令和2年第4回花巻市議会定例会 行政報告の内容をお知らせします

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ページ番号1013338  更新日 令和2年12月4日

令和2年12月4日(金曜)
行政報告を申し上げます。

花巻市内における新型コロナウイルス感染症患者の発生について

はじめに、花巻市内における新型コロナウイルス感染症患者の発生について報告します。

全国及び岩手県における新型コロナウイルス感染拡大とともに、新型コロナウイルス感染は、もはや誰しもが感染する可能性があるものとなっており、花巻市内でも新型コロナウイルス感染が確認されてきております。

まず、11月18日に本市在住で市外において勤務される方の感染が確認されました。
このことを受けて、翌11月19日午前中に岩手県保健福祉部長よりわたくしあてに患者発生の情報が直接伝達され、当市では岩手県中部保健所と連絡を取り合って情報収集するとともに、市の新型コロナウイルス感染症対策本部会議を午後に開催し、感染拡大防止のための市内公共施設の利用制限レベルを1から3に上げることや、イベントの中止などについて決定し、市長メッセージにより、市民へ市内で患者が発生したことを伝え、感染予防に一層取り組んでいただくこと、感染者のプライバシー侵害を行わないよう、動画と音声により、ホームページなどで呼びかけたところでございます。

第2例目と第3例目の市内在住の方はともに11月19日に感染が確認されましたが、この方々はすでに公表された陽性患者の濃厚接触者の方であり、そのうちお一人は市内第1例目の方の濃厚接触者の方でした。市は、引き続き中部保健所の対応方針等について情報収集を行うとともに、調査に必要な協力等を実施しました。

第4例目は11月21日に感染が確認されたグループホームの入居者でしたが、施設での感染拡大を防ぐために、中部保健所では速やかにグループホームの入居者とスタッフの行動履歴の確認を行い、濃厚接触者や接触者約30名全員のPCR検査を実施し、11月24日に当市第5例目となる同グループホームの入居者1名と市外在住のスタッフ1名の感染が確認されたところです。

市の対応といたしましては、第5例目の患者発生の情報を受けて11月24日に対策本部会議を開催し、情報の共有を図るとともに、市内公共施設の使用制限について、12月末までレベル3の制限を継続することを決定し、岩手県の記者会見後に2回目の市長メッセージを市ホームページやSNS、えふえむ花巻や東和町有線放送などで広く発信しました。

また、グループホームを運営する法人からの要請により、医療用N95マスク200個と、医療用の手袋を2回に分けて合計2,500枚を提供しております。

なお、中部保健所の調査により感染が確認されたグループホーム利用者、職員の濃厚接触者または接触者に該当しないと判断された同一法人の他の職員についても、感染拡大を防ぐとの見地から、法人の要請により中部保健所が11月26日から27日にかけて、PCR検査を実施したとのことですが、新たに陽性が確認された方はいなかったとのことであります。

第6例目の感染者につきましては、12月1日に判明した方であり、一昨日12月2日に岩手県より発表されましたが、現時点においてその方の市内接触者について感染は確認されていないと認識しております。

岩手県を含む全国で新型コロナウイルス感染が拡大している状況の中で、国が購入を予定している外国事業者によるワクチンの開発が進んでいるとの報道がなされております。来年の春以降、そのようなワクチンの接種が徐々に進むことにより、新型コロナウイルス感染の拡大が収束に向かうことが期待されるところであります。しかし、それまでは重篤化しやすい高齢者及び基礎疾患をお持ちの方々そして市民すべての感染を防ぐため、市民の生活は様々な局面で制限を受けざるを得ない状況が続きます。市民の皆様にはそのことにご理解とご協力を賜りたいと存じます。また、今後とも「手洗いの徹底」、「常時マスクの着用」と「3つの密」、「感染リスクの高い5つの場面」に気を付けて回避していただくことをお願いします。

さらに、ネット等に感染者の身元に関する情報を記載するなど個人のプライバシーを侵害したり、誹謗中傷することがないようにお願いいたします。

としょかんワークショップ「みんなで話そう未来の図書館」の開催について

次にとしょかんワークショップ「みんなで話そう未来の図書館」の開催についてであります。

新花巻図書館整備基本計画の素案を策定するにあたって、新花巻図書館を生涯学習の拠点施設とし、市民のニーズに的確に対応できる機能を備えるよう、広く市民の意見を聞くことを目的とし、富士大学経済学部教授の早川光彦先生にアドバイザーとしてご指導いただき、本年7月から10月にかけて、としょかんワークショップ「みんなで話そう未来の図書館」高校生・20代編及び一般編を開催しました。

