいは指定緊急避難場所、指定避難所について、指定緊急避難場所は新型コロナウイルス対策を、もう既に一度作っておりますけれども、国の指針が新たになりましたので、指定緊急避難場所についての対策の修正、あるいは災害が発生して長期にわたり避難者がお住まいになる可能性のある指定避難所について、この感染を防ぐためのマニュアル等を今作っておりまして、大体の案が出来上がっていて、これもできるだけ早く最新化したいということで準備をさせていただいております。

また、企業や事業者等、あるいは市民で困っている方への対応については、9月市議会定例会に提案するということで準備をしておりまして、その点については、今日の記者会見でも触れさせていただきたいと思います。

まず1点目、新型コロナウイルス感染症に関する花巻市の対応について、現時点でのご報告をお話し申し上げたいと思います。

温泉宿泊施設等の利用については、既に発表しておりますけれども、9月については7月と同様の支援をいたします。

市民だけではなくて、県民及び県民のグループに対して、1泊当たり最大で4,000円の支援をするというようなことを考えております。日帰りについては1,000円ということにしております。

これは7月20日過ぎだったでしょうか、Go Toトラベル事業を国が実施するという報告をしました。それを踏まえて、このGo Toトラベル事業で相当大きな支援ができるのではないかということを考えていたわけでありますけれども、なかなかうまくいってないということがございました。東京都を対象から外すというのは別にいたしまして、県民も県内の花巻温泉郷を含めた宿泊等について、このGo Toトラベル事業の支援が得られる建前になったわけですけれども、なかなかそのやり方について、スムーズにいかなかったという状況が続いていたわけであります。

第三者機関を通して予約しなくてはいけないとかそういうこともあって、STAYNAVI(ステイナビ)という1社だけが第三者機関になったわけですけれども、とても混乱して対応できないという状況が続いたわけであります。そういう状況で8月は十分な支援が全体としてできなかったということも踏まえて、また、8月については全国的な感染の拡大等もあって、県境を超えた旅行等については、あまり活発でなかったということも踏まえまして、まずは地元の方に花巻温泉郷を使っていただきたいというようなことで7月と同様の支援を9月にするということに決めたわけであります。

10月につきましても、これはこの状況を見ながら、同じような支援をしていくかどうかということについては検討していきたい、できれば9月20日ぐらいに決めるのではなくて、もう少し早く決めていきたいと考えております。

今時点のGo Toトラベル事業ですけれども、大分混乱が解消されてきているのかなという感じがいたします。先ほど申し上げたSTAYNAVIも対応ができるような体制が少しずつできているようでありますし、また、花巻温泉郷でも大手については、STAYNAVIとの提携をしてGo Toトラベル事業の助成金をもらえるような体制が整ってきているということで、温泉によってはホームページにその旨、大きく出しているところもあります。

したがって、Go Toトラベル事業の利用状況によって、我々としては特に、県内のお客様に来ていただきたいと思っているのですが、7月同様に県内のお客様がたくさん花巻温泉郷に来るようにしてもらえばありがたいなと思っています。

この花巻市の支援ですけれども、Go Toトラベル事業のほか、県の「岩手(じもと)に泊まるなら地元割クーポン」の往復はがきによる申し込みの期限が9月10日まで延長されますが、これと併用できるということであります。Go Toトラベル事業と併用する場合に、いろいろ難しいことが実はあるようです。旅行代理店にお金を払ってしまうと、旅館に泊まって、後で旅館が花巻市の助成分を現金でお返ししなくてはいけないということになると大変ですから、いろいろな旅行の代金を旅館で払ってもらうとか、そういう必要性は出てきますけれども、ここに来てGo Toトラベル事業と併用することが可能になるというのが見えてきているので、花巻市のホームページ等においてもそういうことをもう少し詳しく発信して、できれば県内・市内の方々に、7月と同様に温泉旅館等の利用をしていただきたいなと考えております。

次に、貸切バス事業者持続支援金制度を創設したということでございます。
これは花巻独自の制度ですけれども、貸切バス1台当たり20万円を支援するということであります。

これは車検等の費用の半分ぐらいということで金額を定めたわけでありますけれども、市内には9事業者がおりまして、95台の観光バスがありますので、総額では1,900万円ぐらい、そこまで申請していただけるかどうかということになりますけれども、そのぐらいの予算で支援していくということにしております。先日もテレビで、市内の観光バス事業者の方が大変困っているということでインタビューを受けておられましたけれども、そういう観光バスについては、大変厳しい状況にあるというように認識しておりまして、十分であるかどうかということについてはいろいろな考え方がございますけれども、我々としては現時点において、そのような支援を決めさせていただいたということであります。

