令和7年2月 定例記者会見を開催しました
開催日時
令和7年2月19日(水曜)午後1時30分から3時10分まで
開催場所
花巻市役所本庁本館3階 302会議室
会見項目
- 令和7年度当初予算(案)の概要について
<担当 財務部 財政課> - 令和7年度の主な組織機構改正の概要について
<担当 総合政策部 総務課> - 新花巻図書館の建設候補地に関する市民会議について
<担当 生涯学習部 新花巻図書館計画室> - 花巻市スポーツ栄光賞を贈呈します
<担当 生涯学習部 スポーツ振興課> - 公開型GISの運用を開始します
<担当 総合政策部 秘書政策課> - 高校生を対象とした「花巻市内企業合同説明会」を開催します
<担当 商工観光部 商工労政課>
冒頭コメント
上田市長
寒い日が続きますけれども、雪は日本海側が非常に多いということで大変心配しております。花巻市に関しましては、2月から2、3日前まで結構雪が降って、除雪費も当初予算の3億円が今は5億5,000万円に増やしています。
雪が1日たっぷり降ると、除雪費用に約3,000万円から4,000万円、1日でかかります。そういう意味では、さらに2日ぐらい雪が降ると、また補正予算を専決でやらなくてはいけないということにもなりますけれども、天気予報を見ると、当面は花巻に雪が降らないのかなということですので、5億5,000万円を超えることはないんじゃないかなというふうに我々としては期待しているところであります。
やはり大切なお金でありますし、雪が全然降らなくて除雪業者の方々が困るということもありますから、そういう意味では、当初予算の3億円分ぐらいは雪が降ってほしいんですけれども、今はその金額を超えているという状況でございます。
そういう中で今日は6項目をお話させていただきますけれども、令和7年度の当初予算案について、本日午前中、議員の皆様に議員説明会で説明させていただきましたけれども、皆さんにもまずそのことについてお話をさせていただきたいと思います。
よろしくお願いします。
令和7年度当初予算(案)の概要について
上田市長
項目1番目、令和7年度の当初予算案の概要についてご説明します。令和7年度予算で目指す姿として、「公共交通の充実・生活基盤の整備拡充・長寿命化と子育て支援を進め、市民が安心し、笑顔で暮らせるまち」を掲げ、花巻がさらに魅力ある市となることを目指し、編成させていただきました。
長寿命化が入っているのは普通、ないんですけれども、市役所とか文化会館をはじめ、電気設備も含めて補修しなければならない部分も増えてきていますし、そういったことをしっかりしながら使える施設については長い期間使っていきたいということで、予算をたくさんかけているという点からも、長寿命化について予算の目指す姿の中に書かせていただきました。
このような目指す姿を実現するために、第2次花巻市まちづくり総合計画の前期アクションプランに掲げる、まちづくり分野ごとの主要な施策を展開するため、「市民の暮らしを守る 多彩な支援策で安心のまちづくり」、「子ども・子育て応援プロジェクト」、「花巻で暮らそうプロジェクト」の3つの柱について、重点的に取り組むことといたしました。
まず初めに、「市民の暮らしを守る 多彩な支援策で安心のまちづくり」についてご説明します。
市民の暮らしを守るための取り組みの1点目、公共交通を充実して、市民の交通手段を守るため、市民の移動手段として欠くことのできない、幹線バス路線への支援、岩手医大などの医療機関へのバス運行、土沢線などコミュニティバスの運行を継続する、ということを掲げております。
市民の利便性の向上を図るため、大迫、石鳥谷、東和地域の予約乗合バスの運行日数について、これまでは週3日運行でございましたけれども、これを4月1日から週5日運行に拡大するほか、大迫・花巻線については、住民のためということだけではなくて、花巻空港の利用者のためにも、花巻空港を経由するルートに変更いたします。
さらに、交通手段をもたない高齢者や障がい者の方々の通院や買い物を支援するため、タクシー等助成券の給付と医療機関までの通院に対する助成制度についても引き続き実施します。高齢者福祉タクシーについては、80歳以上で車がない方に対して年間1万2,000円の助成券を給付するということ、それから医療機関の通院については、最大で年間3万円の補助をするということをしているわけでございますけれども、この助成を続けていくということでございます。
また、これだけでは足りないという方も多いと思うんですけれども、その方々については、タクシーの方が便利であることは間違いないんだろうと思いますけれども、予約乗合バスを使っていただきたいと、そのような考え方にしております。先ほど申し上げました予約乗合バスについては、これまでの週3日運行を週5日運行としますが、金額については今まで1回400円で乗っていただいたんですけれども、それを600円にさせていただきます。
この予約乗合バスは、例えばそれぞれの地域の医療機関に行く場合にも使えるわけなんですけれども、そのときに自宅のそばの公道まで行くことができます。自宅の前、中までは入っていけませんけれども、公道までは行くことができますので、ある程度はタクシーに近い使い方ができると、乗り合いですのでその点は不便さが少しありますけれども、買い物や通院などにどんどん使っていただきたい、そのように思っております。
2点目、市民1人1人の心身の健康を守るため、地域医療の中核を担う医療機関の医師を確保することが重要で、具体的には総合花巻病院でございますけれども、新たに医師が就職した場合の就職支援金の給付、養育している子の保育料、家賃、交通費、奨学金返還に対する支援や、同病院が医師紹介事業者に支払う紹介手数料、あるいは医師が例えば外科の医師が内科をやりたいと、総合医として活躍したいという場合など、研修を受ける費用を市が支援するということを予算化したいというように考えております。
また、がん患者が使用する医療用補整具の購入費についても、新たに弾性着衣を対象に加え、より一層がん患者の方々に寄り添います。これについては、市民の方からそういう要望があったということで、補助の対象を増やしていくということにいたします。
