花巻の遺跡(35)「丹内山神社境内遺跡」を紹介します

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ページ番号1020948  更新日 令和6年2月28日

花巻の遺跡紹介(35) 丹内山神社境内遺跡

遺跡の概要

所在地

花巻市東和町谷内2区

時代

縄文・弥生

出土遺物

縄文・弥生土器・土偶・土製品・石器・鉄製品・古銭

出土遺構

仁王門跡、土俵跡・柱穴・小ピット・列石・遺物包含層・石垣

報告書

○東和町文化財調査報告書第9集(1993) 町内遺跡発掘調査報告書

○東和町文化財調査報告書第11集(1994) 町内遺跡発掘調査報告書3

遺跡範囲です
遺跡範囲

解説

丹内山神社境内(たんないさんじんじゃけいだい)遺跡はJR釜石線(かまいしせん)・晴山駅(はるやまえき)から南東約3.2キロメートル、花巻市東和町谷内(はなまきしとうわちょうたにない)に所在(しょざい)します。遺跡の標高(ひょうこう)は約227mで、丘陵(きゅうりょう)の西端(せいたん)の緩斜面地(かんしゃめんち)に立地(りっち)しています。
本遺跡では、丹内山神社の縁起(えんぎ)や絵図(えず)などを基(もと)に、廃仏毀釈(はいぶつきしゃく)以前(いぜん)にあったとされる仁王門(におうもん)(明治期(めいじき)以降(いこう)に門神社(かどじんじゃ)と名称変更(めいしょうへんこう))の位置や遺跡の実態(じったい)を探るため、平成5~6年に発掘調査が行われました。
この調査では、仁王門跡、土俵跡(どひょうあと)、柱穴(ちゅうけつ)3基(き)、小ピット46基、列石(れっせき)1条(じょう)、遺物包含層(いぶつほうがんそう)が見つかりました。遺物は縄文時代後期(じょうもんじだいこうき)から晩期(ばんき)(約4,000~2,300年前)の土器片、土偶(どぐう)2点、土製錘飾品(どせいすいしょくひん)1点、石匙(いしさじ)1点、弥生時代初頭(やよいじだいしょとう)(約2,300~2,000年前)の土器片、他には、銅銭(どうせん)や和釘(わくぎ)など鉄製品(てつせいひん)が見つかりました。
平成6年の調査では、現在の観音堂(かんのんどう)登り口周辺を中心に、東西4.5m×南北4.5mの範囲(はんい)に炭化材(たんかざい)と焼土(しょうど)が確認されました。これは明治期の絵図に描かれている仁王門の位置や大正2年に起きた門神社の火災記録と一致(いっち)しています。火災の痕跡(こんせき)は地層からみても明治期以降のものと推定(すいてい)され、観音堂への参道(さんどう)を跨(また)ぐように仁王門が建っていたと考えられます。

丹内山神社境内遺跡の平成6年(1994)の調査風景の写真です
丹内山神社境内遺跡の平成6年(1994)の調査風景

丹内山神社境内遺跡シート1-1

丹内山神社境内遺跡シート1-2

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