次に、これと同様の支援になりますけれども、公共交通事業者緊急対策支援金、これも予算化をさせていただいたということであります。対象になりますのは乗合バス事業者、当市においては本社が花巻市にある事業者を重点的に支援しておりますけれども、この乗合バス事業者につきましては岩手県交通を対象にしており、本社は花巻市にありませんが花巻市にとって大変重要な交通機関でありますので、支援させていただきます。基本額が200万円で、プラス花巻営業所で運行に携わっているバスの車両1台につき20万円の支援をすることを考えております。

それからタクシー事業者についても、大変厳しい状況にあるということを聞いております。市内の事業者で、1社がすでに廃業しておりますし、また、そのほかの事業者も大変厳しい状況にあって、事業の継続について、いろいろな課題があるという情報も入ってきております。

そういう中で花巻市としましては、基本額としてタクシー車両台数が11台以上の事業者に200万円、10台以下の事業者に50万円、そしてプラスしてタクシー車両1台につき10万円の支援をしていくということになります。

この事業者に対する二つの支援ですけれども、予算額としては3,700万円を8月6日の議会で承認いただいているということでございます。

そして次でございますけれども、肉用子牛生産緊急対策事業を創設させていただきました。花巻市は、子牛を繁殖牛農家から買い取って、それを肥育して市場に出荷する事業者に支援するということで、既に予算化しておりますけれども、繁殖牛も、大変この頃は価格が下がっており大変厳しいということを聞いております。

この繁殖牛の値段が下がった場合には、国が支援する制度がございますけれども、実は国が支援する制度の基準になるのは全国の価格でございまして、岩手県の子牛の価格は、全国の平均よりも下がっているということで、国の支援が今の段階で受けられないというようなことを言われて、そういう情報をいただいているわけでございます。

したがって我々としては、全国的に見た場合に、国の支援の発動要件を満たしてない、至っていないけれども、岩手県の肥育牛の価格が下がった場合について支援をしていくということを予算化するということで、1頭当たり3万円以内の額で支援をさせていただきます。

次に特別定額給付金の最終実績でございます。これは既に終わったことでありますけれども、最終的に金額がまとまりましたので報告させていただきます。

対象世帯37,935世帯のうち37,890世帯、99.9パーセントに申請をいただきました。その中で、給付不要と回答した33世帯を除く37,857世帯については全て給付済みであります。未給付の件数が78件ございますけれども、内訳を申し上げますと未申請が23世帯、申請前に既に死亡されたということが分かった世帯が11世帯、登録住所にお住まいでなくて、どこにお住まいか分からない世帯が11世帯、そして給付不要と回答された世帯が33世帯ということであります。

この未申請世帯23世帯でありますけれども、市で勧奨通知・不在通知を発したが、リアクションがなかった世帯があります。ほとんどは20代から60代の仕事をしていると想定される世帯が多かったわけでございまして、それ以外に、高齢の方ですけれども訪問・電話で話し、家族の方も含めて申請するとおっしゃっていただいたのですが、申請いただかなかった、確か1世帯だったと思いますけれども、そういう世帯がございます。

したがいまして、字が書けないとか、あるいは添付書類が用意できない、郵便ポストのところまで行けないというようなことで、申請できなかった世帯はなかったと我々としては理解しております。花巻市の場合には、最初から申請の仕方についての相談窓口を作ったり、最後は市の職員が申請されていない家庭に電話だけではなくて、携帯のコピー機を持って申請をお願いに訪問したりするというような大変な努力をしてくれたわけであります。1日当たり80数人の職員が、この事業に携わったということがありましたけれども、そういう努力の結果、このようになったということであります。

これは我々としては、国の制度、いろいろ不十分だったなということを実際考えておりますけれども、ただ、この制度自体、4月20日ぐらいだったでしょうか、急遽やると決まって5月1日から申請あるいは交付を決めたわけでありまして、そういう意味では中央官庁の公務員の方々もベストを尽くしたのだろうと思います。我々から見ると、いろいろうまくいかない点がありましたけれども、ベストを尽くしたのではないかなと思っております。

