【令和6年3月4日掲載】ものづくり産業の省力化・省人化に向けて(株式会社SAWA)

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ページ番号1020949  更新日 令和6年3月4日

ものづくり産業の省力化・省人化に向けて(株式会社SAWA)

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株式会社SAWA

皆さまは、「株式会社SAWA」をご存じでしょうか。株式会社SAWAは、組立ネジやボルト、ナットの保持装置や製品組立時の省力化装置などの研究開発と製造、販売を行っている会社です。

昨今、少子高齢化や労働人口の減少などの影響もあり、人手不足は日本社会全体において大きな問題となっております。そういった課題を解決するために今注目を集めいているのが、「省力化・省人化」という取り組みです。

省力化と省人化について
省力化とは?

省力化は、人員を削減する目的で効率化を進めるのではなく、就業者ができるだけ労力をかけず、少ない力で最大限の生産性を発揮しようとすること

省人化とは? 省人化は、人が行わなくてもできる作業を機械やロボットに任せることで、人員を削減するということ

 今回は、令和4年11月に花巻市諏訪へ移転し新工場を建設した「株式会社SAWA」を取材させていただきましたので、紹介いたします。

「SAWA」ってどんな会社なの?

株式会社SAWAは、「オンリーワンからオンリエストへ」を掲げ、最高の唯一の製品を目指して、ネジやボルト、ナットの保持装置や製品組立時の省力化装置などの研究開発、製造、販売等を行っております。

そんなSAWAは、平成10年11月に花巻市の二枚橋にある「花巻市起業化支援センター」で創業。平成15年7月から花巻市一日市に移転し、令和4年11月に「花巻市新事業創出基板施設卒業企業立地促進事業補助金」を活用して、花巻市諏訪に自社社屋を建設しました。

創業の経緯は、ネジやボルト・ナットなどの小さな部品の組立作業が非常に手間と労力がかかることから、機械化をすることでその課題を解決したいという思いがきっかけのようです。また、作業者の負担を軽減し、作業ミスを防ぐことができるようにしたいという強い思いがあり、ネジやボルト・ナットを自動的に保持する装置を開発しました。

今では、そのネジやボルト・ナットの省力化装置等の特許を取得。また、ISO(国際標準化機構)の規格取得やCEマークの取得もし、ロボット関係や自動車関係、家電関係など幅広い業種の大手製造メーカーと取引をしています。

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ネジフィーダーを試験する従業員

組立ネジやボルト、ナットの保持装置ってなに?

保持装置とは、ネジやボルト・ナットなどの小さな部品を自動的に保持し、組立作業を効率化する装置のこと言います。

ネジやボルト・ナットは、エアー吸着で保持されるためネジの材質を問わず保持できるというメリットがあり、保持装置は、各種ロボットアームに装着することで組立が自動化できます。

この装置は、作業時間の短縮、作業精度の向上、作業者の負担の軽減などの大きなメリットがあり、まさに「省力化・省人化」に資する装置ということで現在注目されております。

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ネジ用フィーダーとネジ保持器の試験(1)
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ネジ用フィーダーとネジ保持器の試験の様子(2)

なぜ「ネジ(組立ネジやボルト・ナット保持装置)」にこだわったのか。

前述の創業の経緯に記載していますが、ネジやボルト・ナットなどの小さな部品の組立作業が非常に手間と労力がかかることから、機械化をすることでその課題を解決したいこと、また作業者の負担を軽減し、作業ミスを防ぐことができるようにしたいという強い思いがあり、ネジという分野に特化して研究開発、製造に取り組んだそうです。

これまでの製造現場においては、作業者がネジの締め付け等を行っていたため、作業者により締め付けの強さや微妙なズレが生じるなど、製品に支障をきたすことがあり、作業者への負担がとても多かったとのこと。そういったニッチなニーズを解決し、負担を減らしたいという先代の強い思い、こだわりがあったからこそ、今の現代社会における「人手不足・人口減少」という課題に大きく寄与していると澤村社長は力強く話されます。

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工場案内する澤村社長

大手製造メーカーとの取引に至るまで

様々な大手製造メーカーと取引をしているSAWAですが、岩手県が主催する自動車関係の展示会等への出展や日頃の営業活動を通して自社製品のメリットをアピールし、大手製造メーカーから高評価を得たことがきっかけで、大手製造メーカーと取引が開始したとのこと。その実績が評価され、現在同社の自動ネジ・ボルト・ナット保持装置は、自動車関係や家電関係など国内外の多くのメーカーに採用されるなど、徐々に認知度を高めています。

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CEマーク証明書など
CEマークについて
CEマークとは?

CEマークは、商品がすべてのEU(欧州連合)加盟国の基準を満たすものに付けられる基準適合マークのこと。

 

最後に

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株式会社SAWA代表取締役澤村さん

今後の展望について、自社の製品を使用することで人手不足に悩む製造業の現場を支援したいと考えているそうです。

「自社の製品は、作業者の負担を軽減し、作業時間や作業ミスを減らすことで、生産性を向上させることができると信じています。また、これからも自動ネジ・ボルト・ナット保持装置の技術の向上や新製品の開発に努めることにより、自社のブランド力や知名度を高めて、Made In Japanを強化し、岩手県花巻市から世界へ発信する事を目指していきます。」と力強く話してくれた澤村社長。

世界を目指すSAWAのさらなる活躍が期待されます。

店舗情報

株式会社SAWA 本社
住所:〒025-0033 花巻市諏訪181-1
電話:0198-21-5225

愛知営業所
住所:〒446-0059 愛知県安城市三河安城本町2-11-7 1F-B

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〒025-8601 岩手県花巻市花城町9番30号
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