3点目、鳥獣被害から市民の命を守るため、市街地等に出没するクマへの対応にあたる有害鳥獣対策推進員を1名増員し、2名体制にするほか、クマの隠れ場所となる河川や市街地等の草刈りを本年度もやっておりますけれども、これをさらに充実して、人里へのクマの侵入を未然に防ぐための取り組みを強化します。花巻は他の市町村に比べてはるかに有害鳥獣対策をやっていると思います。クマが出て危険だと考えられる場合には、小中学生の通学について、市でタクシー代を出したり、あるいはバスを出したりしておりますけれども、そういうことに加えて、さらに有害鳥獣被害を防ぐため、クマへの対策をしていくということでございます。
4点目、物価高騰から市民の暮らしを守るため、市の負担による保育所等の副食費支援や学校給食費の材料高騰分、これについては市が負担することといたしまして、保護者の給食費の負担については据え置きます。米の値段が変わって上がっていますので、小中学校の給食費について大体値上がり分を約6,700万円と想定しておりますけれども、そういう部分については市が負担するということです。
また、畜産農家の経営環境が未だに厳しい状況でございます。飼料等の値段が上がっているということもありますし、また、肉牛はあまり高く売れなくなっているというようなこともありますので、そのような方々への支援のため、飼料等の物価高騰対策を引き続き行うこととしております。
5点目、公共施設の長寿命化対策で市民の安全と利便性を守るため、老朽化が進んでいる公共施設の長寿命化対策とあわせて、近年の猛暑対策を含めた空調設備の設置や照明設備のLED化、トイレの洋式化などの整備を加速化させます。特に文化会館については、トイレはすでに洋式化したものも今回一緒に、利便性が高いというか清潔感のあるトイレに一斉に変えるというようなことにいたしまして、公共施設のトイレの洋式化については令和7年度、相当進むというように考えております。
続きまして、生活基盤の強化の取り組みの1点目、生活基盤の充実を図るため、生活道路・橋梁については、安心で安全で、快適な道路網を構築し、また維持するため、国の補助制度や地方債を活用しながら引き続き整備を進めます。市道についても、国の社会資本総合整備交付金とか防災安全交付金を得て整備をするというのが普通でございまして、県道も同様ですね、国からのそういう補助金があって、市県道の整備ができるという部分がありますので、そういう補助金を交付いただいて整備を進めていきたいと考えております。
2点目、災害に強いまちづくりでございます。これについては、盛岡に消防指令センター、県内の2つの市と町を除くほとんどの市町村の119番通報を受信するいわて消防指令センターが整備されるということになっておりまして、花巻市もそれに入ることとしております。その整備費が非常に大きな費用として今回計上されます。整備費用7億円強については実際的には市債を発行いたしまして、その財源を調達することとなりますが、その市債返還にあたっては国の交付税措置がされますから、市市の実質的負担額ははるかに小さな金額となります。
そしてトイレカー、軽トラックをベースとしたトイレカーを購入する予定です。これは例えばイベント等でも使えますし、災害のときも使えるトイレになりますので、必要に応じて被災地に送ることもできるというようなトイレカー、これを3台整備するという予定にしております。
あと下水道でありますけれども、最近、埼玉県八潮市で大きな事故が起きましたけれども、重要施設に接続する管路、具体的には総合花巻病院等に接続する管路とか、あるいは大迫と東和にある下水処理場について、耐震診断を実施するということにしております。耐震診断というと診断だけだから大した金額にならないように思うかもしれませんが、大体1億5,000万円の費用がかかるという耐震診断を実施する予定にしております。
3点目、河川空間とまち空間が融合したまちづくり、でありますが、「かわまちづくり」、北上川河川敷の利用環境の向上を図るという国の事業でございますが、その「かわまちづくり計画」を国に対して申請し、令和7年8月に登録されることを目指しております。
具体的には、例えば今、花巻の北上川にある花火を打ち上げる堤防がございまして、そこはコンクリートで覆われている部分がありますけれども、そこを改造して、花火などのイベント時に人が座りやすくし、それだけではなく堤防の強化の効果があるということも想定しております。
次に、「子ども・子育て応援プロジェクト」でございます。プロジェクトの総額は88億3,152万円でございまして、令和6年度に比べると4億5,658万円の増ということになります。
本プロジェクトに関する予算を多数計上しておりますが、その中でも特に重要な事業について紹介をいたします。
1点目、周産期医療の維持確保でございまして、これについては工藤医院の医師や助産師、看護師に対する支援を継続していくということを予算の中では考えております。工藤医院があって、さらには花巻市と北上市の病院と言っても良い県立中部病院の周産期医療、これによって、花巻市の周産期医療についてはしっかり守っていきたいというふうに考えております。
工藤医院は非常に好評でございまして、花巻市だけではなくて、周辺の特に遠野市、釜石市等からもたくさんの方が来て、分娩をしていただいているということでございまして、我々としてはしっかり守っていきたいと思っています。
また、中部病院の周産期医療、いろいろと課題はございますけれども、これについてもしっかり守っていくこと、これは県の仕事になりますけれども、県に対しても引き続き要望していきたいというふうに思っております。
産後ケア事業、産前・産後サポート事業につきましては、まんまるママいわてさんにお願いしておりますけれども、引き続き支援するとともに、宿泊型の産後ケアサービスを導入したいと、まんまるママいわてさんも、花巻市も同様の考えですけれども、これについての構想等を一緒に進めている状況でありまして、令和7年度もそのような検討を引き続き進めていきたいと考えております。
2点目、子ども医療費助成等支援であります。これは一昨年の秋から行っている、保護者の所得制限を設けることなく市内全ての子どもと全ての妊産婦を対象とした医療費助成を継続いたします。
