花巻の遺跡(36)「田光遺跡」を紹介します
花巻の遺跡紹介(36) 田光遺跡
遺跡の概要
所在地
花巻市東和町落合1・2区
時代
縄文・平安・中世・近世
出土遺物
縄文土器・土師器・土偶・土製品・石器・ 石製品・古銭・炭化物
出土遺構
竪穴住居跡・掘立柱建物跡・墓坑跡・貯蔵穴跡・焼土遺構・畝状遺構・ピット
報告書
○東和町文化財調査報告書第25集(1999) 町内遺跡詳細分布調査報告書(中内地区)
○花巻市埋蔵文化財発掘調査報告書第5集(2006) 花巻市東和町内遺跡発掘調査報告書
解説
田光(たこう)遺跡はJR釜石線(かまいしせん)・土沢駅(つちざわえき)から南へ約1.2キロメートル、花巻市東和町落合(はなまきしとうわちょうおちあい)2区に所在(しょざい)します。遺跡がある落合地区は、北側に猿ヶ石川(さるがいしがわ)が東から西へと流れ、東側には毒沢川(どくさわがわ)が流れており猿ヶ石川へと合流(ごうりゅう)します。遺跡は猿ヶ石川と毒沢川が形成(けいせい)した河岸段丘(かがんだんきゅう)の北端部縁辺(ほくたんぶえんぺん)に立地(りっち)しています。
本遺跡は、平成3年に町道建設にともなう調査、平成18年には東北横断自動車道(とうほくおうだんじどうしゃどう)建設に伴う個人住宅移転(こじんじゅうたくいてん)のために調査が行われました。
平成3年の調査では、遺構は縄文時代晩期(じょうもんじだいばんき)(約3,000~2,300年前)の竪穴住居跡(たてあなじゅうきょあと)1棟(とう)、墓坑跡(ぼこうあと)5基(き)、貯蔵穴跡(ちょぞうけつあと)7基が検出(けんしゅつ)され、遺物は縄文土器(じょうもんどき)、土偶(どぐう)、石器(せっき)、石剣(せっけん)が出土しました。
竪穴住居跡の貼(は)り床(ゆか)の下からは、埋め戻されている貯蔵穴跡が見つかりました。さらに貯蔵穴跡によって壊された土坑(どこう)も発見され、これは形状(けいじょう)や埋め土から墓坑跡と考えられました。これらの遺構が同じ場所で重なって見つかったことから、縄文時代晩期の土地利用の移り変わりについて、貴重(きちょう)な情報を得(え)ることができました。
PDFファイルをご覧いただくには、「Adobe(R) Reader(R)」が必要です。お持ちでない方はアドビシステムズ社のサイト(新しいウィンドウ)からダウンロード(無料)してください。
より良いウェブサイトにするために、ページのご感想をお聞かせください。
このページに関するお問い合わせ
花巻市総合文化財センター
〒028-3203 岩手県花巻市大迫町大迫第3地割39番地1
電話:0198-29-4567 ファクス:0198-48-3001
花巻市総合文化財センターへのお問い合わせは専用フォームをご利用ください。