高校生・20代編につきましては、第1回は7月25日にテーマを「図書館ってどんな場所?」とし開催し、37名の方に参加いただき、第2回は8月8日に「花巻にこんな図書館がほしい!」とし、36名の方に参加いただき開催いたしました。

一般編につきましては、全5回で開催し、一般公募の方12名、そして各関係団体から推薦いただいた方10名、第3回目からは高校生・20代の方が18名加わり、合計で40名の方にご参加いただきました。

一般編の第4回のワークショップでは、それまでのグループワークで検討してきた理想の図書館についてのアイデアを、新花巻図書館整備基本構想の項目ごとに分類いたしました。

その一例といたしまして、「施設に関すること」については「Wi-Fiを完備」「休憩のできるカフェスペース」「利用者の年齢に応じて本棚の高さを変える」「お年寄りや身障者等でも利用しやすいように通路幅を広く」「緑を感じる建築(緑のカーテン、屋上庭園、中庭)を取り入れる」「市民に開かれた『知の倉庫』を目指すため、ロボットやタブレット等の最先端技術の導入」「SLが見える一番のスポットとして整備し、賢治の作品をモチーフとした花巻らしい図書館」などの意見が出されております。

「蔵書資料に関すること」については、「実用的な本、ライトノベルや雑誌など世代のニーズに合わせた本を設置」「利用者が選書した本を紹介するなど、利用しやすく、資料をリクエストしやすい環境」「観光・市民生活・産業・歴史等『花巻市』を知るための情報の収集・提供に努める」「花巻を訪れた旅行者が立ち寄って多くの偉人をワンストップで見ること・知ることを可能にする」「いろいろな資料(ゲームやマンガなども)それぞれに優劣を付けず、バラエティ豊かな蔵書にする」「読み上げ機能や拡大機能を含む障がいがあっても、誰でも閲覧できる形で資料を提供」といった意見が出されております。

第5回のワークショップでは、新花巻図書館の立地場所について、まなび学園周辺、駅周辺、その他建設場所、それぞれのメリット・デメリットを洗い出し、検討していただきました。

まなび学園周辺のメリットとしては「花巻小学校・花巻城跡が近い」「まなび学園やこどもセンターなどと連携が図れる」「緑が多く自然を感じられる」「静かで過ごしやすい」。デメリットとしては「周辺が暗く夜間が心配」「道路が狭く入り組んでいる」「バス利用が難しい」。駅周辺のメリットは「若い人の行動範囲にある」「SL銀河が見られる」「夜も周辺が明るい」「観光客、車のない人も利用できる」、デメリットとしては「駐車場が狭い」「立体駐車場が怖いという人もいる」「まなび学園と比べて周辺に緑が少ない」「駐車場と図書館が離れている」と言った意見が出されております。

なお、市のこれまでの考えとしては、まなび学園周辺、駅周辺の二つを、花巻市立地適正化計画における都市機能誘導区域で、国の補助金が得られる可能性があるということでお示ししておりますが、それ以外の建設場所の候補地として、イトーヨーカ堂東側空店舗、駅西口方面、新興製作所跡地、あるいは空港に近い花巻市交流会館などの意見もあったところであります。

第5回は32名の方が参加しておりますが、ワークショップ終了後にアンケート調査を実施し、アンケートには32名中28名の方からご回答いただいたところです。

「図書館の建設場所はどこが望ましいかお聞かせください。(一つだけ選択)」ということでお尋ねしたところ、まなび学園周辺では、まなび学園体育館の場所が6人、まなび学園前が2人、花巻営林署跡地が1人、総合花巻病院跡地が1人、ということでありまして、全部で10人の方が、まなび学園周辺を選んでおります。花巻駅周辺地域では、JR用地(スポーツ用品店敷地)が11人、花巻駅南駐車場が3人ということであり、合計14人の方が花巻駅周辺を選んでおり、その他が4人ということであります。

