避難行動の考え方
1.避難行動の原則
各人が自らの判断で避難行動をとることを原則とします。
(花巻市)
自然災害が発生する危険性が高まった場合に、起こりうる災害種別に対応した区域を指定して避難情報を発令します。
(各人)
災害種別ごとに自宅等が立退き避難が必要な場所なのか、上階への移動等で命の危険を脅かされる可能性がないのか等について、あらかじめ確認してください。
避難情報が発令された場合は、速やかにあらかじめ決めておいた避難行動をとってください。
災害時の避難先や避難方法、避難する経路、避難のタイミングなどは災害の無い平時から検討しましょう。
検討方法として、個人ごとに計画を立てる「マイ・タイムライン」を作成することや災害時にとるべき行動を判定する「避難行動判定フロー」で判定する方法があります。詳しくは国土交通省や内閣府のページをご覧ください。
2.避難行動の種類
避難行動は、身の安全を確保するためにとる全ての行動です。
市の呼びかけでとっていただく避難行動は次の3つです。
- 立退き避難
- 屋内安全確保
- 緊急安全確保
花巻市が避難情報を発令する場合は、立退き避難が必要な区域を示したり、屋内安全確保の区域を示して発令するのではなく、災害の可能性のある範囲全体を対象に発令します。
土砂災害の場合は、立退き避難を基本とします。
立ち退き避難
「立退き避難」が避難行動の基本
「立退き避難」は、ハザードマップ等に掲載されている洪水浸水想定区域、土砂災害警戒区域等やハザードマップ等に掲載されていないものの災害リスクがあると考えられる地域(中小河川沿い、局所的な低地、山裾等)の居住者等が、自宅・施設等にいては命が脅かされるおそれがあることからその場を離れ、災害リスクおある区域等の外側等、対象とする災害に対し安全な場所に移動することです。
なお、「立退き避難」は「水平避難」と呼称される場合もあります。
「立退き避難」の避難先例
1)指定緊急避難場所
災害の危険から身の安全を確保するために避難する場所として、あらかじめ市が指定した施設・場所。小中学校、公民館等
2)安全な親戚・知人宅、ホテル・旅館等の自主的な避難先(分散避難と呼称されることもあります)
これらが存する場所や避難経路が安全であるかをハザードマップ等であらかじめ確認するとともに、遠方にある場合は早めに避難してください。
なお、宿泊料等は自己負担です。
当該行動が関係する災害
洪水等、土砂災害
当該行動をとるタイミング
警戒レベル3高齢者等避難、警戒レベル4避難指示の発令時
屋内安全確保
洪水等で条件を満たせば「屋内安全確保」も
避難は「立退き避難」が望ましいですが、洪水等で、次の3つの条件を満たす場合は上階への移動などによる「屋内安全確保」で安全を確保することができます。ただし、建物の一階などは水に浸かるおそれがありますので、自ら確認・判断して避難行動をとってください。
屋内安全確保の条件
- 自宅・施設等が家屋倒壊等氾濫想定区域注1に建っていないこと
- 自宅・施設等に浸水しない居室があること
- 自宅・施設等が一定期間浸水することにより生じる可能性がある支障注2を許容できること
注1 家屋の倒壊・流失をもたらすような堤防決壊に伴う激しい氾濫流や河岸侵食が発生することが想定される区域のことです。なお、この区域に指定されていなくても、一般に河川や堤防に面した場所に自宅・施設等が建っていますと災害リスクは高くなります。
注2 支障の例:水、食料、薬等の確保や電気、ガス、水道、トイレ等の使用ができなくなる
「屋内安全確保」の行動例
1)自宅・施設等の浸水しない上階への移動(垂直避難と呼称されることがあります)
2)自宅・施設等の浸水しない上層階に留まる(待避)
当該行動が関係する災害
洪水等
土砂災害については、自宅・施設等が土砂により倒壊するおそれがあるため、立退き避難を基本としてください。
当該行動をとるタイミング
警戒レベル3高齢者等避難、警戒レベル4避難指示の発令時
上階への移動は一般に立退き避難より短時間で行うことができますが、急激な水位上昇による居室の浸水に備え、立退き避難と同じ警戒レベル3高齢者等避難や警戒レベル4避難指示が発令されたタイミングで避難することが望ましい。また、発令されていなくても就寝はあらかじめ安全な上階で行ってください。なお、居室が浸水すると、家具が倒れたり水圧で扉が開かないなどして居室から身動きが取れなくなり、上階への移動ができなくなる場合もあることに注意してください。
緊急安全確保
立退き避難が間に合わない時は「緊急安全確保」
「立退き避難」を行う必要がある居住者等が、避難をしなかった又は急激に災害が切迫する等、立退き避難ができなかった等により、指定緊急避難場所等への立退き避難を安全にできない可能性がある状況に至ってしまった場合に、命の危険から身の安全を可能な限り確保するため、その時点でいる場所よりも相対的に安全である場所へ直ちに移動等することが「緊急安全確保」です。
ただし、「緊急安全確保」は、災害が既に発生・切迫している状況において避難し遅れた居住者等がとる次善の行動であるため、「緊急安全確保」をとったとしても身の安全を確保できるとは限りませんので、早めの避難行動をとってください。
「避難を安全にできない可能性がある状況」の例
(災害発生後)
- 河川が氾濫し、自宅・施設等や避難経路が大規模に浸水している状況
- 避難経路で土砂災害が発生し、通行不可能な状況
(災害発生直前)
- 立退き避難中に河川が氾濫し、氾濫水や道路の路肩決壊等により被災するおそれがある
- 立退き避難中に避難経路で土砂災害が発生し被災するおそれがある
- 大雨、夜間の移動は視界が限られ、また、水路、下水道等が氾濫していれば路面が見えにくくなるため、道路の側溝や蓋が外れたマンホール等に落下するおそれがある
- 暴風による飛散物により被災するおそれがある
- 立退き避難中にアンダーパス等の浸水箇所に車で侵入し、立ち往生するおそれがある
「緊急安全確保」の行動例(ただし、身の安全を確保できるとは限りません)
1)洪水等のリスクがある区域等においては、自宅・施設等の少しでも浸水しにくい高い場所に緊急的に移動したり、近隣の相対的に高く堅牢な建物等に緊急的に移動してください。
2)土砂災害のリスクがある区域等においては、自宅・施設等のがけから少しでも離れた部屋に待避したり、近隣の堅牢な建物に緊急的に移動してください。
当該行動が関係する災害
洪水等、土砂災害
当該行動をとるタイミング
警戒レベル5緊急安全確保
当該行動は、安全に避難する時間が確保できない場合にとらざるを得ない避難行動です。
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防災危機管理課
〒025-8601 岩手県花巻市花城町9番30号
危機対応係 電話:0198-41-3511 ファクス:0198-24-0259(代表)
地域防災係 電話:0198-41-3512 ファクス:0198-24-0259(代表)
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