3点目は5歳児健康診査の検討であります。5歳児健康診査の早期実施に向けて、関係機関、具体的には小児科クリニックの皆さん、あと場合によっては県立中部病院、北上済生会病院それぞれの小児科、今この健診についてお願いしているところでありますけれども、そういった関係機関との検討を進めていきたいということを考えております。なかなか小児科医も少ない中で、小児科医の方々のご協力を本当に得られるかどうかということについて、しっかり話し合いを進めていきたいというふうに思っております。
4点目と5点目、保育園等副食費、学校給食費などの負担軽減でありますけれども、保育園等の3歳以上の副食費について、第2子以降の無償化を継続し、0歳から2歳の保育料についても第2子以降の無償化を継続していきたいと考えております。
また、食材料費などの物価高騰分については、保育園等の3歳以上の第1子を含めてになりますけれども、市が負担して、保育園等副食費、学校給食費の保護者負担については据え置くということにしております。それから、0歳から2歳の保育園等の保育料については、国の支援がないわけでございます。政党によってはそういうことをやるべきだと主張しているところもありますけれども、現時点においては、この0歳から2歳の第1子の保育園等の保育料については、市が独自に国の基準の40パーセント程度を負担いたしまして、保護者の方々の負担を少なくしているという状況でありまして、これは続けていきたいと考えております。
6点目、日本学生支援機構奨学金返還支援制度の創設でございます。花巻市は花巻市の奨学金「はなまき夢応援奨学金」、「ふるさと奨学生定着事業補助金」などがありまして、奨学金返還に対する支援制度を実施しておりますが、この対象となるのは花巻市独自の奨学金についての返還ということになります。市民の方々からはですね、日本学生支援機構から貸与型で借りている奨学金の返還についても、市の支援をしてほしいという要望がございまして、それを受けて市としては、大学卒業後に市内へ定住し、市内企業へ就職した方を対象といたしますけれども、申請年度内に返還した奨学金の返還額の2分の1以内、月額上限1万円を補助する制度を創設いたします。
これによりまして、若者の大学等への進学を応援するということになりますけれども、それに加えまして、花巻市への定住をお願いする、あるいは花巻の企業さんへの就職を支援するというようなことを考えている次第であります。
7点目、保育環境の整備であります。「(仮称)ゆもとこども園」、そして花巻の中心部にある「若葉保育園」の改築、新築と言った方がいいかもしれませんけれども、その整備に対し支援を行います。いずれも令和8年4月に新しい園舎での保育開始を目指していると伺っております。
8点目と9点目、多子世帯加算制度の継続であります。子育て世帯住宅取得奨励金、定住促進住宅取得等補助金ともに、18歳未満の子どもが複数いる場合には、2人目以降1人につき、10万円を加算する制度を継続します。
また、令和7年度当初予算ではなく、令和6年度補正予算の事業になりますが、大学への入学や就職を控える子育て世帯を支援するため、令和6年度末に満18歳となる児童を監護する世帯に対し、児童1人当たり2万5,000円を令和6年度末までに支給します。これは、昨年は中学校3年生の児童も対象にしておりましたけれども、今年は児童手当が、中学生については国から非常にしっかりした支援がされる、高校生についても児童手当の期間が限られていますけれども、始まったということを勘案しまして、高校生だけを対象とする、そして金額を2万5,000円にするということにしたわけでございます。
続きまして、「花巻で暮らそうプロジェクト」であります。プロジェクトの総額は、24億8,601万円です。
1点目、先ほど申し上げた日本学生支援機構奨学金返還支援制度でございます。
2点目、JR花巻駅東西自由通路の整備であります。これにつきましては令和6年度から着手している実施設計を令和7年度に完了させ、用地の測量調査を行います。そしてこれに付随するわけでございますけれども、西口駅前広場整備については、実施設計および駐輪場の移転整備工事に着手いたします。いずれも国の補助金を得て実施するということになります。
3点目、空き家バンク制度による住宅取得支援であります。39歳以下の若者世代や県外からの転入者が空き家バンクに登録されている物件を取得した場合に、子育て世帯等の状況に応じた30万円もしくは50万円の奨励金や、空き家のリフォームに対する補助制度を引き続き行います。
また、空き家及び空き店舗の解体後、その跡地に新築した場合に最大100万円を補助する空き家等解体活用事業補助金も継続いたします。
4点目と5点目、先ほどの「子ども・子育て応援プロジェクト」の8点目と9点目で説明したとおりでありますので、説明を省略します。
6点目、地域おこし協力隊空き家改修補助金でございます。地域おこし協力隊が任期終了後、市内に定住して、活躍することを後押しするため、取得した空き家の改修経費について、1人当たり200万円を上限に補助する制度を継続します。現在も県外から来た子育て世帯、あるいは空き家を利用する方について、同様の補助をやっておりますけれども、地域おこし協力隊は花巻に住んでいますので、その対象にならない期間があるということで、支援を継続いたします。
7点目、いきいき岩手結婚サポートセンター登録料負担金について、県、市町村、民間団体等との連携により実施している「i-サポ」への新規加入される方の入会金を市が負担する制度を創設し、婚活を後押しします。これ聞いてみますと、結構たくさんの方が利用されているということでありまして、その利用をさらに促進いたします。
8点目、産業団地の整備でございます。花南産業団地について、30数ヘクタールのうち、真ん中の10ヘクタール程度、B工区の造成工事がそろそろ完成いたします。そのB工区のうちの2区画については売却先が決まっておりますけれども、そういうことも踏まえまして、今後の企業の需要に応じるために市としては先行投資になりますけれども、A工区とC工区について引き続き整備を進めるということを決めたということであります。
9点目、UIJターン者就業奨励金の継続、移住支援金の拡充でございます。