なお、市ではJR花巻駅に近接して複合施設を構想として出しておりましたので、特に、JR花巻駅そばのスポーツ用品店敷地に絞った質問もいたしました。この「スポーツ用品店敷地について市民から反対意見が出ています」ということをご説明しつつ、「花巻駅周辺のこのスポーツ用品店敷地についてご意見をお聞かせください」という質問をしております。その回答といたしましては、「JR用地(スポーツ用品店敷地)はそもそも反対」という方が5人、「JR用地(スポーツ用品店敷地)は50年の定期賃貸借でも賛成」という方が12人、「JR用地(スポーツ用品店敷地)は良いが、定期賃貸借に反対」である方が10人で、この10人の方の内訳でございますが、「市が土地を所有することとすれば良い」が6人、「分からない」が2人、「その他」「未回答」が1人ずつということであります。

図書館の施設形態をお尋ねしたところ、「複合図書館が良い」が18人、「単独図書館が良い」が9人、「その他」が1人、「複合図書館が良い」とした場合の必要な施設については、「カフェ」が15人で圧倒的に多いお答えでありまして、市が複合施設構想としてお示ししました、賃貸住宅の併設という案につきまして、今回のアンケート結果では1人もいらっしゃらなかったということであります。

ワークショップは市民の皆様に新しい図書館にいろいろな観点からご検討いただく機会となり、有益なご意見をいただく機会となりました。市といたしましては、今後、今回いただいたご意見を参考にしながら、図書館整備基本計画試案の作成に努めてまいりたいと考えております。ただ、今回のワークショップの結果のみに基づいて直ちに場所や複合施設の形態について決めるということではなく、図書館整備基本計画試案の作成に当たり、市民との意見交換が必要だとの考えから、次のステップとして、11月26日、29日、30日、12月2日、4日の予定で市民との意見交換会を開催することを公表していたところでありますが、県内でのコロナウイルス感染が拡大し、さらに市内でも感染が拡大する恐れがあることから、意見交換会の開催は延期することとしたところであります。市としては、コロナウイルス感染の状況に注視しつつ、会場で多数が参加する意見交換会を開催する状況に至らない場合には、オンラインでの意見交換会等も検討していきたいと考えております。このほか各種団体との意見交換も予定し、建設候補地を含めて、市民とのコンセンサスを得ていきたいと考えております。

また、市が図書館建築候補地としている花巻市立地適正化計画における、都市機能誘導区域内の、まなび学園周辺と花巻駅東口の内、花巻駅東口のJR東日本所有地のスポーツ用品店敷地については、同敷地を利用することとなる場合には、市は賃借りではなく土地を取得すべきであるとの意見が一部あったことを踏まえ、市は11月12日の新花巻図書館整備特別委員会において、同敷地をJR東日本から買い取りできないかについて同社盛岡支社に打診し、同支社はその協議に応じる意向であることをお示ししたところであります。現時点での協議はあくまで同社盛岡支社との間であり、スポーツ用品店敷地買い取りの条件について同社盛岡支社との間でまず合意する必要があります。

また、スポーツ用品店敷地を買い取る場合、財源としては都市再生整備計画に基づく図書館整備に関わる国の補助金、国の交付税措置率70パーセントと有利な起債である合併特例債、まちづくり基金及びふるさと納税が考えられますが、図書館整備に関わる国の補助金は補助対象事業費の半額で最大10億5千万円ですので、図書館整備に関わる土地の取得を除いた補助対象事業費が21億円以上となる場合には、同敷地買い取り財源としては国の補助金は充当できないこととなります。

花巻駅東西自由通路について

次に、花巻駅東西自由通路の整備についてであります。

花巻駅東西自由通路の整備につきましては、平成29年11月に東日本旅客鉄道株式会社に対し「東北本線花巻駅周辺整備基本計画調査報告書」の作成を委託し、平成30年9月に報告されたその成果を基に、さらに整備内容や事業費の見直しを進めてまいりました。

その概要については、5月29日の議員説明会で議員の皆さまにご説明したのち、駅隣接の花西地区、花巻中央地区、花北地区、松園地区の地域の方々を対象とした説明会をそれぞれ開催したほか、市全域を対象とした説明会を2回開催し、合計63名の方に参加をいただいたところです。また、花巻観光協会や花巻商店街振興組合協議会、花巻駅西側のコミュニティ会議などの団体への説明会を計10回開催し、合計147名のご参加をいただきました。

