花巻の遺跡「田屋遺跡」その2

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ページ番号1012395  更新日 令和2年6月29日

田屋遺跡その2

遺跡の概要

所在地

花巻市石鳥谷町大瀬川第7地割、第10地割、第13地割

遺構配置図(平成12年度調査)

時代

縄文時代 中期、後期

出土遺物

縄文時代   縄文土器・石器・土製品・石製品

出土遺構

縄文時代   竪穴住居跡・配石遺構・土坑

報告書

  • 草間俊一「岩手県石鳥谷町大瀬川田屋遺跡その他」
       『Artes Liberales No.4』1968   岩手大学教養部
  • 瀬川司男『(石鳥谷町文化財発掘調査報告書第4集)
      石鳥谷町田屋遺跡発掘調査報告書 -平成12(2000)年度-』
    2001  石鳥谷町教育委員会

解説

 平成12年度に大瀬川公民館(現:大瀬川振興センター)建設に伴い、発掘調査を行っています。その結果、主に縄文時代に掘られた土坑(どこう)が91基見つかりました。そのうち食糧をたくわえた貯蔵穴が12基、内側に集石がみられる穴(お墓か)が6基それぞれ見つかりました。
中でも貯蔵穴(ちょぞうけつ)は、断面の形が理科の実験で使われる“三角フラスコ”の形をしています。この穴の内部からは土器(どき)・石器(せっき)が多く出土しているため、一度は貯蔵用として使われた後に、これら遺物(いぶつ)の捨て場所として再び使われた可能性があります。
一方、内側に石を敷き並べている穴については、遺構配置図(いこうはいちず)の土坑(1)~(3)が埋土(まいど)に焼土(しょうど)・炭化物(たんかぶつ)を多く含み、また土坑(4)からは珍しい遺物3点(把手付注口土器(とってつきちゅうこうどき)・キノコ形(がた)土製品(どせいひん)・ミニチュア壺形土器(つぼがたどき))が出土していることなどから、お墓の跡であると報告されています。
お墓とみられる土坑は調査区の東側にまとまっていますが、より東方へ広がることが想定され、さらに竪穴住居(たてあなじゅうきょ)が集中する集落跡(しゅうらくあと)の中心域は振興センター南側の旧校庭や東方の畑周辺にあるとみられます。

貯蔵穴とみられる土坑
貯蔵穴とみられる土坑(平成12年度調査)
集石のある土坑(墓穴か)
集積のある土坑(墓穴か)平成12年度調査

田屋遺跡2シート1

田屋遺跡2-2

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〒028-3203 岩手県花巻市大迫町大迫第3地割39番地1
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