花巻の遺跡(37)「白幡林遺跡」を紹介します
花巻の遺跡紹介(37) 白幡林遺跡
遺跡の概要
所在地
花巻市石鳥谷町中寺林第5~7地割・北寺林第6地割
時代
縄文・平安・近世
出土遺物
縄文土器・土師器・須恵器・擂鉢
出土遺構
竪穴住居跡・陥し穴・溝状遺構・柱穴
報告書
○白幡林遺跡発掘調査報告書 -平成7年度-

解説
白幡林遺跡(しらはたばやし)は花巻市石鳥谷町(いしどりやちょう)に位置し、JR東北本線石鳥谷駅の南西(なんせい)約1.4km、標高(ひょうこう)約100mの北上川西岸(きたかみがわせいがん)、二枚橋段丘(にまいばしだんきゅう)上に立地(りっち)しています。
本遺跡(ほんいせき)は石鳥谷アイスアリーナ建設(けんせつ)に伴(ともな)い、発掘調査(はっくつちょうさ)が行われ、縄文(じょうもん)時代の陥(おと)し穴(あな)・縄文土器、平安(へいあん)時代(約1200~1100年前)の竪穴住居跡(たてあなじゅうきょあと)や土師器(はじき)・須恵器(すえき)、江戸(えど)時代以降の溝跡(みぞあと)や擂鉢(すりばち)などが見つかりました。
平安時代の竪穴住居跡は13棟(とう)発見され、多くの住居内には貯蔵穴(ちょぞうけつ)が見つかっています。この貯蔵穴や住居内からは多量(たりょう)の土師器、須恵器や鉄製(てつせい)のやりがんなが1点出土しました。土器の表面(ひょうめん)に墨書(ぼくしょ)で文字(もじ)を書いたり工具(こうぐ)で文字などを刻(きざ)んだものも数点見つかっています。
このように本遺跡は、縄文時代には狩(か)り場(ば)として用いられ、後の平安時代には人々の暮らした集落(しゅうらく)として、さらに江戸時代以降にも生活の痕跡(こんせき)が残されるなど複数(ふくすう)の時期にわたって利用されていました。

PDFファイルをご覧いただくには、「Adobe(R) Reader(R)」が必要です。お持ちでない方はアドビシステムズ社のサイト(新しいウィンドウ)からダウンロード(無料)してください。
より良いウェブサイトにするために、ページのご感想をお聞かせください。
このページに関するお問い合わせ
花巻市総合文化財センター
〒028-3203 岩手県花巻市大迫町大迫第3地割39番地1
電話:0198-29-4567 ファクス:0198-48-3001
花巻市総合文化財センターへのお問い合わせは専用フォームをご利用ください。