「花巻の城館探訪 縄張図で見る中世城館」展（平成30年7月14日から平成30年9月30日）

開催期間

平成30年7月14日（土曜）から平成30年9月30日（日曜）まで

花巻市総合文化財センターでは、毎年市内の遺跡や出土品などを紹介する企画展を開催していますが、今回は、最近の城ブームの中で、実は身近に存在しながら注目を浴びることが少ない「中世城館」を取り上げ、その魅力に迫ります。
中世という区分は、鎌倉時代、南北朝時代、室町時代、戦国時代を経て、徳川幕府が成立するまでです。鎌倉時代にうまれたという言葉に「一所懸命」がありますが、これは中世の武士たちが先祖伝来の土地・所領を命がけで守ったことに由来します。その守りの要が中世城館です。
一般に「城」といえば、石垣や大天守などが思い浮かびますが、中世にはそれらはほとんど造られませんでした。そのため、今日に残る中世城館の多くは山中で木々に覆われたり、水田地帯に変わるなどしており、人々の耳目を集めることは決して多くはありません。
花巻市内には130カ所を超える中世城館が存在し、そのいくつかは開発に伴う事前発掘調査がなされていますが、存在すら気づかれずに姿を消した城館も多くあります。
今回の展覧会では、すでに失われた城館も含めて、各城館の特徴を縄張図(なわばりず)・写真などで解説し、発掘調査で出土した資料と合わせて、中世城館について広くご紹介します。

展示構成

（1）中世という時代

中世という時代の背景や主な出来事について年表等で紹介し、プロローグとします。

（2）稗貫氏・和賀氏の活躍

稗貫地方の領主・稗貫氏、和賀地方の領主・和賀氏の出自や活躍について取り上げます。とくに、稗貫氏と和賀氏の争乱である「永享の乱」について詳しく解説します。

紹介する城館

飯豊森館、寺林城 など

（3）中世城館の特徴と区分

中世城館の発生とその特徴、山城(やまじろ)・館城(やかたじろ)の違いなどを図解や写真で説明します。

（4）花巻地方の城館分布

花巻地方に分布する城館及び稗貫氏と和賀氏の境界について説明します。

紹介する城館

稗貫氏の城館：鳥谷ケ崎城、大瀬川館、大迫城、小山田館(西館) など
和賀氏の城館：笹間館、安俵城 など

（5）中世武将の墳墓

紹介する墳墓

光林寺五輪塔、浮田五輪塔 など

（6）中世から近世へ

中世豪族の稗貫氏・和賀氏は、天正18年(1590年)豊臣秀吉の小田原城参陣の命に従わずに没落します。その後、稗貫和賀二郡を所領した南部氏は、鳥谷ケ崎城を整備して花巻城とし、仙台藩境の押さえとしました。また、新堀城に代わって土沢城を築城するなど、藩境の押さえを強化し、近代城郭への転換も進めました。

紹介する城館

花巻城、土沢城、嶽妙泉寺

会期・料金等

展覧会名

「花巻の城館探訪 縄張図で見る中世城館」展

会期

平成30年7月14日（土曜）から 平成30年9月30日（日曜）まで

会場

花巻市総合文化財センター
（住所：岩手県花巻市大迫町大迫3-39-1 電話番号：0198-29-4567）

開館時間

午前9時から午後5時まで（ただし入館時間は午後4時30分まで）

休館日

会期中休館日なし

入館料

大人200円、小中高生100円（20名以上の団体割引は各50円引き）

• 上記料金で常設展もあわせてご覧いただけます。
• 花巻市内に在住する小・中学生は受付で「まなびキャンパスカード(ふるさとパスポート）」、高校生（花巻市内に在住する高校生、花巻市内の高校に在籍する生徒）は生徒手帳、富士大学学生は学生証を提示すると、入館料が無料となります。
• 身体障害者手帳、療育手帳、精神障害者保健福祉手帳、戦傷病者手帳等のご提示で入館料が無料となります。また障がい者1名につき付き添いの介護者1名の入館料が無料となります。
• 花巻市消防団応援事業制度により「花巻市消防団員カード」のご提示で消防団員は全額、消防団員の同伴者(5名まで)半額の入館料が無料となります。(公共応援公共施設一覧)

• まなびキャンパスカード（ふるさとパスポート）について
• 公共応援公共施設一覧 （PDF 103.0KB）

• 花巻の城館探訪展ポスター （PDF 1.7MB）

周辺地図

• 花巻市 総合文化財センター（Googleマップ）（外部リンク）