今後については、このようなことをさらにする必要が出てくる可能性はありますけれども、今回の経験を踏まえた上で、いろいろな制度を出していただければありがたいなと思っております。

次にひとり親世帯臨時特別給付金、これも国の制度でございます。
これについては、原則的には6月分の児童扶養手当の支給を受けている人、あるいはそれ以外の方もいらっしゃいます。そして、特に感染症の影響を受けて家計が急変し、収入が減少した方については、追加給付があるということになっています。

基本給付は1世帯当たり5万円、第2子以降1人につき3万円、追加給付は1世帯当たり5万円ということであります。基本給付の中で、6月分の児童扶養手当の支給を受けている方々については、花巻市の場合、8月6日に児童扶養手当を支給されている口座に振り込み済みでありまして、4,935万円の支給が終了しております。

そして、いろいろな事情で申請の必要な世帯については8世帯、合わせて14世帯の申請を受けておりまして、これについては早急に給付する予定になっております。

そして、特に感染症の影響を受けて家計が急変し、収入が減少した方等に給付される追加給付の部分でありますけれども、93世帯に申請をいただいておりまして、8月17日までに申請があった78世帯については、明日8月27日に振込予定ということであります。

これについても職員が頑張っていまして、速やかにできたということでありました。これも特別定額給付金と同じだったのですが、住基の情報を、このための宛先とか印字のための情報にシステムを変えなくてはいけないということがありました。

特別定額給付金の時も中央のIT業者、花巻市の住基システムを提供いただいている事業者にお願いしたら、1カ月以上かかるという話がありました。花巻市は特別定額給付金について、地元の事業者にお願いして数日でこのシステムを作ってもらったのですが、このひとり親世帯についても同様で、地元の業者にお願いして数日でシステムができたので、比較的早く支給ができたということにつながったのではないかなと思っております。

次に、花巻市の感染拡大予防するための対応でありますけども、非接触型体温測定器の購入で、市庁舎等については既に配属しておりますけれども、そのほかにも、先ほど申し上げた指定緊急避難場所全てに配属するということにしております。指定緊急避難場所は、本来であれば27カ所とか29カ所ですけれども、洪水とか土砂災害の際には、この指定緊急避難場所が変わる場合がありまして、その全てに配属するということで37カ所に非接触型体温測定器を配属する予定になっております。

残りについては、保健センター等に配属する予定ということにしており、今回の購入で必要なものは用意できるのかなと思っています。当初から、これをたくさん手当てした方がいいという話をしておりましたけれども、なかなかその必要性について、当初の段階では現場の方から出てこなかった部分もあるということで、これを今回は配属するということにさせていただきます。

次に、観光施設等感染予防対策事業でございます。
これは、岩手県が県内の宿泊事業者に対して補助をするわけですが、上乗せ上限が300万円ということになっています。花巻市内の大手の事業者等については、それでは足りないという声もございまして、それに合わせて花巻市は300万円を超える経費について3分の2を、上限100万円ですが上乗せ補助するということでございます。

15事業所に100万円を支給させていただくことを考えておりまして、1,500万円を補正予算として計上したいと考えております。これについては、この後話すことも全てそうなのですが、9月議会に補正予算として上程予定ということであります。補正予算の決議をいただいた場合にこのような事業を実施していきたいと考えております。

次に花巻温泉郷定額タクシー運行支援事業であります。
先ほどタクシー事業者が大変困っているという話をしましたけれども、一方、温泉観光宿泊施設に行かれる観光者の方についての交通手段を便利にしたいということで、一般社団法人花巻観光協会に委託しますけれども、タクシー業者の方々に定額タクシー料金を設定していただきます。

今、運輸局の岩手支局の方に申請している状況で、多分申請は認められると考えておりますが、最終的な詰めをしているということで、距離制ではなくて、例えば、志戸平温泉いくら、花巻温泉いくらとか、3種類に分けますけれども、定額の料金を設定してきます。それについて、市の方でタクシー事業者の方々に、一部を助成させていただくということであります。ただこの場合、利用の仕方としては、あらかじめ観光客の方にOTA、「じゃらん」などのオンラインで予約を受け付ける旅行業者を言うようですけれども、そういうところに申し込んでいただいて、そのクーポンをタクシーに乗ったときにご利用いただくという制度にしております。

