【令和7年11月17日掲載】花巻から世界へ(Nash Energy Japan合同会社)
Nash Energy Japan合同会社ってどんな会社?
花巻市を拠点に次世代バッテリーの開発研究を行う「Nash Energy Japan合同会社」(ナッシュエナジージャパン)は、新型LFP電池や固体リチウムイオン電池など次世代電池の研究開発を行うスタートアップ企業です。
電子機器や自動車向けバッテリー技術を開発しているインドの「Nash Energy社」の日本法人として2022年に設立されました。日本国内では唯一花巻市を拠点に事業を展開しています。
花巻市では新しい電池技術の研究・試作・評価を行い、その成果はインド国内の製造工場で製品化。そこからインド市場をメインに送り届けられています。
固体リチウムイオン電池?LFP電池ってどんな電池?
バッテリー技術は私たちの日常生活に欠かせないもの。スマートフォンやノートパソコン、携帯型ゲーム機など、多くの電化製品に搭載されています。
固体リチウムイオン電池
一般的な液体電解質を使用するリチウムイオン電池とは異なり、電解質の部分が「固体」になっています。これにより、安全性の高さ・コンパクト化などのメリットがあります。
LFP電池(リチウム鉄リン酸電池)
LFP電池は、リチウムイオン電池の一種ですが、リチウム鉄リン酸を材料に使用した電池です。この材料は非常に安定しているため安全性が高く、主に電気自動車などで使われています。
花巻で開発した電池
Nash Energy Japanが開発した固体リチウムイオン電池は、独自の技術により、さらに安全性が高く長寿命、低コスト化の実現、高速充放電可能で高性能という特徴を有しています。
また、LFP電池も、安全性が高く長寿命、エネルギー密度が高く小型化・軽量化が可能、高速充放電可能で高性能という特徴があります。
これらの技術は、花巻において研究・開発されたものです。

なぜ花巻市を拠点に?
花巻市の施設である「花巻市賃貸工場D棟」に本社を構え、同工場内に研究施設を設置しています。
この工場は、かつて電池開発事業を展開していた別の企業が使用していましたが、事業の譲渡を受けたNash Energy Japanが同じ工場にて事業を引き継ぎ、花巻での新たな事業展開を開始しました。
また、創業初期には、隣接する「花巻市起業化支援センター」より各種書類作成に関する助言などの支援を受けたことで、花巻における円滑な事業スタートに繋がりました。
産学連携体制
現在、花巻の研究施設では8名体制で電池の研究・開発が進められています。その一方で、大学との産学連携にも力を入れています。
岩手大学とは材料開発面で協力を得ており、研究の推進に役立てています。さらに、福岡県にある福岡工業大学とも連携し、活性炭を活用した次世代電池の共同研究を進めています。こうした産学連携によって、先端技術の開発を加速させ、競争力のある製品を生み出しています。
高品質な電池を生み出す研究環境
花巻市の研究施設では、作業環境の管理が徹底されています。特に湿度の管理は電池の品質と安全性に深く関わる重要な要素です。
温度と湿度を最適化した環境で研究が行われることで、Nash Energy Japanは高性能かつ信頼性のある製品の開発を実現しています。



花巻発の技術が世界市場へ
Nash Energy Japanは次世代バッテリー技術を基盤に、世界市場へ展開しています。
インド市場を中心に、今後はさらなる展開も視野に入れた活動が進められています。花巻から新しいエネルギー技術と安全なバッテリーを世界に届ける未来が期待されています。
企業情報
Nash Energy Japan合同会社
所在地:花巻市二枚橋5-6-38 花巻市賃貸工場D棟
電話番号:0198-41-4772
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〒025-8601 岩手県花巻市花城町9番30号
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