【令和2年10月12日掲載】ロボット草刈機 KRONOS(和同産業株式会社)
ロボット草刈機「KRONOS」(和同産業株式会社)
ロボモア「KRONOS」って何??
一言でいうと日常生活から「草刈り作業」を解放してくれる、【魔法のロボット】です!!
従来の「草刈機」とは異なり、「天候」・「場所」・「時間」を問わず、スマートフォンで指示を出すことにより【自動的】に草刈り作業を行ってくれます。草刈りは、一般的に「春」・「夏」・「秋」の年3回行うことが理想的とされていますが、これは景観を保つ上での最低限の頻度です。ロボモア「KRONOS」は「草刈り」→「充電スポットへ帰還」→「充電」→「草刈り」のルーティンを自動的に行ってくれます。つまり、草を刈った後の美しい景観を【自動的】に維持してくれる訳です。ここに、ロボモア「KRONOS」を【魔法のロボット】と呼ぶ秘密があります。写真上でキレイに広がる緑の絨毯は、日々草刈りを行い続けることで出来上がったものです。この緑の絨毯、実は「クローバー」の絨毯です。この「クローバー絨毯」の中には、幸福のシンボルとされる四葉のクローバーも隠れてるかもしれませんね。「幸せの緑の絨毯の上で、子ども達を自由に遊ばせる」なんて、凄く夢がありますよね。この事実は、実証する中で初めて分かったことと仰ってました。
「草刈り」という「負担・危険な作業」が無くなり、「幸せの緑の絨毯」が手に入るなんて二度おいしい気持ちになりますね。
(注)写真のような状況を保証するものではありません。
「KRONOS」が素敵なことは分かったけど、どんな特徴があるの??
- 最大作業エリア3,000平方メートルのパワフル能力
草刈りしたい場所をエリアワイヤーで指定するだけで、最大3,000平方メートル(例 100メートル×30メートル)まで作業してくれます。 - 3輪駆動で安定した作業を実現
地面の凹凸・傾斜(20度の傾斜まで作業可能)、雨の日など、様々な条件下で安定したパフォーマンスを発揮してくれます。
(注)花巻市民の冬の遊び場「鉛温泉スキー場」の名物コース「チャンピオンコース」の平均斜度が21度ですから、相当な傾斜まで作業が可能です!! - 自動でおまかせ
草刈り作業だけでなく、バッテリーの充電も自動で行い、充電完了後も自動で草刈り作業を再開します。
(注)本当に何もしなくて大丈夫です。 - 安心、簡単な操作
スマートフォン一つで作業指示を出すことができ(作業時間を予約することも可能)、バッテリー残量など「KRONOS」の状態もスマートフォン一つで簡単に確認することができます。
また、草刈り作業中に本体を持ち上げた場合には、センサーが感知し作業が停止されますので、安全面も十分に対策されています。
(注)手動モードに切替え、スマートフォンをリモコン替わりに操作することも可能です。それはもう、大人のラジコンです。 - 環境にやさしい
薄型のフリー刃により刈刃の損傷を軽減する仕様になっており、刈取部は左右どちらにも回転することで様々な雑草を刈り取ることが可能です。また、刈取った草は細かく刻まれますので、集草を行う必要はありません。エンジンを使わないため二酸化炭素の排出はゼロであり、静かで環境にやさしい草刈りを実現してくれます。 - 最新の機能で使用可能
頻繁に買換えするモノではないため、いつが購入時か悩ましい「草刈りロボット」ですが、実は…ロボットの内部にはUSBメモリの差込口が搭載されており、アップデートを行うことで最新の機能で使用することが可能です。つまり、気になり始めた今が購入時です!!
「KRONOS」の凄さは分かったけど、和同産業って除雪機の会社でないの??
和同産業と言えば【除雪機】というイメージを抱く方も多いと思います。その考え、間違っていません!!
和同産業は、某有名自動車メーカーや某有名農業機械メーカーから厚い信頼を獲得し、長年に渡り除雪機を製造しています。現在は、自社ブランド「WADO」として24種類に及ぶラインナップを備えており、花巻市を代表するセットメーカーの一つです。
しかし、1941年の創業時から歴史を遡ると、草刈機の歴史の方が古く、1972年には「草刈機装置」が岩手県発明工夫展に於いて発明協会会長賞を受賞しています。除雪機も同展で仙台通産局長賞を受賞していますが、草刈機装置が受賞した7年後のことになります。現在でも、除雪機に次ぐ稼ぎ頭になっており、「自走式草刈機」と「乗用式草刈機」を合わせると、計7種類の機種がラインナップされています。
この長年のノウハウを活かし、ニーズに基づいた独自の視点と開発力で満を持して創られた商品、それがロボモア「KRONOS」です!!