以上が主要な事業の説明でございます。
次に、花巻市の令和7年度一般会計予算案の内訳につきまして説明いたします。総額でございますけれども、昨年に引き続き過去最大を更新いたしまして、581億7,862万円といたしました。令和6年度当初予算と比較いたしますと、30億2,530万円の増、率にして5.5パーセントの増とするものであります。
このうち、普通建設事業費は77億182万円でございまして、前年度当初予算対比17億498万円増となります。この普通建設事業費でございますけれども、増額した金額の多い順から申しますと、庁舎設備等改修事業、保育施設環境整備支援事業、消防指令業務共同運用事業、文化会館施設改修事業、JR花巻駅東西自由通路等整備事業などの増が主な要因であります。
義務的経費でございますが、特に人件費が5億3,030万円の増、扶助費が5億5,466万円の増となっておりますが、人件費については、令和6年度の人事院勧告等に伴う増でございまして、令和7年度も人事院勧告による人件費増が想定されますけれども、その分は今回の予算には入っておりません。
扶助費については、児童手当の増が主な要因となっております。
歳入の自主財源が39.8パーセントとなっておりまして、昨年度より0.4パーセント低くなっているということでありますが、ただ市町村の中で、自主財源が39.8パーセントというのは多いというように思います。
今回、ふるさと納税については、50億円を当初予算で計上しています。令和6年度当初予算も同様でございます。今、実際的には82億円ぐらいもう既にふるさと納税が入っているわけでありまして、令和6年度も85億円近くあるいは超えるぐらい、令和5年度は90億円ですから、そこまでではありません。というのは、令和5年9月にふるさと納税の制度が変わるということで、9月の寄付が非常に多かった。令和6年度はそういう要因がなかったんですけれど、それでも82億円ほどすでに入っているということであります。今回の当初予算ではそれにも関わらず50億円だけを計上しておりますが、それが大きな要因となって、自主財源が39.8パーセントということですが、他の市町村に比べると、比較的大きな比率になっているということになります。
市債の発行額でございますけれども、42億1,390万円の見込みでございます。昨年度の当初予算対比では10億5,210万円の増となります。
なお、国の令和6年度補正予算において、本市に対する国庫補助金の配分が決まりまして、小学校施設維持事業などの3事業でございますけれども、それが総額2億5,344万円。これは令和7年度当初予算ではなく、3月の定例会で上程する補正予算案へ前倒しで予算措置して、令和7年度予算と一体で事業を実施します。
その結果、令和7年度当初予算と3月の補正予算を合わせた令和7年度の実質的な予算規模は584億3,206万円となり、その場合には、令和6年度の実質的な予算規模554億4,644万円との比較では、29億8,562万円の増、率にして5.4パーセントの増とするものでございます。
次に支出市債の発行残高でございますけれども、現時点においては令和8年3月末の市債発行残高は491億3,216万円となりまして、令和7年3月末の見込み額503億868万円と比べて、11億7,652万円の減となると見込まれます。3、4年前は560億円ぐらいでございましたので、順調に減少はしている、現時点においては減少しているという状況でございます。
このうち、臨時財政対策債100パーセント返済金額について国から交付税が配分されておりまして、あと合併特例債については70パーセント、同様に交付税が配分されるというようなことがありまして、市債を発行しても、返済について実際的には財源負担がない、または少ないものがございます。その結果、市独自の財源で返済する必要のある市債の実質負担額残高は、令和8年3月末現在で125億7,689万円となる見込みであり、本年3月末現在の実質負担額125億8,528万円と比べて、839万円の減となる見込みであります。市債残高が減っている割には、この実質負担額は変わらないということでありますけれども、大きな理由の一つは、臨時財政対策債が発行されなくなってきていると、今回、令和7年度は臨時財政対策債がゼロ円になっています。そういうことが大きな理由となります。
以上、令和7年度予算の特徴について説明いたしましたが、予算の概要および主要な財政指標等については財務部長から説明いたします。
財務部長
続きまして、別冊資料1-2、資料編により予算の概要、主要事業についてご説明いたします。
1ページをご覧ください。一般会計予算額と実質的な予算規模については、市長よりご説明いたしましたので、割愛させていただきます。最下段、一般会計及び特別会計予算額の表ですが、一般会計と特別会計を合わせた全会計の予算総額は、815億8,280万2,000円となり、全会計の予算総額では前年度比39億8,841万1,000円の増、率にして5.1パーセントの増となります。
2ページをご覧願います。ここからは、一般会計予算についての内容となりますが、歳入の主な項目についてご説明いたします。
1款、市税は120億9,331万円で、前年度比5.6パーセントの増と見込んでおります。増額の主な理由は、個人住民税定額減税の終了によるものです。同様に、定額減税の影響により、10款、地方特例交付金が前年度比81.8パーセントの減となっております。
11款、地方交付税は147億1,000万円、前年度比0.8パーセントの増です。内訳といたしましては、普通交付税に134億2,000万円、特別交付税に12億9,000万円を見込んでおります。
18款、寄附金は50億1,000円、前年度と同額ですが、ふるさと納税50億円を見込んでおります。
22款、市債は42億1,390万円、前年度比33.3パーセントの増です。主な起債事業としましては、道路・橋梁の整備・維持事業に13億6,740万円、消防防災施設整備事業に9億2,620万円庁舎設備等整備事業に5億1,200万円を見込んでおります。
続いて、歳出についてですが、3ページの目的別は説明を割愛させていただきまして、4ページの性質別によりご説明いたします。
