花巻の遺跡(40)「大瀬川館1遺跡」を紹介します
花巻の遺跡紹介(40) 大瀬川館1遺跡
遺跡の概要
所在地
花巻市石鳥谷町大瀬川第8地割
時代
縄文・弥生・平安・中世
出土遺物
縄文土器・弥生土器・土師器・須恵器・陶磁器・石器・石製品・刀子・金属製品・古銭・炭化物
出土遺構
竪穴建物跡・掘立柱建物跡・焼土・窯跡・井戸・墳墓・空堀・郭・門跡・溝跡・土坑・小ピット群・遺物包含層
報告書
○岩手県文化財調査報告書第57集
東北縦貫自動車道関係埋蔵文化財調査報告書-8-

解説
大瀬川館1遺跡(おおせがわたていちいせき)は、花巻市石鳥谷町大瀬川(いしどりやちょうおおせがわ)にあり、JR東北本線(とうほくほんせん)石鳥谷駅から西北西(せいほくせい)約3.4キロメートルに位置しています。遺跡は、西から東に伸びる丘陵地(きゅうりょうち)の北東縁にあり、遺跡の北~東側を葛丸川(くずまるがわ)が東に流れています。
本遺跡は、昭和48~49年度にかけて東北縦貫自動車道建設(とうほくじゅうかんじどうしゃどうけんせつ)に伴(ともな)い、館跡(たてあと)の主要部(しゅようぶ)である一の郭(くるわ)~三の郭にかけて岩手県教育委員会(いわてけんきょういくいいんかい)により発掘調査(はっくつちょうさ)が行われました。その結果、主に室町時代(むろまちじだい)~戦国時代(せんごくじだい)にかけての掘立柱建物跡(ほったてばしらたてものあと)66棟、竪穴建物跡(たてあなたてものあと)14棟、井戸跡(いどあと)などが見つかりました。
北側の広大な一の郭からは、登り道2カ所、門跡(もんあと)、掘立柱建物跡47棟、竪穴建物跡6棟などが見つかっており、規模(きぼ)の大きな建物は北西に集中しています。一方、南側に連なる二の郭と三の郭からも掘立柱建物跡などが見つかっていますが、どれも規模が小さいため家臣(かしん)たちが居住(きょうじゅう)した建物ではないかと考えられます。
出土した遺物(いぶつ)は、鉄鏃(てつぞく)・小刀(こがたな)や青磁(せいじ)・白磁(はくじ)・染付(そめつけ)、灰釉陶器(かいゆうとうき)の碗(わん)や皿(さら)などを含む陶磁器(とうじきるい)類、調理具(ちょうりぐ)の鍋(なべ)・石臼(いしうす)、その他に古銭(こせん)や炭化穀類(たんかこくるい)があります。

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