タクシー事業者の方々にお話しますと、運転手が普通のお客さんと違うような形で、料金を請求するのはなかなか難しいという話がございましたので、こういうOTAを使ってやるということについて花巻観光協会の方から提案をいただき、我々として実施するということでございます。

次に、これも9月議会に提案する補正予算の中に入るものでありますけれども、はなまき暮らしの継続応援支援金を制度として作ります。

これも国の制度を利用したものであります。国の制度で社会福祉協議会を経由する、あるいは申し込み自体は郵便局とか労金でもできるようでございますけれども、相談しながら借りるというのは、社会福祉協議会が全国的に窓口になっております。

花巻の社会福祉協議会が窓口になって行う緊急小口資金及び総合支援資金でございますけれども、これは生活に困っている方、特に今回はコロナ特例ということで実施されておりますけれども、そういう方々に小口資金を貸し付けるというものであります。

緊急小口資金については10万円、コロナ特例では20万円というのもございますけれども、それがその対象になります。

そして総合支援資金、これは1回限りのものでありますけれども、総合支援資金については、3カ月あるいは緊急特例として延長というのがあって、最大6カ月までできるようですが、これだと毎月20万円で、3カ月だと60万円、6カ月だと120万円、これを借りられるというものであります。

この中で、国は住民税非課税世帯については返済を免除することができるというような制度を作っておりまして、住民税非課税世帯になった場合には、この返済が必要なくなるということであります。そういう意味では、非常に使い勝手のいい貸し付けになるわけです。花巻市は、住民税非課税世帯ではない家庭についても、返済が難しくなった家庭について、その返済分を支援しようという制度を新たに作ったということであります。

緊急小口資金については最大4万円、総合支援資金については最大12万円、ただし、延長貸付対象者の場合には最大24万円まで返済資金を給付させていただくということであります。

要件でありますけれども、今年の4月から12月までのうち、1カ月の収入が前年同月比20パーセント以上減少した人がした方について、このような支援をしていくということであります。これは持続化給付金などと同じような考え方とさせていただいております。1年間通しての収入の減少というと、なかなか支給するのも難しいので、比較的簡単に支給できるようにさせていただくということになります。

そういう中で、国の免除を得られるかどうかが分かる前に、市の方の支援はこういう形でさせていただくということになり、それをやらせていただく新たな制度として設けさせていただくということです。

我々は財政の限界から、市民全員にお金を給付する特別定額給付金のようなことはできないと申し上げておりますけれども、国の事業者に対する持続化給付金とは別に、個人に対しての支援ということで、本当に困っている方に緊急小口資金あるいは総合支援資金を使っていただくとともに、その返済についての支援を考えたということであります。

次に、社会福祉施設等感染症対策支援事業費、これも今回の9月議会に提案をさせていただくものでありますけれども、こういう高齢者あるいは障がい福祉、児童福祉の施設について、感染対策のための備品等購入をする場合に、1事業所当たり10万円を上限にさせていただきますけれども、290事業者2,900万円の補正予算を上程させていただくということでございます。

あと、持続化給付金に関連しまして、ちょっとだけ話しますと、花巻市は持続化受給金の申請が、なかなか難しい方がいらっしゃるだろうということで、商工会議所にお願いしてやりましたが、256件相談していただいています。そして、国がやるということで、商工会議所が委託を受けたわけですが、その分が87件、全部で343件の方々がこの申請についての支援を受けられて申請しています。ほとんどの方は申請していると思いますけれども、そういう形になっています。

それ以外の方もたくさんいますけれども、どのぐらいされているかということについては国から情報がございませんので、よく分からない状況です。当初、国は2兆3,000億円の予算化をしていますけれども、すでに4兆円の申請があったということを発表していますし、また、予備費を投入してさらに増やすということでありますから、5兆円まで行くかどうか分かりませんけれども、4兆を超える申請があり、その中で花巻市の方がどのぐらい申請しているのかは、我々としては知りたいところでありますけれども、まだ間に合いますので、たくさんの方々に申請をしていただきたいと思っています。

農業関係につきましては、全農・全中の支援を受けて、JA花巻が申請をサポートしていると伺っておりますけれども、まだ数件の相談にとどまっているということでありまして、農業者がこれを十分に使っているかどうかは、情報としてないですが、我々としては農業者の方々にもぜひ使っていただきたいと思っています。

