石鳩岡神楽・土沢神楽の普及用動画を作成しました

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ページ番号1008181  更新日 令和6年6月3日

石鳩岡神楽・土沢神楽の映像記録作成保存及び普及用動画

本市東和町地域に伝承される早池峰岳流石鳩岡神楽及び早池峰大償流土沢神楽(岩手県指定無形民俗文化財)は、平成23年3月9日に国の「記録作成等の措置を講ずべき無形の民俗文化財」に選択されておりましたが、花巻市教育委員会では令和2年度より令和5年度までの間、両神楽の映像記録作成事業を実施し、伝承されている演目や習俗の映像記録の作成保存を行うとともに、両神楽の普及用動画を作成しました。

記録作成等の措置を講ずべき無形の民俗文化財とは

記録作成等の措置を講ずべき無形の民俗文化財とは、文化財保護法に基づき、文化庁長官が国指定重要無形民俗文化財以外の無形の民俗文化財のうち特に必要のあるものを選択するもので、選択された文化財については、調査や記録の作成、公開などが進められます。

石鳩岡神楽・土沢神楽普及用動画

石鳩岡神楽・土沢神楽を知っていただくため、また、神楽に対する理解を深めていただくため、両神楽の普及用動画を作成しました。
クリックしてご覧ください。外部サイト(YouTube)へリンクします。

早池峰岳流石鳩岡神楽の概要

早池峰岳流石鳩岡神楽は、花巻市東和町の小山田地区に所在する「駒形神社」の奉納神楽です。早池峰岳神楽の流れを汲む神楽であり、その成立は伝承によると、文化2年(1805年)と伝えられています。
早池峰岳神楽が江戸時代から廻村巡業をして地域と関わりを持ったことで、その流れを汲む神楽が県内各地に伝えられ、その数は獅子頭を奉じて舞う「権現舞」のみの芸能を加えると、100団体をはるかに超えると指摘されています。岳神楽は師弟構造を持って伝播したことが伝えられているために、一般的にはその流れを汲む神楽群は弟子神楽と捉えられています。
しかしながら、多くの早池峰岳系神楽の中で岳神楽の直系の神楽は少なく、さらに岳神楽との師弟関係を現在まで保つ神楽はわずか2団体であり、石鳩岡神楽はそのひとつです。
岳神楽と石鳩岡神楽は歴史的にも深い関わりがあり、そのことが両方の神楽の継続に反映されていて、この神楽自体が岳神楽の継承と伝播において重要な存在となっています。また、小山田地区周辺の例祭などでも中心的な役割を担っています。

早池峰大償流土沢神楽の概要

早池峰大償流土沢神楽は、花巻市東和町の土沢地区の鎮守「鏑八幡神社」の奉納神楽です。早池峰大償神楽の流れを汲む神楽として伝承されています。
いつ頃始まったのか定かではありませんが、鳥兜を入れていた箱の蓋裏に「天保六歳 乙未九月吉辰 神楽師 仲間小頭」とあります。また使用されている神楽面の主なものは、土沢出身の史学研究者山本賢三氏によると江戸中期ごろの作ではないか、また狂言面はそれよりもかなり遡るであろうとの調査を受けたことがあります。
大償神楽の弟子神楽の数は岳神楽よりも少なく、実数は不明ですが、50団体くらいではないかと推測されています。その中で、直系の弟子として大償神楽と師弟関係を継続しているのは4団体で、土沢神楽はそのひとつです。
土沢神楽は大償神楽と歴史的に深いつながりがあったと推測され、奥州市江刺方面に大償流の神楽が多く伝播していることとなんらかの関係があると考えられています。

石鳩岡神楽・諷誦舞
石鳩岡神楽(諷誦舞)
土沢神楽・天王舞
土沢神楽(天王舞)

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