義務的経費は256億58万8,000円、歳出合計に占める構成比は44.0パーセント、前年度比4.1パーセントの増であります。主な増要因でありますが、人件費が令和6年人事院勧告などの増により、前年度比5.8パーセントの増となる96億9,512万9,000円に、扶助費が児童手当などの増により、前年度比5.7パーセントの増となる103億229万8,000円になったことなどによるものです。
投資的経費の普通建設事業費は77億182万5,000円、構成比13.2パーセント、前年度比28.4パーセントの増です。
その他の経費は全体で248億7,421万2,000円、構成比42.8パーセント、前年度比1.3パーセントの増です。
企業立地促進奨励事業補助金の減などにより、補助費等が減少しましたが、基幹系システム標準化関係経費など物件費の増、産業団地事業特別会計への繰出金などの増により前年度比3億1,108万7,000円の増となっております。
次に5ページをご覧願います。主な財政指標の他、主要3基金および市債の状況を掲載しております。
はじめに上から2つ目の表、基金の状況でありますが、財政調整基金につきましては、財源調整のために10億3,519万7,000円を取り崩すこととし、令和7年度末の残高は、前年度対比20億2,648万9,000円減の29億4,725万7,000円と見込んでおります。
まちづくり基金につきましては、産業団地事業特別会計繰出金3億7,000万円、花巻東高校の野球場等の人工芝化整備7,300万円などの事業への財源として総額で4億4,420万円を取り崩すものであり、令和7年度末残高見込み額では、前年度比対比4億3,917万6,000円減の54億1,011万8,000円となるものであります。
3基金の残高合計としましては、前年度対比で26億341万6,000円減の96億99万2,000円と見込んでおります。
なお、3基金以外にも、令和6年度のふるさと納税の一部、17億5,000万円をイーハトーブ花巻応援基金に積み立て、15億円を令和7年度に取り崩して、寄付者の意向に沿った事業に活用しております。詳細は13ページ以降になりますが、後ほどご覧くださるようお願いいたします。
また、3つ目の表、市債の状況についてですが、先ほど歳入の市債でもご説明しましたが、総額42億1,390万円の発行を予定しております。このうち、合併特例債については、欄外の米印に記載しておりますが、当市の発行可能額は389億6,820万円となっており、令和7年度に発行を予定している1億4,580万円を加えた令和7年度末までの発行総額は、315億2,230万円となりますことから、令和8年度以降に活用できる発行可能額は、74億4,590万円と見込んでおります。
一方、償還元金は、53億9,041万8,000円を予定しており、令和7年度末の地方債残高は、今年度末残高見込み額対比で11億7,651万8,000円減の491億3,216万3,000円となります。これを令和7年1月末現在の人口8万9,656人により、市民1人当たりの残高を試算いたしますと、54万8,000円となるものです。
6ページ以降は、令和7年度予算の重点予算と重点施策推進プロジェクトについての説明となりますが、詳細は後ほど資料をご覧いただくことにしまして、ちょっとページが飛びますけれども13ページに目を移していただければと思います。
ここからは令和7年度のふるさと納税50億円およびイーハトーブ花巻応援基金15億円を活用した事業名、事業費および充当額を掲載しております。
以上で令和7年度花巻市当初予算案の説明を終わります。
令和7年度の主な組織機構改正の概要について
上田市長
項目2番目、令和7年度の主な組織機構改正について、まずは健康福祉部を廃止して、福祉部と健康こども部の2部体制に改編します。
今の健康福祉部について、大変課が多く、部長1人で見るのは相当厳しいということがございまして、2つの部に分けて、それぞれ4課を設置します。特に、健康こども部の方には、これまで健康づくり課の中に置いていた地域医療対策室について、総合花巻病院に対する支援、周産期医療、医師確保などを担当しておりましたけれども、それを課にして、課長がしっかりそういう事業を把握できるようにするということでございます。
また、地域振興部と建設部それぞれについての組織の変更もあります。内容については資料をご覧いただければと思います。
新花巻図書館の建設候補地に関する市民会議について
上田市長
項目3番目、新花巻図書館の建設候補地に関する市民会議についてですが、2つの候補地を市民間の対話によって比較検討して、意見の集約を図るということで、令和6年11月17日から4回にわたりファシリテーション形式によって実施したということでございます。
参加いただいた方々ですけれども、令和6年3月末現在の住民基本台帳より、15歳以上の3,500人の方を抽出して、市民会議への参加を案内したということであります。この案内をした方々でありますけれども、年代などのバランスについて配慮して、市内全域から無作為で抽出しました。したがって、市で参加者を選んだわけではありません。無作為で、言ってみれば市全体の方々の意見を代表するような形で人を選んだということでございます。結果としまして、10代から80代の75名の方が参加申し込みをしていただきました。
慶應義塾大学大学院特任教授の山口覚先生をメインファシリテーターに迎えまして、世代別に参加者を11グループに分け、意見交換を行いました。この11グループについては後でぐるぐる回ったりもしたようですけれども、そういう形で意見交換が行われました。各グループのテーブルファシリテーターとしては、山口教授の研修を受けた市の職員、生涯学習部はこの図書館の担当ですので、そこは外しまして、その他の部署にいる市の職員が担当したということになります。
会議の状況でありますが、75名中42名の方は4回全てに参加していただきまして、19名の方が3回、6名の方が2回と多くの市民の方に参加いただいたと思っております。会議は1回あたり4時間で、それを4回やったということでありまして、参加いただいた皆さんには大変負担をかけてしまったわけですけれども、そのようにたくさんの方に参加いただいたということでございます。