家賃補助については、市の家賃補助が8月24日時点で206件申請していただいています。延べ2,246万2,000円を交付決定しているところでありますけれども、国もこの家賃補助について延長するということをやっていますので、花巻市も9月までですが、その後どうするかについては考えていきたいと思っております。

公益財団法人総合花巻病院から寄贈いただいた資料をご紹介します(故・佐藤隆房氏収集のコレクション約4000点を寄贈いただきました)

市長

公益財団法人総合花巻病院から寄贈いただいた資料を紹介させていただきます。
これは、総合花巻病院の創設者・佐藤隆房博士のコレクションを総合花巻病院の方から寄附いただいたということであります。

これは総合花巻病院の移転ということもありまして、「この際、市の方で使ってみたらどうか」ということでご寄附いただいたということであります。いただいたものを博物館の方で、担当したわけでございますけれども、貴重なものがあるということが分かった次第です。

一つ目は、宮沢賢治の関連資料、はがきでありますけれども、資料に記載されているこの「向小路裏二岳荘」は佐藤隆房博士のこと、そして「圭」というのは宮沢賢治ということでありまして、佐藤隆房博士の俳句に続くような句ですかね、これを入れたということであります。例えば「大根のひくには惜しきしげりかな」という後に、賢治が「稲上げ馬にあきつ飛びつつ」あるいは「瘠せ土ながら根も四尺あり」という連句歌みたいなものですかね、そういうことをしたものが出てきたということです。それから佐藤隆房博士についての詩について、宮沢賢治自身が添削したものも出てきたということであります。

さらに、宮沢賢治が文語詩「種山ヶ原」の一文を書いて花巻農学校のかつての教え子に贈呈した扇子を軸装したものも出てきたということです。

それから、宮沢賢治とは直接関係ないのですが、花巻ゆかりの画家の松本竣介の素描、あるいは長野出身の彫刻家・清水多嘉示の裸婦の彫像、花巻人形、南部家ゆかりの品ではないかと推測されておりますけれども具足、甲冑ですね、これも寄贈いただきました。

そのほかにも、刀剣類とか橋本八百二の絵、あるいは佐藤隆房博士の直筆の書画やパレット等の画材、愛用のメス、日記帳、名刺等が出てきたということでありまして、佐藤隆房博士は花巻市の先人の1人ですので、そういう意味でもありがたい寄贈だなと考えております。

花巻市営住宅等条例の一部改正を9月定例会に上程します(災害公営住宅シティーコート花巻中央を一般市営住宅として活用)

市長

3番目でございますけれども、花巻市営住宅等条例の一部改正を9月議会定例会に上程します。これは議員の皆さんには、議員説明会で説明しまして、中身については報道もいただいているところでありますけれども、二つですね、一つは立地適正化計画上の花巻市の居住誘導区域、花巻市の中心部、あと石鳥谷の中心部の居住誘導区域内にある市営住宅については、空きがあまりないという状況であります。

そして一方、居住誘導区域から離れたところについては、空きがあるというようなことであります。その中で、我々としては居住誘導区域内にある住宅については、できれば子育て世帯の方にお住まいいただきたいなということを考えておりまして、その一環といたしまして、災害公営住宅「シティコート花巻中央」の30戸のうち、今3戸空いておりまして今の状況からすると、被災者の方がこれ以上入居の申し出をしてくるというのは、可能性としては低いのではないかなという状況になっております。

その中で、国とも結構長い間話し合っていたわけですけれども、全部別の目的に使うわけにはいかないだろうと、しかし3戸のうち2戸については、市の施策・子育てに適した市営住宅として使うことについて、「それはいいですよ」ということで協議が整いましたから、そういうことをしていきたいということであります。

シティコート花巻中央も市営住宅の一つでありますけれども、今までは特別な使い方しかできなかったのですが、それについて子育てに適した市営住宅として2戸使わせていただくということをやらせていただきたいと思っております。

県内の災害公営住宅でありますけれども、沿岸については、既に被災者以外の方にもお住まいいただいているところが多い、空き住戸が多いということですけれども、内陸では今回が初めてと理解しております。

今回のこの子育てに適した市営住宅ですけれども、特にこの場所は花巻の中央地区で、子どもの少ない地域でありまして、そこに子育て世帯に住んでいただくことによって、地域の活性化を図れるのではないかということ、そしてもう一つは、被災者の方々はやはり高齢の方が多いので、そこに子育て世帯が入ることによって、被災者の方々とお子さんたちの交流もできるのではないかなというようなことで、被災者の方々にとっても、さらに心地良い、あるいは豊かにお住まいいただける、そういうことにつながるのではないかなと考えている次第であります。