ここで裏話を一つ。
和同産業を除雪機メーカーの地位に位置付けたのは、某有名自動車メーカーのOEMの仕事が大きいですが、キッカケは、和同産業の創業者「三國丑蔵さん」が、某有名自動車メーカーの創業者であり、日本自動車業界の偉人として最初に名前が上がる人物の行きつけの飲み屋さんに足しげく通い、やっとの思いで話しかけたことが始まりとのことです。その縁が耕耘機の開発部品の仕事に結び付き、今があると言います。創業者の地道な努力が、今の和同産業の礎を築いているんですね。
ロボモア「KRONOS」以外にも凄い商品があるのは分かったけど、どんな会社なの??
会社に潜入してみました。先ず感じるのが会社看板の重みです。
現在の場所に本社が移ったのが、1966年、今から50年以上前になります。看板自体が大きく主張している訳ではありませんが、和同カラーの赤と黒に囲まれた会社名が歴史を物語ってくれます。
また、門を入り直ぐ右手側には、和同神社が会社を見守っている姿が目に入ります。会社を案内してくれた三國常務も、いつから存在するかは分からないといい、会社の歴史を感じさせます。
工場に入ると、従業員の方々の真剣な表情が満ち溢れています。
和同産業は、金属材料の板金、溶接、塗装、そして組立までを一貫して行っており、内製化が非常に進んでいる会社です。若手から熟練者まで、各セクションを任せられた職人達が各々の技術を競っている様子を見ると、自然と「カッコいい」という言葉が口から出てしまいます。男性職人に混ざり溶接を行っている女性職人もおり、女性ならではの細やかで丁寧な仕事は目を引きます。
職人が活躍している工場ですが、人の力に負けじとロボット達も活躍しています。
工場の至る所には、生産性の向上を図ったカイゼンの成果が散りばめられており、従業員の声がキッカケとなりカイゼンに至ったモノも数多くあるそうで、「現場」と「管理職」の関係性の良さ、そして会社自体の風通しの良さが伺えます。
工場内の裏話を一つ。
文章でお伝えできず残念ですが、工場内には部材・完成品を搬送するロボットが台車を引き連れて巡回しています。搬送ロボットは、音楽を放ちながら巡回していますが、その音楽は誰もが知る某大人気RPGゲームのテーマソングになっており、勇者、魔法使いの代わりに台車を引き連れながら職人達のモチベーションを上げています。
素敵な会社なのは分かったけど、従業員はどう思っているの??
今回は、管理部に配属され2年目の八重樫朋香さん(20歳)と、製造部から商品開発部に異動し、ロボモア「KRONOS」の設計にも携わった瀬川薫さん(33歳)にお話しを聞きました。
管理部 総務課 総務係 八重樫朋香さん(20歳)
入社2年目の朋香さん。製造部に配属と思っていたところ、まさかの管理部への配属!!
当初戸惑い、自分には出来ないと思い非常に心配だったと言いますが、優しい先輩達に囲まれ、管理部に配属されて良かったと終始笑顔で答えてくれました。業務内容は、出退勤の管理、伝票管理など庶務を担当し、現場の方々がスムーズに仕事ができるよう、縁の下の力持ちとして日々活躍している朋香さん。
高校時代は、花巻農業高校に在学。農業について学んでおり、卒業後は何らかの形で農業に携わる仕事をしたかったと考えていたそうです。卒業生が和同産業に勤めていた事がキッカケだったそうですが、決め手となったのは企業見学だったといいます。工場見学をする中で、輝きながら仕事をする人達の手によって作り上げられる機械を見て、純粋に「カッコいい」と思ったと振り返っていました。
工場見学をキッカケに自分でも和同産業について調べるようになり、現在に至るそうです。
「和同産業に勤めて良かったですか?」という最後の質問にも、満面の笑みで「はい!!」と答えてくれました。
あまりに早い回答でしたので、「後輩達にも胸を張ってオススメできる企業ですか?」と意地悪な質問を加えてみましたが、笑顔で「はい!!」と即答でした。
商品開発部 商品開発課 設計係 主任 瀬川薫さん(33歳)
イキイキと仕事をしているためか、非常に若く見えた入社14年目の瀬川さん。
入社後は、製造部に配属となり、組立工場で1年、機械工場で6年従事したのち、現配属先である「商品開発部」へ活躍の場を移し、設計業務を中心に活躍しています。製造現場からパソコンを使う業務へと大きく環境が変わり、パソコンは学生時代にExcelを少々という程度であったため、最初は大変苦労したといいます。大学で専門的に学んで来た人が多い中、一からのスタートであったため、「勉強」と「実践」の両輪を常にフル稼働していたと当時を振り返っていました。