市民会議では、それぞれの候補地のメリット、デメリット、デメリットの解決策を話し合っていただいたわけでありまして、これについて山口先生のお考えによって、活性化、文化・歴史、他施設との連携、周辺環境、アクセス、安全、防災、土地、駐車場、費用、といった10の視点で分類して、その分類ごとにどちらの候補地が良いか、分類項目の中でどの項目を最も重要視するか、図書館の建設候補地の選定プロセスに携わった感想などについて、第4回目の市民会議で個別に記載いただいて、分類や優先順位などを取りまとめています。取りまとめた内容については、今後建設候補地の選定にあたり、尊重してまいりたいと考えております。
資料の最後には、「新花巻図書館の建設候補地に関する市民会議ヒアリングシート」がついておりますけれども、これは山口先生がお作りになったシートでありまして、最初に年代と居住地を書いていただき、視点や分類ごとに、病院跡地と駅前どちらがいいか、そして理由を書いていただいて、最後に自由記載欄というのを設けていただきました。自由記載欄には、「どちらの建設候補地になったとしても大切にしなければならないこと」「今回の市民会議の位置付け・やり方についてどう思われましたか」「その他、図書館の建設候補地の選定のプロセスに携わった感想など」について、自由に書いていただきました。
市民会議を開催するにあたって、私から山口先生に申し上げたのは、結果はどちらでも構いませんと、先生は中立の立場で進めてください、ということを明確にお願いしまして、先生がそれだったらちゃんとできますというお話をいただいて、その通りやっていただいたということです。このヒアリングシートについては、事前に用意されたものではなくて、3回目の市民会議が終わった後に、山口先生がお作りになったものでございます。
市民の中で署名活動をされた方がいらっしゃいます。署名活動をした、署名をした方についても当然3,500人の中には入っておりますので、興味があれば手を挙げていただいた、したがって、入っていただいたというふうに我々は理解しておりますけれども、そういう方々の意見も含めて、無作為に抽出した結果、バランスのとれたメンバーでこのような会議を開催することができた、そのように私どもは理解しております。
資料10ページには、参加者の感想を一部抜粋して掲載しています。これは担当部署がまとめたものですけれども、市民会議に否定的な意見はあまりなかったと私は聞いています。一部、話が長すぎるとか、そのような感想があったっていうのは聞いていますけれども、肯定的な意見の方が圧倒的に多かったということでありまして、それらを抜粋して載せています。
ヒアリングシートにつきましては、そのまま公表します。そのままといっても、地域によっては誰が書いたのか分かる可能性がありますので、それは公表しませんけれども、誰が書いたのかは分からないような形にして、内容についてはそのまま公開するということを考えています。
市民会議を終えての市長コメント、ということで最後に記載しておりますけれども、新花巻図書館の建設候補地に関する市民会議は、予備日としていた2月15日を含め、1回4時間の会議を4回も開催いたしました。ご参加いただいた市民の皆さんには、新花巻図書館の建設候補地について真摯に話し合いをしていただき、大変感謝しております。市といたしましては、市民の皆さんの対話による市民会議で出された意見を非常に重く受けとめて、建設候補地を定めるための判断材料として尊重してまいりたいと考えております。
今後の話になりますが、図書館については、今、市長部局が教育委員会から依頼を受けて、業務を進めている、補助執行しているわけでございますけれども、教育委員会が最終的に判断しなくてはいけないということがありますので、教育委員会の話し合いが出てきます。
その後に、こういう重要な施設の計画については、市民参画という手続きをとる必要があるということになっていますけれども、これについては花巻市市民参画・協働推進委員会で、パブリックコメントとか、旧1市3町それぞれ1ヶ所ずつの市民説明会を開くとか、あるいは図書館協議会の意見を聞くとか、そういった手続きが入ってきます。そういう手続きに入って、その上で基本計画に基づく、基本設計に関する予算を議会にかけるということになります。そのような手続きの前には、新花巻図書館整備基本計画試案検討会議の中で、ソフトの部分についてはほとんど固まっていますけれども、建設場所についても、その会議で話し合いをいたしましたので、建設場所の結果について報告するということを考えている次第です。
あまり時間もない状況でありますので、我々としては、令和6年度中に基本計画に基づいて予算化することは無理だというふうに思っていますけれども、令和7年度のできるだけ早い時期に、一定の方向に基づく予算について議会の審議をお願いしたいというふうに考えている次第であります。
花巻市スポーツ栄光賞を贈呈します
上田市長
項目4番目、花巻市スポーツ栄光賞の贈呈であります。これは花巻東高等学校女子硬式野球部が昨年、第28回全国高等学校女子硬式野球選手権大会で準優勝した。そして、花巻北高等学校弓道部が第43回全国高等学校弓道選抜大会女子団体の部で優勝したということを受けまして、両部に対してスポーツ栄光賞を贈呈するものであります。日程は明日、2月20日、市役所3階で行います。
過去の花巻市スポーツ栄光賞の受賞者については、資料11ページの一番下に書いておりますけれども、これを見ますと本当にすごい人たちに受賞いただいていますけれども、今回もその方々に並ぶ表彰をさせていただくということになります。
公開型GISの運用を開始します
総合政策部長
市では、地図情報をインターネットを通じて市民の皆さま、事業者の皆さまに向けて公開、提供するポータルサイト、(仮称)花巻市公開型GISを構築いたしまして、3月1日(土曜)より運用を開始いたします。
公開型GISとは、地図情報をコンピューター上で作成、保存、利用、管理、表示、検索するシステムでございまして、データ化された様々な地図情報について、地図を重ね合わせて視覚的に分かりやすく閲覧することができるものでございます。名称については先ほど申し上げましたとおり、まだ仮称でございますが、従来、市の窓口に出向いて紙媒体で閲覧する必要があった様々な地図情報について、来庁せずに取得することができるようになります。どなたでもパソコン、タブレット、スマートフォンなどでインターネット上から閲覧することができます。
