花巻の遺跡(34)「高野畑遺跡」を紹介します
花巻の遺跡紹介(34) 高野畑遺跡
遺跡の概要
所在地
花巻市東和町上浮田2区
時代
縄文・平安
出土遺物
土師器・須恵器・土錘・砥石
出土遺構
竪穴住居跡・掘立柱建物跡・焼土遺構・土坑・小ピット群・溝跡
報告書
○東和町文化財調査報告書第16集(1996)
解説
高野畑(こうやはた)遺跡はJR釜石線土沢駅(かまいしせんつちざわえき)の南約6.5キロメートル、花巻市東和町浮田(はなまきしとうわちょううきた)に所在(しょざい)します。遺跡の南側には毒沢川(どくさわがわ)が東から西へ流れています。毒沢川を境(さかい)にして、南側には川によって作られた谷底平野(たにぞこへいや)が広がり、北側には緩斜面(かんしゃめん)が東から西へと延(の)びており、ここが遺跡の範囲(はんい)と考えられています。
本遺跡では、平成8年に花巻警察署中内派出所(なかないはしゅつじょ)の老朽化(ろうきゅうか)に伴(ともな)う建て替え工事に際し、新築予定地が遺跡範囲内に該当(がいとう)するため、発掘調査(はっくつちょうさ)が行われました。
この調査で、平安時代の竪穴住居跡(たてあなじゅうきょあと)2棟(とう)、掘立柱建物跡(ほったてばしらたてものあと)1棟、焼土遺構(しょうどいこう)9基(き)、土坑(どこう)2基、小ピット67基、溝跡(みぞあと)7条(じょう)が見つかりました。当時の東和町内における初めての平安時代の集落(しゅうらく)の発見例となりました。出土遺物は、土師器(はじき)の坏(つき)や甕(かめ)、高台付坏(こうだいつきつき)、須恵器(すえき)の坏や甕、壺(つぼ)、土錘(どすい)などです。
土坑では、柱のようなものがたてられていた痕跡(こんせき)が確認され、出土遺物に高台付坏が2点見つかりました。その内の1点の底部(ていぶ)の裏にはカタカナの「ユ」あるいは漢字の「工(こう)」の字に似(に)た文字が線刻(せんこく)されていました。
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