花巻の遺跡「田屋遺跡」その3

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ページ番号1012726  更新日 令和2年9月1日

田屋遺跡その3

遺跡の概要

所在地

花巻市石鳥谷町大瀬川第7地割、第10地割、第13地割

時代

縄文時代 中期、後期

出土遺物

縄文時代   縄文土器・石器・土製品・石製品

出土遺構

縄文時代   竪穴住居跡・配石遺構・土坑

報告書

  • 草間俊一「岩手県石鳥谷町大瀬川田屋遺跡その他」
       『Artes Liberales No.4』1968   岩手大学教養部
  • 瀬川司男『(石鳥谷町文化財発掘調査報告書第4集)
      石鳥谷町田屋遺跡発掘調査報告書 -平成12(2000)年度-』
    2001  石鳥谷町教育委員会

土坑4出土遺物

解説

 平成12年度の発掘調査では、縄文時代の土器や石器・土製品などが、収納用のコンテナで35箱程出土しました。
約8割の土器は貯蔵穴の内部から見つかっており、これら土器の表面には調理などで使われ、火の熱を受けた様子もみられるために、使われて壊れたものを捨てた可能性があります。
また、出土した石器は全部で333点あり、やはり8割以上が貯蔵穴内から見つかっています。中でも、磨石(すりいし)・凹石(くぼみいし)が232点、石皿(いしざら)は26点と調理で使われたものが多く目立っており、土器と同じく使われた後に捨てられたものとみられます。他に、石鏃(せきぞく)・石槍(せきそう)といった動物の狩りに使われる石器も数点出土しています。
さらに、土製品は、円盤状土製品(えんばんじょうどせいひん)が6点、土偶(どぐう)・斧状土製品(おのじょうどせいひん)・耳飾(みみかざ)り・キノコ形土製品(どせいひん)がそれぞれ1点ずつ出土しました。特に注目されるのはキノコ形土製品で、根元部分とカサの裏に赤色の顔料が付いています。すぐそばからは、同じく内部の全体と注(そそ)ぎ口(ぐち)部分に赤色の顔料が付いている把手付注口土器(とってつきちゅうこうどき)が見つかっていることから、これらは赤色の顔料を溶かしてためていた「うつわ(注口土器)」とその「ふた(キノコ形土製品)」として使われた可能性があります。

土坑4注口土器とキノコ形土製品出土状況
土坑(4)注口土器とキノコ形土製品出土状況(平成12年度調査)

田屋遺跡3シート1

田屋遺跡3-2

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