当初公開する情報については、航空写真、都市計画基本図、道路台帳、災害関係といたしまして、浸水想定区域図や避難所、避難場所情報などがございますし、子育て関連施設の位置図もご覧いただける内容となっています。
この公開型GISを運用するためには、市内部の各部署で別々に保有している地図情報を共有、活用できる統合型GISをまずは整備する必要がありました。この、庁内活用のために整備した統合型GISの一部を公開していくという内容になっています。統合型GISの整備によりまして、速やかに情報を共有、更新できることになり、市の施策の検証等に係る分析や解析に活用できることから、庁内の業務の高度化、効率化、行政サービスの向上に繋がるというものでもあります。
また、公開型・統合型GISの基本となる都市計画基本図は、多くは市町村合併の際の紙媒体を基本とした図面でありましたことから、最新の航空写真をもとに市内全エリアの図面を修正したほか、形状が大きく変わっている場所については、新たにドローンを活用し、現状に併せて修正を行いました。
このほか、これまで個別に運用していた地図情報システムを統合した他、紙ベースで管理していた地図情報をデジタル化しております。イメージとしまして図が載っておりますので、ご確認をいただければと思います。
なお、本事業の整備に関しましては、国のデジタル田園都市国家構想交付金、こちらを活用しておりまして、採択されております。事業費は1億9,965万円、このうち交付額が9,982万5,000円となっているものでございます。事業者の選定にあたりましては、令和6年4月23日のプロポーザル選定委員会を経まして、決定したものでございます。
(その後、画面を使って公開型GISの画面イメージなどを説明)
高校生を対象とした「花巻市内企業合同説明会」を開催します
上田市長
市内外の高校生に花巻市内の企業の方と話をしていただいて、できれば市内企業への就職を考えていただくという事業でありまして、今回久しぶりに開催するということで、3月6日(木曜)午後1時から、なはんプラザで開催いたします。
主な質問
新年度予算の新規事業で医師確保支援事業が1,858万円計上されているが、基本的には総合花巻病院に新たに着任されるお医者さんを想定されているということで、総合花巻病院を想定する事業と考えてよろしいか。また、その支援内容について、想定しているお医者さんの人数や保育料支援、家賃支援など様々なメニューに関して、期間はどの程度を想定しているのか。
【上田市長】
総合花巻病院を対象としていることはそのとおりです。想定している医師の人数については、3人程度だったと思います。それ以上増えるようであれば、当然、予算を増やしていくことは可能だと思いますので、特に1人に限定しているとか、そういったことではございません。
【財政課長】
3名分として計上しています。
保育料や家賃支援など、基本的に来年度1年間の予算想定ということか。
【財政課長】
予算は通年で、1年間分として計上しています。
【上田市長】
内容にもよると思います。例えば医師の紹介手数料などは1回払えばそれで済みますけれども、奨学金の返還についての支援などは、いらっしゃる間は継続して支援するということになります。
新年度予算は市長の今回の任期中に議会に提出する最後の予算ということになるが、予算編成で特に意識したところがあれば教えてほしい。
【上田市長】
例えば、資料の最後にふるさと納税の充当予定が書いてあります。これ、今もそうなんですけれども、やはりソフト事業、例えば子育て支援とか、あるいは医療費の補助とか、そういう事業への充当が多いです。
やはり大事なことは、市民の生活を守るということ、そして子育てをできるような環境を整えるということが、花巻市として極めて重要だと思うんです。だから、それについてはしっかり予算として計上させていただきました。
先日、ある雑誌で神戸大学の教授と対談しました。そのときも色々なことを話したんですけれども、人口は減少する、けれども、その上で、やはり今生きている方々の生活や命を守るということが大事だということを申し上げました。ですから、私は今回の予算においても、やはりそういったことが一番大事だと思っています。ふるさと納税がそのためには非常に役立っていますということについて、一覧表を出す中で皆さんにお示ししました。
あとは駅の橋上化と図書館ですね。駅の橋上化については、今、実施設計に入っていまして、それができてから建設工事に入るということで進めていきますけれども、これについては国の補助金が出るということは決まっています。国の補助金を得ながらやっていきますので、実行できると思いますけれども、今の任期のうちに目処をしっかりつけていきたいと思っています。予算的には来年度は3億円ぐらいの話なんですね。要するに、実施設計の部分と測量の部分、そして西口の整備の部分を合わせて3億円ぐらい、だから金額としてはそんなに大きなものじゃないんですけれども、国の支援を得ながら建設工事に入れるような準備をしっかりしていきたいということはすごく考えています。
新しい図書館については、まだこれからです。基本計画が最終的に決まって、その上で基本設計に入っていくということになりますから、今の私の任期の中で実施設計あるいは建設工事まで入るとか、そういうところまではいけないと思います。ただ、今まで皆さんの意見を聞きながら、新しい図書館のソフトの部分については試案検討会議で相当もんでいただいて、ほぼできています。それについて不満を持っている人もいるように伺っていますけれども、相当話し合ってもらって、どういう図書館を作るかということについては、コンセンサスができています。その上で、建設場所は決まっていなかったわけです。
ですから、建設場所を決めることについても、先ほど申し上げましたけれども、やはり市民の考えをしっかり聞いて、しかもできるだけ正確な情報に基づいて、市民間で話し合ってもらうと、市がその中でどっちにしてという話は一切していません。そういう中で方向が出てくれば、私は出てきているというふうに思っていますけれども、それに基づいて建設場所を決めるということが可能になるのではないかと。その上で、基本計画とそれから基本設計に入るのは、私の今の任期中の早い時期にやっていきたいと、そのように思っています。