今回の制度ですけれども、入居の条件は12歳以下の子ども、または妊婦がいる世帯ということです。入居期間は子育てが終わると考えられる10年間ということにさせていただいています。残念ながら更新はなしという制度でありまして、そういうことにさせていただきます。

入居世帯の更新が行われることによって、10年以内に別の住宅を準備いただくとかそういうことをお考えいただきたいということでありまして、今回の2戸は、上町棟の3DK1戸、仲町棟の2DK1戸ということになります。

ぜひ応募いただいて、被災者の方々とともに、同じ地域でお子さんと一緒にお住まいいただいて、交流もしていただきたいなと思っております。

二つ目でありますけども、資料の「2その他の改正内容」ということを書いております。
この中のまず(2)の方を説明させていただきます。この中の居住誘導区域内は、空きのある市営住宅が少ないという話をさせていただきましたけれども、居住誘導区域の少ない中で、12歳以下の方もしくは妊婦を含む世帯については、入居者の選定において、抽選による当選の確率を増やしていくということを考えているわけであります。

これも居住誘導区域内において、育てやすい環境でお子さんを育てていただきたいという考え方から、このようにさせていただいたわけでありまして、今までも高齢者とか障がい者、DV被害者等は優先的に抽選で当たるような制度を作っておりましたけども、それに子育て世帯を追加させていただくということでございます。

それから、(1)に戻りますけれども、裁量世帯の対象変更と収入基準の緩和ということでございます。裁量世帯というのは、通常より収入が多くても、特に居住の安定を図る必要があると認めた世帯については、通常の収入基準よりも高い収入があっても入居いただけるという制度でありますけれども、今回は裁量世帯の収入基準を現行の1月当たり214,000円から1月当たり259,000円に増やさせていただくということであります。この259,000円ですけれども、世帯全体の所得額から各種控除額を控除後、12で割った金額ということになりますから、500万円とかそういう家庭も入居が可能になる場合があると思いますけれども、相当収入が高い世帯の方も市営住宅にお住まいいただけるというような制度にするということであります。

一般世帯は、現行は158,000円ということですけれども、これは変わりません。裁量世帯だけ214,000円を259,000円まで増やさせていただくということです。裁量世帯の中身としましては、高齢者とか障がい者、DV被害者等がありますけども、お子さんのいる世帯、これは中学生以下を18歳以下に緩和して、そういう方については収入が相対的に高くてもご利用いただけるということになります。

花巻市が「移住・定住事例集 しあわせな移住」に特色ある移住定住対策を行っている自治体として選定されました

市長

次に、花巻市が「移住・定住事例集 しあわせな移住」に特色ある移住定住対策を行っている自治体として選定されたということであります。

これは総務省東北管区行政評価局がまとめたものであります。東北6県、各県から推薦された16自治体を対象にして、今年の2月から4月にかけて、移住対策の実施状況調査を総務省東北管区行政評価局が行ったということでありまして、結果的に16自治体のうち14自治体が選ばれたということで、花巻市も選ばれたということであります。

具体的な中身としては、移住相談員による利用者目線の発想を取り入れた移住者希望支援、それから後継者不足に悩むブドウ農家へのボランティア派遣等を通じた関係人口の創出ということでありまして、岩手県内では、花巻市と陸前高田市が選ばれたということであります。

この資料の裏に、移住・定住事例集のホームページのコピーを付けさせていただいております。この表紙の次のページ、4ページになりますけれども、ここに選ばれた自治体が書かれています。「知りたい情報を十分に」ということでは花巻市が1番先に書かれております。そして、事例5の「関係人口の創出の取り組み」、これでも花巻市が1番先に書かれておりまして、後継者不足に悩むブドウ農家へのボランティア派遣等を通じた関係人口の創出ということであります。

移住支援相談員による利用者目線の発想を取れ入れた移住希望者支援ということですけども、花巻市では移住支援相談員を平成27年度から置いて対応しておりますが、特に空き家バンクの利用が好調でありまして、これを使って移住した方が多いということになっています。移住支援相談員が対応した移住者数の推移ですけれども、資料にありますように、毎年人数が増えております。