「大変ではなかったですか?」と質問してみると、人材育成に力を入れている企業であるため研修等の機会も多く、また、「分からないことは直ぐに聞く」という職場環境が出来上がっていたため、現在も頑張っていますと笑いながらコメントしてくれました。Excelを少々だったパソコンも現在では3DCADを巧みに使いこなし、ロボモア「KRONOS」の設計も一から任されるまでに。そんな瀬川さんにロボモア「KRONOS」を開発する上で一番苦労したことを聞いてみると「樹脂成形」と即答。創業以来「金属」に関するノウハウは他社に負けないくらい蓄積されていたが、「樹脂」を取扱うのは初めて、更に初の「自動ロボット」ということで、想定外の問題も多く試行錯誤の繰り返しだったといいます。愛くるしいカバーのデザインにも携わった瀬川さんですが、特にカバー下のインフレームの設計には苦労し、モーター等の配置を微調整する度に一から設計を繰り返したと語ってくれました。
そんな瀬川さんは黒沢尻工業高校卒業後に和同産業に入社。
花巻市出身で、卒業後は高校で学んだことを活かしながら地元で働きたいと思い、和同産業を選んだといいます。キッカケは実家から近かったからと笑いながら答え、最終的に決め手となったのは高校3年生の夏休みに行った、今でいう「インターンシップ」だったといいます。当初、工場見学という話しで聞いていたそうですが、折角だからということで一週間程度働くことに。機械工場でNC旋盤を担当されたそうです。
当時はビックリしたそうですが、一般従業員と遜色なく仕事をさせてもらい「やりがい」を感じ、卒業後もこの企業で働きたいと思ったそうです。また、インターンシップのおかげで、就職後も「イメージ」と「現実」の乖離はほとんどなく、職場に馴染めたといいます。
最後に「和同産業はどんな企業ですか?」と質問してみると、「色んなことにチャレンジさせて貰える、やりがいのある企業」と答えてくれました。製造部、商品開発部を渡り歩き、常にチャレンジし続けている瀬川さんらしい答えでした。
商品欲しくなったけど、お得な情報はないの??
ロボモア「KRONOS」のお得な使い方と花巻市の環境に適した商品について、口癖は「草が生えてる場所はお客様」と「雪」から「草」に気持ちが移行中、常務取締役の三國卓郎さんにお話しを聞いてみました。
ロボモア「KRONOS」のお得情報(1)
「本当は!本当は!2台購入してくれるのが一番なんだけど」と強くコメントを残した上で、「ステーションASSY(=充電スポット)」を追加で購入することで、作業エリアが2倍に増えると教えてくれました。三國常務自身が、自宅で行っている裏技で本当にお得とのことです。操作自体はPINコードで管理されたスマートフォンで行えるため、1台のスマートフォンで2つのエリアを管理することもできますし、2台のスマートフォンを登録しエリア別で管理することも可能です。特に敷地の広い企業さんは買わなきゃ損!!と胸を張って仰ってました。
ロボモア「KRONOS」のお得情報(2)
ロボモア「KRONOS」について、気になってきている人も多いと思います。一方、ウチの傾斜でも使用可能なのか?、凸凹しているが本当に綺麗に刈ってくれるのか?、不安な人も多いと思います。
ご安心ください!!現在、多くの方々に知ってもらいたいということで、お問合せ頂ければ現地での実演も可能とのことです。しかも、費用の負担はありません。
花巻市の環境に適した除雪機
除雪機についても「本当は大型タイプを購入してくれるのが一番なんだけど」とコメントを残し、個人が購入する場合には、小型ガソリンタイプ「SXC965」又は同タイプ「SXC1070H」がオススメで、見掛けによらない凄い仕事をしてくれるそうです。法人で購入する場合には、使用面積にもよりますが、小型ガソリンタイプ「SMX1392」又は中型ガソリンタイプ「SX1792」がオススメとのことです。
多くのオプションも準備されていますが、花巻市内の積雪量であれば標準使用で十分なので、「冬の生活の一部となる除雪作業の負担を減らしてもらいたい」と強く語っておりました。
最後に…
100年企業に向けて走り続ける和同産業さんに、今後の計画についてお聞きしてみました。
先ず、常に新しいコト・モノにチャレンジし続けること。自動で動くロボモア「KRONOS」を開発することは、和同産業にとって本当に大きい一歩であった。ロボモア「KRONOS」をブラッシュアップさせることは勿論だが、それ以外の新しいことにもチャレンジしていくつもり。そのために様々な基礎研究にも取り組んでいるところ。
そして、目の前の目標は、季節の影響(=暖冬)に左右されない柱を作ること。それがロボモア「KRONOS」。コロナ禍で思うように営業活動ができず苦しい思いをしているが、「草が生えてる場所はお客様」という信念のもと、全国、世界に営業していくつもり。
と答えてくれました。100年を待たずとも、毎年進化し続ける和同産業さんの今後に目が離せません。
ロボモア「KRONOS」に関する情報
価格(税抜き)
本体:450,000円 (注)設置費用は別途掛かります
ステーションASSY:88,000円 (注)電線ワイヤー300メートル、ワイヤーロックピン200個を含む
太陽光パネルKIT:148,000円
車体寸法
845ミリメートル×520ミリメートル×360ミリメートル
重量
16キログラム
最大作業領域
3,000平方メートル
担当
工業労政係
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