図書館について、教育委員会の補助執行という形で市長部局が今やっているということだが、当局として、建設場所をこっちにするという方針みたいなものを定めて、教育委員会で諮るという形になるのか。
【上田市長】
そういうことになります。今回の市民会議の結果を担当部署から十分に聞いて、その上で基本計画を作りたい。その中には当然、今まで話し合ったソフトの部分、先人について大事にするとか、あるいはいろいろな層の人たちが利用できる、単純に本を読むだけではなくて、いろいろな人たちが集まっている、そういう図書館にしたいということです。小さいお子さんから高齢者まで、いろんな方が本を読んだり、あるいは交流したりするような図書館がいいというのが市民会議の結果だというふうに私は思っています。
ですので、それを踏まえて、そして建設場所については今回の市民会議で出てきた意見をまとめつつ、意見を踏まえた建設場所についての提案が入った、そういう基本計画案を作って、先ほど申し上げたようにいろいろな手続きを取って固めていきたい。それに基づいて、基本設計について議会の議決をいただく、そういう手順をやりたいと思っています。
建設候補地が盛り込まれた基本計画案を教育委員会や市民参画などで説明して、その上で基本計画に基づく基本設計の予算を議会にかけるということになるのか。
【上田市長】
はい、そうです。花巻市の場合、条例によると基本計画については議決事項にはなっていませんから、議決ということではなくて、予算を計上して、それについて議会の議決をいただくという手順になると思います。ただ、その前に内容については、議員の方々には十分ご理解いただく必要がありますから、あまり遅くないタイミングで、我々としては、今回の市民会議の結果については、議会に議員説明会という形で報告したいと思っています。いろんな人の意見を聞きながら、しかし、いつまでもダラダラしているわけにもいきませんので、早く決めなければならない。
これ、財源の部分では2つ課題があります。1つは、合併特例債を使うということを考えています。これについては、令和7年度に合併特例債を使える期限である新市建設計画の期限が切れるんですよ。ただし、岩手県のような東日本大震災の被災地については、さらに5年間延ばすということが認められています。したがって、我々は新市建設計画を今年の3月に5年間延ばすということをやった上で、先ほど合併特例債、まだ77億円ほど使える枠があると言いましたけれども、使っていくという形にしなくてはいけない。延長できるのは5年間ですから、仮に令和7年度から5年間延ばしても、令和12年度に切れちゃうわけですね。ですから、今後、基本設計、実施設計、あるいは建設となると、やはり令和12年ぐらいまでかかりそうな感じはありますので、令和7年度中に建設場所を決められないと、最後の方は合併特例債が使えない危険性があるということです。
そしてもう1つ、この事業については国の補助金をもらうということなんですけれども、この事業は立地適正化計画に基づく都市機能誘導区域だということで、制度的には非常に有利な国の補助金の対象となるんですね。花巻市が立地適正化計画を作ったときには、ほとんど立地適正化計画を作っている自治体がありませんでしたから、手を挙げればすぐ国の予算つきました。でも今は、立地適正化計画を作っているところが増えていまして、北上市も作りましたし奥州市も作りました、一関市も作ろうとしています。ですから、あまりゆっくりしていると立地適正化計画に基づく国の補助金の交付について手を挙げる自治体が増える可能性があります。建設場所が決まっていませんから、国に対して正式な要望をできない状況にずっといます。建設候補地2ヶ所を含めて、我々はこういうことを考えているということは国に伝えてはいます。ですから、そこについては、花巻市は立地適正化計画に基づく補助金を要請しますから、そのときはよろしくということは国に対してお願いしている状況です。ただ、それもいつまでも遅らせるわけにはいきませんから、早く決めて、国の予算をいただくということについて、国に要望する必要があります。
そういう意味では、令和7年度中に建設場所も決まって、基本計画も決まって、その上で補助金について国に対して要望をしていく必要があると、そういう課題があります。私は大丈夫だと思っていますけれども、ゆっくりするわけにはいかないという事情もあります。ですからやはり今年中にまとめていく必要があると私は思っています。国の予算の獲得ということを考えると、大体10月ぐらいが本格的な要望活動になるわけですから、その前にある程度固める必要があると、そのように思っています。
来年度予算、下水道の耐震診断について、重要施設に接続する管路というのは、具体的にどのあたりになるのか。
【上田市長】
総合花巻病院等に接続する管路です。古い管なんですよ。ただ、我々として今回の耐震診断で一番重要だと思っているのは、東和と大迫の下水道処理場の更新です。ここの調査だけで1億5,000万円近くかかります。その診断結果に基づいて、すぐにこれを耐震化するということは難しいので、何年かかけてということになると思いますけれども、耐震化する前提としての調査が絶対必要になると思っています。
花巻市全体として見た場合には、まず下水道ができたのは花巻と石鳥谷なんですね。確か下水道を始めてから30数年です。都会に比べると比較的新しい。だから、ものすごく古い下水道がたくさんあると我々としては認識していないんですけれども、まず調査して、必要に応じて耐震化していく必要がある、そういった計画は作っていく必要があるという状況です。
すぐに腐食の恐れ、修繕の必要のある施設っていうのはあまりないという考えか。
【上田市長】
そうとも言い切れないと思っています。耐震診断をやってみないと分からないところもあります。
担当
総合政策部 広報情報課 広報係
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