空き家バンクを利用した人数でありますけれども、平成30年度は29人、令和元年度は24人、これは市外から花巻市に移住した方々でありまして、空き家バンクについては好調な状況になっています。移住者コメントとしても「良好な物件をご紹介していただいた」というようなことを言われております。

この空き家バンクを利用した以外についても、花巻市は県外から来た方に、買った場合には200万円とか、借りた場合には100万円といった補助金を出しておりますけれども、これも大変好調であります。

空き家バンクについて、市外からの来た方は平成27年以降35件、お住まいになった方79人ということですけれども、先ほど申し上げた県外から来た方は、空き家バンクについて一部重複するものがございますけれども、41件、94人の方が平成27年以降、花巻市に県外から市の制度を使ってお住まいになっていただいているということであります。

特に去年は大変好調でありまして、14人の方がこの制度を使って花巻市に県外から移住してきているということです。今年はコロナ禍でまだございませんが、この前もオンラインで、移住相談会に花巻市も参加しましたけども、反応はまた出てきているという状況であります。

主な質問

温泉宿泊施設等利用促進事業について、9月以降も延長になる可能性があるか。また、Go Toトラベル事業についてどのように感じているか

市長

延長の可能性はあります。

今日、作並温泉の旅館が破産したという報道がされました。いつも申し上げておりますが、花巻の温泉郷の温泉施設は、相対的に強いことは間違いないですね。7月も十分にお客様に入っていただいていましたし。したがってそういう可能性というのは、私どもは今想定しないわけですけれども、しかしながら、このコロナ禍は相当長く続く可能性もあるわけで、我々としてはしっかり支援していく必要があると考えています。

7月の県民に対する支援は成功だったと我々は考えておりまして、これを9月もやりたい、10月も市の負担としては大きくなりますけれども、これは当然考えていきたいと思っております。

それからGo Toトラベル事業ですけれども、県外を含めて対象にしたのが時期早々であったかどうか、これはいろいろな意見があると思います。その中で、ロジスティックがうまくいっていなかったことは間違いないですね。先ほど申し上げましたように、第三者機関が1社だけしかなかったということで、そこが対応し切れなかった。あるいはGo Toトラベル事業の助成金をもらうについても、なかなかその制度がしっかりしていなかったということだと思います。

そういう意味では、不十分なものがあったと思いますけれども、ただ、これも県内の方が使えるということになると、大きな温泉に対するインセンティブになった可能性があるので、そのロジスティックがうまくいかなかったということはあるのですが、特に県内の方々を対象にしてやるということは、必要だったのではないかなというように思っています。

ロジスティックが十分ではなかったということについては、先ほど特別定額給付金の際にも言いましたが、中央官庁の方々も短い期間で対応しなければいけなかったので、なかなか対応できなかったのは事実だと思います。ただ、これは人のやることですから、短時間に十分にできなかったということについても、これはやむを得ない部分がある、我々としてはそれを直していただくということでやっていただきたいと思っております。

総合花巻病院からの寄贈された資料について、特に宮沢賢治関連資料の価値あるいはその存在自体を研究者は知っていたか

教育長

宮沢賢治については、もう研究がかなり進んでいて、例えば、今回の作品の俳句、それから「S博士に」については既に研究されていて、賢治全集等にも記載されております。

ただ、「S博士に」につきまして、原本は佐藤隆房氏が所蔵しているということで、宮沢賢治記念館でも、いわゆる原本の写しについては持っているわけですけれども、宮沢賢治記念館で持っているものと今回寄贈されたものがちょっと違うということで、まだまだこれからいろいろ専門家の意見を聞いて、価値であるとか、あるいは本物かどうかとか、そういったことについてはもっと時間をかけて、いろいろご助言をいただきながら究明していかなければならないと考えております。

今後の活用について、展示などの予定はどうなるか

教育長

寄贈された資料について目録を作って、全般について、学芸員レベルでの調査を行いました。今後の活用につきましては、例えば賢治関係のものについては、やはり宮沢賢治記念館の関係、それから松本竣介のスケッチについては、やはり美術館関係とか、そういったところでの活用が望まれるかと思いますが、その辺については活用についても各施設と協議しながら進めてまいりたいと考えております。