住民説明会において実施した参加者アンケートでは、約8割の方が事業の実施に賛成という結果となったところであり、コミニュティ団体等への説明会においても、賛同の声が多数であったところでございます。

このことから、市といたしましては、東西自由通路整備について、市民の理解を得られるものと概ね考えておりますが、今後は事業の検討をさらに進めるため、説明会の際に要望のあった西口トイレや駐車場設置を含めた西口駅前広場の整備をはじめ、東西自由通路整備に合わせて必要となる駅東西の通路降下部分のJR用地の取得などを含めて、東西自由通路整備の条件を、JRと協議の上、さらに詳細な調査を行ってまいりたいと考えております。

賢治フェスティバルの開催について

次に賢治フェスティバルの開催についてであります。

賢治フェスティバルは、新型コロナウイルスの感染拡大を防止する観点で、実行委員会の意見を聴きながら開催の可否を検討いたしましたが、同フェスティバルのうち、例年、トークショーやコンサート、映画上映を行っていたイーハトーブフェスティバルなどの催しは中止いたしましたが、童話村の森ライトアップについては開催いたしました。

同ライトアップは、8月1日から10月18日までの週末を中心に31日間開催し、延べ2万3千人の方々にお越しいただき、1日平均の来場者は前年を170人上回る740人でした。

開催にあたっては、新型コロナウイルス感染拡大防止のため、入場口での検温と連絡先記入、マスク着用、ソーシャルディスタンスの確保、場内での飲食禁止の対策など、色々な対応をとりました。

また、今年はQRコードを記載したカードによるインターネットを活用したアンケートを初めて実施し、その結果は満足の割合が9割を超える回答をいただいたところです。

コロナ禍の中で行うイベントとなりましたが、多くのメディアやSNSにも取り上げていただき、好評に終えることができたと考えております。

「いわての地域づくり・道づくりを考える大会」の開催及び決議書提出活動について

次に「いわての地域づくり・道づくりを考える大会」の開催及び決議書提出活動についてであります。

岩手県道路整備促進期成同盟会主催による「いわての地域づくり・道づくりを考える大会」を10月29日に、新型コロナウイルス感染拡大防止対策を施したうえ、約270名の参加のもと花巻市で開催いたしました。

大会では、復興予算の今年度終了を踏まえ、特に岩手県においては復興交付金の給付がなくなるということを踏まえて、来年度道路関係予算の所要額の確保を求める内容で、防災・減災、国土強靭化のための5か年の計画策定及び必要な予算の別枠確保や、国道4号の4車線化や(仮称)花巻PAスマートインターチェンジの整備など10項目の決議について大会参加者の賛同により採択されました。

採択された決議については、11月4日と9日に私を含む岩手県道路整備促進期成同盟会役員などにより、国土交通省・財務省を含む関係省庁などを訪問し、要望しました。

災害時等における宿泊施設の提供等に関する協定の締結について

次に、災害時等における宿泊施設の提供等に関する協定の締結についてであります。

花巻市では、総合体育館などの施設を活用することで避難所の不足はあまり考えられないところでありますが、高齢者や障がい者、妊産婦などの長期間の避難生活を体育館などの避難所で送ることが難しい方々の避難先として、市内の旅館ホテル等を提供いただくことについて、当市より市内の旅館・ホテルなど31施設が加盟する岩手県旅館ホテル生活衛生同業組合花巻支部へ申し入れたところ、これを快くお引き受けいただいたところでございます。

このことから、岩手県旅館ホテル生活衛生同業組合花巻支部と協議を進めてきたところであり、令和2年9月30日に「災害時等における宿泊施設の提供等に関する協定」を締結するに至りました。

この協定に基づき避難所で避難生活を送ることが難しい方々の避難先として、市内の旅館ホテル等を提供いただいた場合には1泊2食付きで一人一泊当たり7,000円をお支払いすることとなります。昼食は別料金となります。

災害時などに宿泊施設の提供などの支援をいただくことにより、高齢者や障がい者、妊産婦などの方々が安心して避難生活を送っていただけるほか、部屋を分けることによりコロナ禍の下で新型コロナウイルス感染症等の感染拡大防止にも繋がるものと期待しております。

以上で、行政報告を終わります。

担当

法規文書係

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総務課
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