今回の寄贈に至った経緯は。また、今はどこで保管しているか

教育長

佐藤隆房氏は、先々代の病院の院長先生ですが、非常に文化面でもさまざまな著名な方と親交があったり、非常に多趣味であったり、文学や芸術に非常に造詣の深い方です。それから昭和3年頃でしょうか、羅須地人協会で賢治が倒れてから治療に当たったとか、宮沢家の方々とも大分親交があった、あるいは高村光太郎とも大分親交があったということで知られておりまして、佐藤隆房氏はこういった美術品の収集ということについては、若い頃から行われていたみたいで、ただ、実態としてどれぐらいのものがどれぐらいあるかということについては明らかではありませんでした。

ただ、この「S博士に」は、佐藤隆房氏の所蔵だということしか私も分かりませんでしたけれども、今回、先ほど市長がご説明を申し上げましたように、移転に伴って整理をされて、当然その中のものについては、それぞれの場所で保管するということで継続されたと思いますが、その際に、市の方にもお話がありまして、「市の方で活用できるならば」ということで、拝見する機会を得て、私どもの学芸員がその中に行って、これだけの数のものについて、ピックアップさせていただきました。

その後、目録を作って、少なくとも賢治直筆のものを、はがきであるにしろ、あるいは軸装した文語詩「種山ヶ原」にしろ、賢治自身のものであることは間違いないということで、非常に価値が高いものなので、ご相談を申し上げたところ、市に寄贈するということでございましたので、こういったふうな運びになりました。
そして現在、これらの資料については、市の博物館で管理させていただいております。

寄贈された資料はこれまでどこに保管されていたか。また、寄贈の話があったのはいつ頃か

教育長

佐藤隆房氏のコレクションは、旧総合花巻病院の建物内で保管されていたということであります。寄贈いただいたのは6月17日で、定かではありませんがこの1カ月ぐらい前に最初のお話があったと記憶しております。

「S博士に」の写しが宮沢賢治記念館にあるということだが、コピー、書き写したもののうちどちらか

教育長

この「S博士に」につきましては、赤字で書いたものを黒字で修正しているつくりになっておりますが、宮沢賢治記念館で今所蔵しているものは、全くこの逆になっています。つまり、赤字が先か、黒字が先かで、本物は一つしかないはずですが、私どもでもそれは判定できませんので、研究者の方に今後調査研究をしていただくことになろうかと思います。

佐藤隆房氏の字と宮沢賢治の字は判別できるか

教育長

伺った話では、この「S博士に」については、佐藤隆房氏が宮沢賢治からいただいたそうです。いただいた上で、さらに、これは大切なものということで、複製を作られたということも伺っております。

したがって、複製ですから、どれが複製でどれが本物かということは見た感じは筆跡が全く同じです。そこはやはり、これから専門の研究者の方にしっかり鑑定していただくということになろうかと思います。

宮沢賢治関係ですから、宮沢賢治記念館の学芸員を中心として、専門の賢治研究者の方、全国にもたくさんいらっしゃいますし、あるいは、賢治全集等の編集や刊行に携わった方もいらっしゃいますので、そういった方にじっくり見ていただくということになろうかと思います。

宮沢賢治記念館学芸員

先ほど複製をいくつか作られたと教育長から説明させていただいたと思いますが、今回のコレクションの中に、それを銅板にしたものがいくつか見つけられているということが分かっていますので、その銅板を作った際に、いくつか紙焼きしたということも考えられるのかなと私たちは考えております。今後、詳しく調べて調査が進みましたら報告をさせていただければと思っております。

松本竣介の素描について、未確認の松本竣介作品という理解でいいか。また、説明に「戦時下の市街風景」とあるが根拠は

花巻市博物館学芸員

松本竣介の素描作品について、戦時下という根拠は、写真では見づらいですが、画面右下に「19.4」そして「竣介」というサインがございます。それで昭和19年4月かと思われまして、戦時下の作品ではと考えております。

そしてこの時代、竣介は東京に住んでおりましたので、東京または近郊の市内風景かと考えております。

また、これまで戦没何年かの松本竣介展などでは、この作品は発表されておりませんので、未発表のものかと思われます。

ご遺族の意向もあって市へ寄贈されたのか、または法人としての判断なのか

市長・教育長

私どももその辺は、大変心配したのですが、これは基本的に、総合花巻病院の所有物ということで、病院の方からお話をいただきました。

総合花巻病院の佐藤隆房氏の長男・進先生のご子息が今、総合花巻病院の常務理事をされておりますし、進先生の奥様はご健在ですから、当然そういう話し合いはあったと思っております。

担当

広報係

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